語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2012年02月05日(日)

鍋の帰り道

ボクの宿ぬしは、25歳の女性です。
今日は、会社の同僚たちと、お鍋!
大根、白菜、豆腐に鶏肉…、コラーゲンたっぷりの水炊き!
みんなで鍋を囲むと…ああ〜、こんなにあったかいものはないね。

あれっ! 同僚の男性、突然立ち上がって、何? まさかの結婚報告?!

ええ〜!うそ〜!

実は彼女、秘かに彼のことが好きでした。
せっかく鍋で暖まったのに、心は大寒波…。
ボクまで、せつなくなってきちゃったよ…。
帰り道。仲のいい同僚も、心配顔。

同僚:「リサ…なんかあった?」 

あ、やば…、見抜かれたかな…?

同僚:「なんか、落ち込んだときの顔してる。」

やっぱり…、わかるよね。

同僚:「…リサ、ひょっとして彼のこと、好きだった?」

あーあ、もう、降参。

同僚:「じゃあ、もう1軒行こっか!」

え?

同僚:「こんな時はね、飲むのが一番!」

…うん。行こ行こ! ねえ、行こうよ!
やっぱり、この世にはあるね…。
鍋よりあったかいもの。

ボクら乳酸菌も、キミのおなかを、温かく見守っているよ。
じゃあ、また、日曜のお昼に。