語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2016年04月10日(日)

縁結びはふるさとの味

ボクの宿ぬしは、滋賀県から上京したばかりの大学一年生、さくらちゃんです。

はじめての東京。都会の学生たち。
なんとなく気後れして、今のところ友だちゼロ。
今日も学内のベンチで夕飯の残り物弁当をつつく、ひとりランチです。
宿ぬし:「あ〜あ、完全に出遅れたわぁ〜」
切ないひとり言。
すると…。

男子学生:「ね〜、その赤いのなに?」
突然、後ろから声をかけてきたのは、さっきの授業で隣りの席に座っていた男子学生。
宿ぬし:「えっ、コレ?!これな、わたしの田舎のこんにゃくで…あっ、滋賀の近江八幡なんやけど、あの、お母さんが送ってきてん。うちの方ではこんにゃくっていうたら赤で…」
あ〜あ〜さくらちゃん、緊張しすぎ!

宿ぬし:「派手好きな織田信長さんがな、赤く染めるように命じたって説もあって…」
男子学生:「えっ!信長?!オレ信長チョー好き!ね〜、それちょっと味見させてよ」
おぉ!これは、意外な展開!
男子学生:「うん!うまい!料理上手じゃん!」
宿ぬし:「えっ!いやいや、わたしなんかそんな料理が上手って…、あっホンマや!(笑)」
そうそう!さくらちゃん、調子でてきたね!
友だち1号、できるかも!
ふるさとの味が結んでくれた新しいご縁、大切にしなくちゃね!

ボクら乳酸菌も縁結びをしているよ。
みんなと健康の親密な関係、これからもしっかりと結んでいくからね。

じゃあ、また日曜のお昼に。