語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2011年12月18日(日)

手作りのリース

ボクの宿ぬしは、26歳の男性です。
彼の部屋には、小さなモミの木があります。
クリスマスツリー用に買ったのに、彼女と別れて以来、飾り付けはしていません。
今年も、このままなのかなぁ…。

でも、ボクらがおなかの調子を見守るように、彼、植物の世話は、欠かしたことがありません。
なんたって、お花屋さんの店員ですから。
昨日も、店に来た女性に、クリスマスリースの材料をアドバイスしました。

ヒイラギの葉っぱ、マツボックリに、ザクロの実…。
彼、とっても楽しそうでした。

今日、店番をしていると…、あ、また、あのお客さん。
え?わざわざリースの出来上がりを見せに?
…どれどれ?うわぁ!
真っ赤なザクロ、色付けされたマツボックリに、ピッカピカの鈴!
とっても素敵です!

彼女、それを彼に…。え?
ええっー!?
これ、彼のために?!

ああ〜!緊急事態です!
彼の顔、トナカイのお鼻みたいに、真っ赤っ赤!

ひょっとして、今年は久々に、ツリーに灯が灯るかも。
ジングルベルも、おなかのなかまで聞こえてきそうだね。
じゃあ、また、日曜のお昼に。