語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2015年05月03日(日)

鯉の滝のぼり

ボクの宿ぬしは、9歳の男の子です。

休日の今日は、パパと二人でドライブ。
でも、水泳大会で、ライバルの滝沢くんに負けてから、元気がないんだよね。

場内アナウンス:「自由形優勝は、滝沢聡くん」
パパ:「おい、公介! なにボーッとしてんだよ。着いたぞ。」
やって来たのは、鯉のぼりの川渡しが見られる川辺。
公介:「スゴイ、鯉のぼりの大群だー!」
青空の下、川幅いっぱいに広がって、スイスイ泳ぐ鯉のぼり。
雄大な眺めだね〜。
ところが…。
公介:「あぁ〜。ボクもあんな風に泳げたらなぁ。」
あれ? 公介くん、またうつむいてる。
すると…。
パパ:「公介、知ってるか?鯉は滝を登ったら、竜になるって伝説があるんだ。」
えっ? そーなの?
パパ:「夢みたいな話だけど、滝を登れる根性があるなら、もしかしてってこともあるもんな。」
そうそう! 大切なのは気持ちだよ。

帰りの車の中、公介くん、突然…。
公介:「ねぇパパ、明日の休みはさ、スイミングスクールに送ってくれる?練習したい気分なんだ!」
あは! 鯉のぼりに込めたパパの願いが届いたんだね。
さっきまでの顔が、前を向いてる!
ボクら乳酸菌も常に前向き!
おなかの中をスイスイ泳いで、健康を見守っていくからね。

じゃあ、また、日曜のお昼に。