廃棄される野菜を動物園に提供する、福岡の物流会社の取り組み
オンエアレポート
2025.05.22

「廃棄される野菜を動物園に提供する、福岡の物流会社の取り組み」

今回のイノベーターは、「九州西濃運輸」営業推進部の森部英人さんです。

廃棄される野菜に関して、どのような取り組みをしているのでしょう?
「農家さんと動物園が抱えるお困りごとを解決し、廃棄野菜の有効活用を進める取り組みです」
「農家さんが抱えるお困りごとは、廃棄野菜の廃棄コストの問題、
動物園が抱えるお困りごとは、動物のエサ代の高騰です」
「去年12月から始めました」

廃棄される野菜は、どのような動物園に提供しているのでしょうか?
「現在は、農林中央金庫様にご協力いただいた、JA島原雲仙様と、福岡県のコストコ久山倉庫店様の2か所から、
長崎県の長崎バイオパーク様に提供させていただいております」
「カンガルー、カピバラ、カバ、リスザル、キリン、バク、ヤギ、アメリカビーバーなど多くの動物が、
キャベツ、ブロッコリー、にんじん、リンゴ、みかん、などを食べてくれています」

長崎バイオパークで働いている方は、どのような感想を話していますか?
「当社が物流を担うことで、継続した輸送ができるしくみが構築できたことに喜んでいただいております。
さらに、廃棄野菜を有効活用できることでSDGsに取り組めたことに、喜んでいただきました」
農家さんも、喜んでいますか?
「農家さんからは、廃棄されるよりは、しっかり食べてもらえることに使っていただけるのはうれしい、
といった声をいただいています」

この取り組みを実現するにあたって、工夫をしたことはありますか?
「廃棄野菜を有効活用する取り組みを継続させるために、輸送の仕組みを構築させることを考えました」
「既存の輸送便を利用して、動物園に運んでいます」
廃棄される野菜は買い取っているのでしょうか?
「廃棄費用がかからなくなるということで、無料でいただいています。動物園の方が輸送費を負担いただく形です」
「『農家さんなどは廃棄費用が削減できる』『動物園は食料費が削減できる』、
そして『当社は輸送をつくることができる』、このことにより、“三方良し”の仕組みが構築できました」

この取り組み、今後は広がっていくのでしょうか?
「拡大していきたいと考えております」
「全国の農家さんや生産者様のお困りごとの解決に取り組み、
当社を含めたセイノーグループが、少しでも、農業の未来にお役に立つことができればと思っております」

森部さん、この取り組みが全国に広がっていくことを期待しています。