
川瀬良子が全国の様々な地域を訪れ、

耕畜連携の資源循環型農業から生まれたブランド
「3-R(さんあーる)」に注目している今回の「あぐり紀行」。
前回は生産者さん側の取材でしたが、続いては販売側。
JA全農ひろしま直営の超人気直売所をお訪ねして、
その人気の秘密や3-R商品の評判について話を伺いました。
広島市安佐南区にある「JA交流ひろば とれたて元気市広島店」。
平日は1日1500〜1600人、週末は2400〜2500人の集客を誇り、
ネットでは「広島の超人気直売所」と紹介されています。
そんなこのお店を取り仕切るのが場長の東直樹さんです。
こちらの最大の特徴は、生鮮野菜はオール広島県産!という点。
直売所なんだからそれって当たり前?…って思うかもしれませんが、
日常使いの野菜から季節ならではの野菜まで、年間を通して
その全てを地元産で賄うのは実は意外に難しいことです。
例えば、広島県を象徴するレモンが県南部で収穫される時期、
県北部ではリンゴも旬を迎えて、どちらもこの売場を彩ります。
日本地図を思い浮かべて柑橘類の産地とリンゴの産地を想像すれば、
これが全国的に珍しいのはすぐに納得できますよね。
この「とれたて元気市広島店」では市場からの仕入れはせずに、
2000人以上の登録生産者さんが作る広島県産野菜のみを扱っています。
県内産だけで売場を構成するということは、時には出荷が充分できずに
棚が空いてしまいそうになることもあるそうですが、そんな場合でも、
県外産野菜を仕入れて棚を埋めたりはせず、陳列の方法を工夫して
県内農家さんからの出荷スペースを確保しておくんだそうです。
地元生産者さんへの東さんの想いが横たわる売場なんですね。
事実、今回の取材は店舗の一角をお借りして行ったのですが、
その場所へ移動する前も後も、東さんは店舗を訪れた生産者さんに
声を掛けたり掛けられたりして立ち話の連続。
地元生産者さんとの厚い信頼関係を垣間見た想いがしました。
そんな店舗の中央付近で目立っているのが3-Rのコーナー。
ジャガイモ、ナス、ピーマンなどの野菜から、お米や、
広島名物もみじまんじゅう、米粉バウムクーヘンまで並んでいます。
3-Rのブランド認知度は少しずつ高まっていると語る東さん。
「地域で発生した資源を地域で活用し、そこで育った農産物を
地域の皆さんにお届けすることで、持続可能な農業や地域づくりに
繋がっている」と、その意義を受け止めていらっしゃいます。
また消費者の皆さんにとっては、
「特別なことをしなくても、3-R商品を選んで毎日美味しく食べることで、
地域の循環型農業を応援できる身近な商品なんです」と
私たちに説明してくれました。
さらに東さんは、こうも語ります。
「3-Rの取り組みは、メダカやカエルが川にいるような
今の田園風景を未来の子供達に残すことに貢献できるものだと
考えています。だから続けることが大切。
そんな田園風景が想像できるような売場を心がけていきたいです」
オール広島県産にこだわって、広島県の生産者さんとともに、
広島県の四季を映し出す売場をプロデュースする東さん。
そこに並ぶ3-Rの野菜には、広島県産の堆肥による
広島県産の栄養がギッシリ詰まっているのかと思うと、
地元の皆さんはもちろんですが、広島を訪れる全国の皆さんにも
足を向けて貰いたいなぁ…と感じる直売所でした。