藤巻亮太

THANK YOU LIVE 2024 LIVE REPORT

凛と澄んだ青い空が広がった2024年3月9日土曜日。
ここ東京・日比谷野外音楽堂にて『Ryota Fujimaki 「THANK YOU LIVE 2024」』が開催されました。

これまで過ごした場所に別れを告げ、新たな世界へと一歩踏み出す。そんな季節に行われたこのライブにSCHOOL OF LOCK!から2人の生徒をご招待!野音の熱狂・うねり、そして感動を寒空の下、“目”で“耳”で“肌”で“全身”で感じてきました。職員のいとかんがその模様を少しだけではありますが、レポートしていきます。

レミオロメンとしてメジャー・デビューし、現在はソロアーティストとして活動されている、藤巻亮太先生。2月15日の生放送教室に来校して『旅立つ前に』の授業を届けてくれたことでも記憶に新しいですよね!

そんな藤巻先生が友人の結婚を祝うために制作した楽曲が『3月9日』。2004年3月9日にリリースされると、ドラマの劇中歌になるなどして、人気を博し、瞬く間にレミオロメン・藤巻先生の代表曲に。時を経た現在では卒業ソングとして、毎年この季節、全国の中学校や高校の卒業式で歌い継がれています。

今年『3月9日』は、発売からちょうど20周年。3月9日は感謝を伝える日として毎年LIVEを行ってきた藤巻先生が、この曲を愛してくれた人全員に大きな感謝を伝えたいという思いから開催されたのが、今回の「THANK YOU LIVE 2024」。大事な人と、ぜひ会場で、“3月9日”を聴いてほしい。歌ってほしい。そしてそれを、強烈な瞬間/思い出として胸に刻み込んでほしい。そんな思いから、今回SCHOOL OF LOCK!は2人の生徒を会場に招待しました。

静岡県 18歳 女の子 RN はたけ
静岡県 18歳 女の子 RN まーちゃん
今年、高校を卒業する高校3年生の2人。
2人にとって“卒業”という行為/儀式は、少しイメージしづらいものでした。

話は4年前に遡ります。2020年、当時世界は未曾有の感染症の中にありました。日本にもその波は押し寄せ、感染対策によって、人と人とが触れ合う多くのイベントが取りやめに。全国の中学や高校の学校行事も中止を余儀なくされ、当時中学3年生だった、RN はたけとRN まーちゃんは“卒業式”という一つの門出を経験することなく、中学を卒業しました。

そこから2人は高校に入学。時が経つにつれ、徐々に規制は緩和されていきましたが、やはり頭の中で思い描いていた理想の高校生活にはほど遠く、本来ならば海外であった修学旅行の行き先も国内の近場に。体育祭も極力接触を避けたミニマムなものに縮小。多くの青春の機会が奪われ、“仕方がない”の一言で片付けるには、納得いかない。そんな思いがどこかずっと心に渦巻く3年間を過ごしました。

先日、学校で行われた卒業式でも、まだ感染対策の影響は感じ取れ、本来一人一人が受け取る卒業証書も代表者のみが受け取る簡易的なものに。行事としては終了したものの、卒業した実感はない。RN はたけは、そう語ります。

そんな2人が“なぜこのライブを見たいと思ったのか?”
答えは、このプロジェクトへの応募メッセージにしっかり綴られていました。

「大学受験を終え、一山超えた友達と共に、ひとときの夢を見たい」

様々な困難の中、高校生活を過ごした2人の心からの願い。
次の世界へと羽ばたく直前、“卒業”という二文字を実感するべく、2人は静岡から東京へとやってきました。

会場である日比谷野音に到着すると、すでに客席は2,500人の超満員。『3月9日』に対する各々の感情が渦巻き、それが熱気として会場中に充満しています。
「めっちゃ人すごくない!?」「初めて来たけど、すごい盛り上がり…」。RN はたけとRNまーちゃんにもその熱気は確かに伝わっていたようです。