Yuming Chord

2024/4/19 O.A【Onair List】

M1

 M1.
 時をかける少女
 松任谷 由実


M2

 M2.
 ルージュの伝言
 荒井 由実


M3

 M3.
 散りてなお
 松任谷 由実


M3

 M4.
 VOYAGER〜日付のない墓標〜
 松任谷 由実


2024/4/19 O.A【Onair Digest】

○ONAIR DIGEST
映画の主題歌、エンディングテーマなどで使われてきた私の曲を集めてお届けしていきます。今日のコードは「Yuming's Movie Songs Collection」です。

■今週のChordは“Yuming's Movie Songs Collection”


時をかける少女 / 松任谷 由実

お送りしているのは、筒井康隆さんの名作SF小説を大林宣彦監督が映画化した『時をかける少女』の主題歌、「時をかける少女」です。
タイムリープしてしまうヒロインを演じた原田知世さんのためにつくった「時をかける少女」の、セルフカバーです。

映画初主演だった知世ちゃん、今はすっかり大人の女性になりましたけど、今でも透明感を失わないから、すごいなぁ!

この映画は、松任谷正隆が音楽監督を担当したんですけれど、松任谷さんは、ちょこっと出演もしているんですよ。知世ちゃんのお父さん役・・・といっても、遺影の写真として(笑)。

主題歌のオファーはね、私たちの共通の知人、人気アニメのディレクターからだったんです。「今度、角川映画でデビューする中学生なんだけど」ということで。
実際に、歌入れやキー合わせのときに知世ちゃんに会ったのが、つい昨日・・・ってことはない(笑)。遠い遠い昔のような。
本当に、この映画のように、お互い「時をかける少女」なんだな・・・なんて、感慨深いです。

今日のコードは、「Yuming's Movie Songs Collection」。
映画の主題歌、エンディングテーマなどで使われてきた私の曲を集めてお届けしていきます。
実は、今日は先週に引き続き、通称「砧スタジオ」とも呼ばれる、「東宝スタジオ」のキャストルームからお送りしています。
そんなこともあって、今回は映画にまつわる曲特集です。

私の映画主題歌は、ご依頼を受けてつくるだけでなく、すでに出来上がってリリースしていた曲を「これを映画に使っていいですか?」と言っていただくパターンもあるんです。
それが、ジブリ映画。私の音楽を幅広い世代の方に聴いてもらうきっかけにもなった、ありがた〜いお話でした。

最初は『魔女の宅急便』の書き下ろし主題歌ということでご依頼いただいたんだけれど、どういうものを作ったらよいのかまったくわからず悶々としているうちに、「だったらこれでどうですか」と宮崎監督に言っていただいて、「やさしさに包まれたなら」と「ルージュの伝言」を使っていただくことになりました。

そういえば、『風立ちぬ』の「ひこうき雲」もすでに遠い昔にリリースされていたものだけれど。自分で言うのもなんですけど、きっと、特に荒井由実時代のものをすごく聴きこんでくださっていて、何か作るときにそこからインスパイアしてくださった・・・というところもあるかもしれませんね。

では、「Yuming's Movie Songs Collection」!魔女修行に旅立つ少女、キキを見送るように、ラジオから聴こえていた1曲を。
それを感じる人は多いと思うんだけれどね。だからみんな、よってたかって、エネルギーにあやかろうとするんじゃないのかしら。

ルージュの伝言 / 荒井 由実

自立を夢みて旅立つ女の子の物語、『魔女の宅急便』で流れる曲、1975年リリースのアルバム『COBALT HOUR』から「ルージュの伝言」でした。

続いては、2020年に公開された映画『みをつくし料理帖』の主題歌を、セルフカバーした私のバージョンでお送りします。松任谷由実で「散りてなお」。

散りてなお / 松任谷 由実

この曲は2020年10月に東宝系で公開された映画『みをつくし料理帖』の主題歌。
角川春樹さんの最後の監督作・・・ということで、燗c郁さんの時代小説を映画化したものです。
料理人として運命を切り拓いていく主人公・澪と、彼女の幼馴染の野江の変わらない友情を描いた物語なんですけれど、この「東宝スタジオ」で打合せをしました。

映像の一部を見ながら角川監督と話した曲のテーマは・・・曲のテーマというより、まず「『春よ、来い』みたいなのを作ってくれ」と言われて(笑)。「それは無理です」って言ったんですよ。実力的に、ということじゃなくね、出会いにはかなわないって。
とにかく楽曲というのは、その人が衝撃を受けた(曲は)、違う曲では超えられないし。「私は今、これを自信をもって提出します」ということでね。

この曲は、手嶌葵さんのために書きました。彼女の声の感じとか、すごく曲を呼んでくれたところがあります。
この映画の主人公たち、幼馴染の女の子2人が、江戸時代の大阪の大洪水で離れ離れになるという設定で、後に出会うわけなんですけれど。
私は「散りてなお」というタイトル自体にそういう想いをこめ、それから・・・
「いつの日か 帰らむと 想い描く景色は
現し世にもう無いのに 誰も消し去れはしない」
・・・これは、私の中にずっとある、強い想いです!
少し離れてしまいますけれど、今回の能登の地震のときにも、同じことを、あらためて感じました。

今回お送りしたのは、私の(歌う)バージョンです。アルバム『深海の街』から「散りてなお」でした。

今日のコードは「Yuming's Movie Songs Collection」。
色々ある中から、春、はじまりの季節にぴったりの曲を選んできましたが、最後は、1984年に公開された東宝映画『さよならジュピター』の主題歌として書き下ろした曲です。
この映画は、これまでの邦画にはなかった「宇宙が舞台の本格SF映画」で、ミニチュアやCGを駆使した特撮シーンが、当時、話題になったんですよね。
そのときの試みが、40年の時を経て、『ゴジラ-1.0』のアカデミー賞、「視覚効果賞」につながったのかもしれないです。

かつて、この映画の予告編を観た庵野秀明さんは、『さよならジュピター』のためにつくった「VOYAGER」を気に入ってくださって、「こんないい曲は、きっと感動的なシーンで使われるはずだ!」と、期待したところ、本編を見たらエンディングでちょっと流れただけでがっかりした、という。光栄な、というか、エンディングでちょっと流れただけだったんだっけ・・・悲しい(笑)。
そして、2021年、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で、庵野さんがこの曲を使ってくださったという。
ありがたいことです!庵野さん、ナイスセンス!(笑)

VOYAGER〜日付のない墓標〜 / 松任谷 由実

今日は、「Yuming's Movie Songs Collection」というコードで、映画の主題歌に使われた私の曲をお届けしてきました。

そして、ここからは各種リリースに関するお知らせです。

先月、31日の「Yuming Chord 特別番組〜いしかわ・未来への道しるべ」。
番組の特設サイト<https://www.tfm.co.jp/yuming/ishikawa/>は、まだ、見ることができますので、ぜひ、ご覧になってみて下さい。
そこでも触れているんですけれど、私を育ててくれたといっても過言ではない、心のふるさと・石川県のために、チャリティシングルをリリースします。
河北郡内灘町に群生するアカシアの風景に心を動かされて作った曲、「acacia[アカシア]」、そして、ロシア出身のテクノ界トップDJ、ニーナ・クラヴィッツとのコラボで生まれた曲、「春よ、来い(Nina Kraviz Remix)」の2曲が収録されたシングルです。
5月29日の発売ですけれど、すでに、予約受付中です。
収益は能登半島地 震災害義援金として、石川県に寄付することになっています。

そして、デビュー50周年記念アイテムの発売も決定しています。
『THE JOURNEY 50TH ANNIVERSARY コンサートツアー』の模様を収めた、DVDとBlu-rayが発売されます!

ツアー先の各地で撮り下ろした映像も含めた、レアな映像満載です。
さらに、6枚組の完全限定盤アナログボックス「ユーミン万歳!」もリリース決定!
CD未収録の曲も入っていますので、こちらもお聴きのがしなく。

そのほか、私の最新情報や近況は、私の公式ホームページツイッター改め「X」Facebookインスタグラムなどでお知らせしています。
ぜひ、チェックしてみてくださいね。


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