門外不出だった『とんぶり』の製法を伝授する秋田県・大館市の動き
オンエアレポート
2025.07.31

(提供:大館市)
今回は、こちらに注目します。
「門外不出だった『とんぶり』の製法を伝授する秋田県・大館市の動き」

今回のイノベーターは、大館とんぶり生産組合の組合長、本間均さんです。
「とんぶり」はホウキギという植物の実を加工したもので、プチプチした食感が特徴。
「畑のキャビア」などと呼ばれています。
かつては、岩手県などで生産されていたのですが、今は大館だけ、ということです。

ホウキギ(提供:大館市)
「とんぶり」の製法は門外不出ということですが、これには、どのような理由があったのでしょう?
「この地域は山間部なので、冬場は多くの人が出稼ぎに行っていたんです。
とんぶりは家に残る家族が作っていて、それによって所得の確保ができていました」
「これを守るために、ホウキギの種も出さない、製法も出さなかったんです」

(提供:本間均さん)
このような理由で門外不出を続けてきたのですが、
去年から大館市内に限って、とんぶりの加工場の見学を受け入れるようになりました。
こちらは、どのような思いがあったのでしょう?
「とんぶりの生産者が5戸まで減少し、これでは火が消えてしまうと考えました。
「そういう中で、誰でも教えましょうという運びになり、去年、2人が手を挙げてくれました」
「1人が40代、もう1組が20代と50代の親子です」

(提供:本間均さん)
原料のホウキギは、新規就農した方でも栽培しやすいのでしょうか?
「ホウキギの栽培は良いのですが、加工は昔からの技術が必要なので、
ホウキギの実を煮た後の温度管理、これが上手くいかないとプチプチした、とんぶりはできないんです」
生産者が減る中、とんぶりの需要は増えているということです。
「『畑のキャビア』ということで、フランス、アメリカ、東南アジアなど、海外からの需要が増えています」
「今後は生産者、生産量を増やしていきたいです」

(提供:本間均さん)
本間さん、とんぶりの生産者を増やす取り組み、これからも応援しています。
