語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2013年02月17日(日)

部屋を探しに

ボクの宿ぬしは、22歳の女性です。
彼女、春から新社会人。
故郷の仙台を離れ、東京で部屋探し。

宿主「大丈夫!一人で探せるから!」
…と言っても、心配で付いてきた、お父さんとお母さん。
選んだ物件へ行くと…。

お母さん「恵美!このキッチン、使いやすそうじゃない!」
お父さん「おーい!ベランダから、桜の木が見えるぞ!」
ちょっとちょっと!二人だけで盛り上がっちゃって!
そこへ来た、恵美ちゃん…
宿主「あ、ホントだ、桜の木! 仙台の家と同じ…」

あの桜が咲く頃には…
料理、洗濯…、家族で楽しくやってきたことも、ひとり。
宿主「わたし、ここにする!なんか、ウチと似てるし…」
恵美ちゃん、やっぱり、ちょっと寂しいんだね…。
…すると、お母さんとお父さん…

お母さん「ここは、あくまで恵美の部屋…。家は、仙台だからね。」
お父さん「そう。たまには、帰ってきなさい。」
恵美ちゃん、ほら、今夜はせっかくだし…。
宿主「ねえ…三人で、ごはん食べにいこっ!」

桜の時季は、もうちょっと先…。
この時間、大切にしなくちゃね。
お父さん、お母さん。恵美ちゃんの健康は、
ボクら乳酸菌が、一番近くで見守るからね!
じゃあ、また、日曜のお昼に。