語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2015年11月01日(日)

我が家の勝負メシ

ボクの宿ぬしは63歳の女性です。

今日は、かわいい孫の、小学校のお受験。
勝負メシを作ろうと、鰹節を削っています!
「シュシュシュ・・・」
お嫁さん:「受験て普通“とんかつ”ですよね?」
のん気な声は、お嫁さん。
宿主:「違うの!我が家に代々伝わる勝負メシは、“おかかごはん”!」
お嫁さん:「えっ?! “おかかごはん”って、“ねこまんま”ですよね?」
宿主:「あなた、なんにも知らないのね〜。鰹節は戦国時代から、武士の勝負メシだったのよ。 “かつお”は、漢字で“勝負に勝つ男”とも書けるでしょ。」
お嫁さん:「はぁ〜、確かに縁起は、いいですね。あっ!それでお母さん、私が男の子を妊娠してるとわかったら、やたらと、おかかのおにぎりを結んでくれたんですね〜。」
宿主:「な〜に〜、今までわかってなかったの?まったくのん気なこと。」
お嫁さん:「すいません」
宿主:「さぁ、あなたも削りなさい!今日はあなたの息子のお受験なんだから!」
あは!厳しい口調だけど、代々伝わる、勝負メシ、お嫁さんにも、きちんと伝えておきたいんだよね。

宿主:「ほら!もっと細かく削らないと、食べづらいでしょ!」
お嫁さん:「これ、パックで売ってるのじゃ…」
宿主:「ダメです!」
あ〜あ、“姑の心 嫁知らず”。
これは、長い目で見守らないとだね。

ボクら乳酸菌も、代々、悪玉菌と戦って、
おなかの健康を勝ち取ってきたんだよ。
勝負メシならぬ、勝負菌を、これからもよろしくね。

じゃあ、また、日曜のお昼に!