語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2011年10月16日(日)

ランナー

ボクの宿ぬしは、30歳の女性です。
ランニングを始めて、一年。
彼女は、週2回のペースで、皇居の周りを走っています。

彼女には、楽しみなことがありました。
それは、金曜の夜に、いつも笑顔で走っている男の人。
美容と健康のために始めたランニングで、少しずつ伸びるタイムが、嬉しくてたまらなかった。
でも、一番のワクワクは、もはや、彼との遭遇です。

なんとなく会話をするようになり、彼が東京マラソンを目標にしてい
ると知りました。
一緒に走れるくらいになりたいと、スピードが上がりました。

そんな彼が、あるときから、ぱったり姿を見せなくなりました。
どうしたんだろうね?
それでも、彼女は、もくもくと走り込んでいます。

♪〜(メール着信音)

ん?メール…
あ!これ、ひょっとして、東京マラソンの抽選結果…?

いま、おなかのなかに大きく響いています。
彼女の「やったー!」という声!
ボクらも、おなかのなかから100兆個の声援を送ります!

あの彼は、東京マラソン、当たったかな?
当日は、キョロキョロしながら、がんばってね!
じゃあ、また、日曜のお昼に。