Yuming Chord
松任谷由実
2020.05.22.O.A
♪Onair Digest♪
不要不急の外出を控える“STAY HOME”、そして、続けて公表された、“新しい生活様式”、その中にもあげられている基本的な対策が、「人と距離をとること」と「マスクの着用」と「手洗い」です。
もはや常識!という気もしますけど、中でも「手洗い」の習慣って、日本人にはわりとなじみがあるもの。昔から、「手を洗いなさい!」って、教えられてきましたよね。
そこで、今日のコードは「flush with water」。


■今週のChordは“flush with water”

m1 シャツを洗えば
くるりとユーミン

お送りしているのは、くるりとコラボレーションした1曲、くるりとユーミンで「シャツを洗えば」。この曲は、GAPのタイアップソングでした。

“水で洗い流す”を英語で言うと「flush with water」。
手洗いは30秒以上かけて、手のひら、手の甲、指の間、爪の先、そして親指をひねるように洗って、手首までしっかりと。
そんな、正しい手洗いの方法をアップした動画もたくさんありますし、今やみなさん、しっかり身についていますよね!

私も、手洗いは一日に数えきれないくらいしています。
今はだいぶ落ち着きましたけど、ハンドソープも一時買えなくなったりしましたよね。そこで、ひらめいたのが、近所の「なんでも屋さん」の存在。「もしや、石鹸が残っているのでは」と思ったら、ビンゴ!薬用石鹸ミューズを発見。
ありがたく買わせていただきました。灯台もと暗し。

さて。手を洗う行為についてちょっと調べてみると、古くは宗教と関連があったようです。
日本では神社を参拝するとき、手水舎で手を清めますし、礼拝の前に手を洗う宗教や、沐浴は祈りの前の清めの儀式ですよね。
でも、今のように、感染症などから身を守るために手を洗う、という概念は意外と最近のこと。今では当然の「手洗い」も、19世紀半ばまでは医療現場でも実践されていなかったんですって。

私はてっきり、日本は水資源の豊かな国だし、手洗いっていうのは日本のお家芸?日本人の古くからの習慣だと思っていたんですが、「手についた何かが感染症を引き起こす」という仮説は1840年代に入ってからで、ドイツ系ハンガリー人の医師、センメルヴェイス・イグナーツ・フュレプが提唱しました。
調べてみると、彼は「手洗いの父」と呼ばれているんですが、彼は、ある比較実験で、「医師の手を介して病気がうつる」ことをつきとめたものの、「医師の手が汚れていて病気を広めている」という理論を否定する医師たちから反感を買い、神経を病んで、精神病院で失意の死を遂げたそうです。
その後、センメルヴェース医師が理論を発表してから40年ほどのちに、細菌の研究が進んで衛生観念も変化して、医師たちが手術前に本格的に手を洗うようになったそうです。
センメルヴェース医師が今、生きていたら、どんなことを想うでしょうか。

ところで、今日のコードは「flush with water」。
水で洗い流す、という意味の英語ですが、“水に流す”という慣用句もありますよね。
水に流す、というのは禊(みそぎ)、語源は“身を濯ぐ(すすぐ)”ことで、清流に身をひたして、心身の汚れを落としてスッキリ!という意味です。
集団生活をしながらの共同作業で暮らしが成立していた古代社会の日本では、対立やいさかいをしていたら生活が成り立ちません。そのため、互いに禊をして、水に流して、集団生活を維持してきたんですよね。

今、手を洗うときに思い出したいのは、まさにその姿勢。
国同士が争っている場合ではなくて、“力をあわせてウィルスと闘うとき!”ですよね。
そのためにも、私たち個人レベルでは、とにかく、水を流して手を洗う。自分自身と大切な人を守るために、徹底しなくちゃね!
ではここで1曲、今日のコード「flush with water」にちなんだこの曲を。


m2 Hands Clean
Alanis Morrisette

2002年のアルバム『アンダー・ラグ・スウェプト』から、お送りしたのは、アラニス・モリセットで「ハンズ・クリーン」でした。

今週も、私、松任谷由実がテレワークスタイルでお送りしています。

ここからは、「Yuming's Private Library A to Z」。
家で過ごす時間が増えたこの機会に、私のCDライブラリーから、アルファベット順に、聴きたいアーティストの曲を選んで、オンエアしています。CDショップのように、アルファベット順になっている棚からピックアップ。

4回目の今日は「D」がつくアーティストになりますが、私が選んだのは、「DAFT PUNK」です。これまでのラインナップに比べると、かなりPOPな路線かな。
「DAFT PUNK」は、トーマ・バンガルテルとギ=マニュエルの二人からなる、エレクトロ・ミュージック・デュオで、母国のフランスはもとより、世界中のアーティストたちに影響を与えていますよね。

今日、お送りする曲は、2013年にリリースされたアルバム『ランダム・アクセス・メモリーズ』の中から、「ゲット・ラッキー」。

この曲をセレクトした理由は、なんといってもナイル・ロジャースのギター!そしてボーカルはファレル・ウィリアムスです!スティービーワンダーも参加したグラミー賞のパフォーマンスは圧巻でしたね!


m3 Get Lucky
DAFT PUNK

55カ国のラジオ局でナンバーワンを獲得、iTunesでは、予約注文のみにもかかわらず、世界52カ国のアルバム・チャートでナンバーワンに輝いた大ヒットナンバー、DAFT PUNKの「Get Lucky」。

「Yuming's Private Library A to Z」、今日は自宅のプライベートライブラリーの「D」のコーナーから選んだ1曲、DAFT PUNKで「Get Lucky」でした。来週は、「E」のエリアから選んできますね。

続いては、あなたとつくるプレイリスト「ユーミンからの、希望のうた」。
現在、私の曲の中から希望を感じる1曲を、番組ホームページで募集しています。すでに、Spotifyにアップされているんですが、たくさんのリクエストが届いているので、毎週、ご紹介していきます。

今日は、千葉県のラジオネーム<アユミ>さん、19歳の大学生・アルバイトの方のリクエストです。
大学も今は自宅待機中ですよね。アルバイト先も休業したりして、心細い気分で過ごしているのかな。今日は、そんな<アユミ>さんへの励ましの想いをこめて、リクエストにおこたえしますね。


千葉県 ラジオネーム<アユミ>さん
ユーミンさん こんにちは。
今、私がリクエストしたい希望の曲は「Midnight Scarecrow」です。
私は現在、日々の中で起こるたくさんのイレギュラーな状況にうまく対応しきれず、もう、毎日がいっぱいいっぱいになってしまっています。泣いている暇はないとわかっていながらも、何度も何度も涙が出てきてしまいます。
それでも、目を閉じてこの歌を聴くと、どうしようもなく行き詰まったこの気持ちが、だんだんほどけていくような感覚になり、“明日を信じてもう一度前を向こう”という気持ちで、つらい夜でも眠ることができます。
“たくさんの人々が心穏やかに過ごせる日々が1日も早く訪れますように”と、願いながら、「Midnight Scarecrow」をリクエストさせてください。

イレギュラーな状況に対応しきれず、いっぱいいっぱいになってしまう。
今、本当に日本中がそんな状態ですよね。私も・・・。


m4 Midnight Scarecrow
松任谷 由実

あなたとつくるプレイリスト、「ユーミンからの、希望のうた。」
お送りしたのは、千葉県のラジオネーム<アユミ>さんからのリクエストで、1995年リリースのアルバム『KATHMANDU』に収録された1曲、「Midnight Scarecrow」でした。

今日は、「flush with water」というコードでお話してきました。
とにかく、手を洗うことは大事。
少しでも楽しめるように、お気に入りの香りのソープを使ってみてもいいですよね。「泡立ちがなめらかで心地いい」とかね。
引き続き、しっかり手洗いを励行していきましょう〜。

今は、ミュージシャンたちも、さまざまなアクションを起こしていますが、現在、松任谷由実Officialインスタグラムページで、過去のLIVE映像作品を公開しています。
また、昨年末に開催した、LGBTQ支援音楽イベント、『(コカ・コーラ presents) LIVE PRIDE 〜愛をつなぎ、社会を変える。〜』、こちらのステージをYouTubeにて無料公開中です。今月31日までとなっているので、ぜひチェックしてみてくださいね。

そして、番組ホームページでは、あなたと一緒につくるプレイリスト、「ユーミンからの、希望のうた。」のリクエストを募集しています。
『Yuming Chord』公式サイトのリクエストフォームに、メッセージとともにお送りくださいね。
このプレイリストはすでに、Spotifyにて配信中ですので、聴いてみてください。

そのほか、今後の予定や近況は、私のオフィシャルサイトや、TwitterFacebookInstagramを、チェックしてみてくださいね。


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