Yuming Chord
松任谷由実
2014.07.11.O.A
♪Onair Digest♪
官能的な香り、心地よい舌のしびれ、鮮やかな色彩。楽園にたどりついた人々は、ひと粒の誘惑に酔いしれた。なんとしてでも、手に入れたい。
その情熱が知恵を生み、争いを巻き起こし、異なる文化を結びつけてゆく。冒険家や権力者たちが味わった興奮を、今日の食卓に。至福の一皿が、ロマンあふれる大航海時代とつながっている。


■今週のChordは“SPICE”

m1 Spice Up Your Life
Spice GirlsR

レッド・ツァラという人が書いた『スパイスの歴史』という本によれば、「食」だけでなく、「経済」「戦争」「科学」など、人類の歴史を決定的に変えた原動力が「SPICE」。
中国、東南アジア、インドにアラビア...といったスパイス生産国。シルクロードの発達によって東西の交易が盛んになり、大航海時代になるとヨーロッパの人々がスパイスを求める旅へ出かけます。
やがて産地の争奪をめぐる"スパイス戦争"が勃発しますが、苗木を生産国から持ち出した国が植民地でスパイスを作り出すことに成功して、"スパイス戦争"は終結を迎えることになりました・・・。そんなスパイスには、誰もが「異国の香り」や「ロマン」を感じますよね。
でも、本当にスパイスひとつで料理の味が劇的に変わります。特権階級の人々が憧れたのも納得。最近の売れ筋は"シーズニングミックス"なんだそうです。特定のメニューに合わせていくつかのスパイスやハーブを調合したもので、すごく便利です。
例えば、私が愛用しているのが「五香粉(ウーシャンフェン)」。中国の混合スパイスで、クローブ、山椒、シナモンの3種に、スターアニス、チンピ、フェンネルのうち2種をあわせて作ったものです。仕上げにひと振りするだけで、本格派の味になるんですよ!ぜひ、お試しくださいませ。


m2 Give It Away
Red Hot Chili Peppers




m3 Scarborough Fair
Simon & Garfunkel

今や、日本でもあらゆるスパイスが手に入る時代ですが、海外で初体験、というスパイスもあります。
外食したものを再現するのが得意だったりもするのですが、カレーなんかは、似たようなものを作ったりします。カレーに欠かせないのがターメリックやカイエンペッパー・・・。
日本にも古くから使われていたスパイスがあります。奈良時代には貴重な薬として日本に伝わっていたようで、胡椒やクローブ、シナモンが正倉院に収められていたとか。古い書物には山椒、しょうが、からし、わさびなどの名前も出てきています。
日本の場合のスパイスは素材本来の味を活かすことを大切にしていて、アクセントのため、薬味として添えるという使い方をしますよね。
デザートや飲み物として楽しむスパイスもありますよね。アニスティー、カルダモンティー、クミンティーにシナモンティー、生姜湯も・・・。スイーツに欠かせないのがシナモン、バニラビーンズなど。
こうして考えると、スパイスのない毎日なんて考えられない。簡単に手に入れられて、手軽に使える生活に、改めて感謝ですね。


m4 acasia
松任谷(荒井) 由実

「SPICE」は、お料理にはもちろんですけど、日々の暮らしにもちょっとしたスパイスは必要ですよね。手軽に楽しめるDVDや本、誰かとの会話、仕事も。ファッションにもひと振りのスパイスが大切です。それが自分らしさになったりもしますからね。
そして、今月に入って何度かお話してきた『POP CLASSICO』ツアーも、 今夜の公演をいれて、あと4日となりました。
最後は16日から3日間、東京へ戻って来て、国際フォーラムでフィナーレを迎えます。全国津々浦々をめぐってきて、進化をとげてきたこのツアー。観に来てくださる方には、これまでの集大成をお楽しみいただけると思います!


過去のO.Aはコチラ!
♪menu♪
番組TOPページ
番組へお便りはコチラ!
Message to Yuming
Yumin最新情報!
Information
TOKYOFM TOPページ

▲ページ上部へ
(c) TOKYO FM