語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2017年06月04日(日)

拝み虫

ボクの宿ぬしは、小学3年生のノブオくんです。

お父さん:「おーい、ノブ!ごはんだぞ〜!」
彼、今は夕飯の時間を忘れるぐらい、カマキリの卵に夢中。
もうすぐ、ふ化しそうなんだよね。

カチャ…
お父さん:「コラ!いただきますは?」
あ〜あ、「いただきます」も言わずに食べはじめるなんて、お行儀が悪いな〜。
すると、見かねたお父さんが…。

お父さん:「おい、ノブ〜。カマキリだって獲物を捕まえる前には、カマを目の前で合わせて、拝んでから食べるんだぞ〜」
宿主:「えー、うそだー?ホントなの?」
お父さん:「ホントホント。地方によって、カマキリは“拝み虫”って言われているぐらいなんだから」
宿主:「拝み虫?」

お父さん:「だからノブも、ご飯を食べる前には、お米や野菜、それに料理を作ってくれた人みんなに感謝して、手を合わせてから食べないとなぁ〜」
ノブオくん、お父さんの言うこと、わかったかな?
あれ?ノブオくん?… 

宿主:「パンパン!(柏手)神様、どうか、無事にカマキリがふ化しますように」

あは!通じているんだか、いないんだか。
でも、熱中できることがあるって、素敵なことだよね。

ボクら乳酸菌は、みんなの体調管理に熱中しているよ!
いつも、みんなの元気を祈っているからね。

じゃあ、また日曜のお昼に。