スマート畜産でニワトリを飼育している高知県の会社
オンエアレポート
2025.07.10

「スマート畜産でニワトリを飼育している高知県の会社」

今回のイノベーターは、株式会社ヤマニファームの代表取締役、井上孝秀さんです。

株式会社ヤマニファームは、1998年に創業、2007年に法人化された高知県大月町の農業法人です。
主に肉用鶏の生産・販売を行っており、現在は約25万羽を定期的に飼育し、年間で約150万羽を出荷しています。
飼育されたニワトリの一部は、自社ブランド鶏「よさこい尾鶏」として展開しているということです。

「スマート畜産」を導入しているということですが、こちらは、どのような畜産方法なのでしょう?
「先端技術を活用しながら、効率的で持続可能、かつ高品質な飼育を実現する新しい畜産の形です」
「大規模化、人手不足の課題に対応するため、データをもとに換気・給水・エサやりなどを自動制御して、
ニワトリに最適な環境を維持し、リアルタイムで遠隔操作・監視できるようにしました」

「温度センサーと加熱器の配置を各鶏舎、統一することで、
どの管理者が見ても、同じ基準でニワトリの状態を把握できるようにし、個人の経験に頼らない管理体制を整えています」
こうした仕組みの構築によって、現在では四国でもトップクラスの規模で、
年間約150万羽を生産できる体制へと成長しています。

ヤマニファームでは、「持続可能な農業」にも力を入れているということです。
こちらは、具体的にどのようなことをしているのでしょうか?
「農業を通じて地域に貢献することにも強いこだわりを持っています」
「たとえば、飼育で出る鶏ふんを堆肥化し、地域の農家さんへ年間約1800トンを供給。
これにより、地元農業との耕畜連携を進め、資源が循環するサステナブルな農業の実現に取り組んでいます」
「また、2022年からはレモンの栽培にも着手し、『こじゃんとレモン』という自社ブランドの農作物を育てています」
ニワトリの飼育に関して、今後は、どのようなことをしていきたいと考えていますか?
「今後は、誰にでも管理できる飼育体制を、さらに進化させ、
全国でもトップクラスの肉用鶏農家を目指していきたいと考えています」
「また、自社ブランドの認知拡大を図るとともに、全国に志を同じくする仲間を増やすため、
飼育技術や管理ノウハウの提供・アドバイザー業務にも力を入れていきます」
「人を育てることも、これからの養鶏業の大事な役割だと考えています」

井上さん、「スマート畜産」によるニワトリの飼育、そして、「持続可能な農業」に関する取り組み、
これからも応援しています。
