ボクの宿ぬしは、26歳の男性です。
彼の部屋には、小さなモミの木があります。
クリスマスツリー用に買ったのに、彼女と別れて以来、飾り付けはしていません。
今年も、このままなのかなぁ…。
でも、ボクらがおなかの調子を見守るように、彼、植物の世話は、欠かしたことがありません。
なんたって、お花屋さんの店員ですから。
昨日も、店に来た女性に、クリスマスリースの材料をアドバイスしました。
ヒイラギの葉っぱ、マツボックリに、ザクロの実…。
彼、とっても楽しそうでした。
今日、店番をしていると…、あ、また、あのお客さん。
え?わざわざリースの出来上がりを見せに?
…どれどれ?うわぁ!
真っ赤なザクロ、色付けされたマツボックリに、ピッカピカの鈴!
とっても素敵です!
彼女、それを彼に…。え?
ええっー!?
これ、彼のために?!
ああ〜!緊急事態です!
彼の顔、トナカイのお鼻みたいに、真っ赤っ赤!
ひょっとして、今年は久々に、ツリーに灯が灯るかも。
ジングルベルも、おなかのなかまで聞こえてきそうだね。
じゃあ、また、日曜のお昼に。