JA全農が取り組んでいる『田んぼの生きもの調査』
オンエアレポート
2025.10.23
今回は、こちらに注目します。「JA全農が取り組んでいる『田んぼの生きもの調査』」

今回、お話を伺うのは、全農ビジネスサポートの山﨑敏彦さんです。
これまで、「あぐりずむ」の「田んぼの生きもの調査」でも、山﨑さんに講師として参加していただいています。

「田んぼの生きもの調査」は、どのような活動なのでしょうか?
「夏の初め、6月~7月頃、田んぼの水の中を歩きながら、ゲンゴロウやオタマジャクシを捕まえて、
みんなで名前を調べたり、観察する活動です」
「秋の稲刈りシーズンにも行い、このときは赤トンボやバッタを捕まえます」
生活協同組合が産地と提携して行ったり、田んぼがある小学校では「総合的な学習の時間」を使って行ったりと、
全国的に行われているということです。

どのような思いがあって、取り組んでいるのでしょう?
「昔の農家さんは、お米を『作る』とは言わず、『できる』と言いました。
稲は、人間の力だけでなく、太陽の光や水、空気や土など“自然のめぐみ”によって育つ、生きものだからです」
「ところが、都市化が進み、田んぼが身近になくなると、そんな当たり前のことも忘れてしまいがちです」
「そこで、田んぼに出かけて、裸足で水の中に入り、吹いてくる風を感じ、
そこに生きる生きものたちと出会うことで、食べること(食)、それを育てること(農)、そこにいる生きもの(環境)が
全部つながっていることを知ってほしいですし、
私たちは、その“自然のめぐみ”を受け取って生きているんだということを実感してもらいたいと思っています」
「『生きもの調査』は、そのきっかけになるんじゃないかと思うんです」

「あぐりずむ」のバスツアーでは、「田植え体験」や「稲刈り体験」の後に「田んぼの生きもの調査」を行っていますが、
こちらは、どのような思いがあるのでしょうか?
「田植え体験、稲刈り体験がありますが、これは『つくる人』と『食べる人』という2つの関係です」
「生きもの調査を行うと、そこに『周りの環境(山や川など)』という3つ目のキーワードが入ってくるので、
視点が広がります」

「田んぼの生きもの調査」で、どのようなことを感じてほしいと思っていますか?
「(田んぼ)に行くと風が涼しいなどを肌で感じる、ここでお米ができているんだと体で感じるのが
『生きもの調査』の一番大事なところだと思います」
「ここで生きものが生きていることと、私たちがごはんを食べることが、農家さんが稲作を続けることにつながりますし、
結果的には生きものや自然を守ることにもつながります」
「“自分が食べること”と“生きもの”がつながっているということを感じてほしいです」

全国で行われている「田んぼの生きもの調査」。皆さんも、ぜひ参加してみてください。
