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Athelete News
21.08.07
東京オリンピックSP〜 陸上競技総括&男女マラソンの勝負の行方は?
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今週の「Athlete News」は、「東京オリンピックスペシャル」として、生放送でお届け!
プロランニングコーチでマラソン解説などでもご活躍の、金哲彦さんをお迎えして、7日に終わったばかりの女子マラソン、そして、大会最終日(8日)の注目競技、男子マラソンの見所を伺っていきました。


金哲彦(きん・てつひこ)さんは、1964年福岡県生まれ。
中学から陸上競技を始め、 早稲田大学では、1年生で箱根駅伝での5区に抜擢され、4年連続でこの区間を走られました。
卒業後リクルートに入社後、ランニングクラブを創設され、マラソンランナーとして活躍。
現役引退後は、コーチして、有森裕子さんら、数々のオリンピック選手を指導されました。
現在は、一般ランナーやプロアスリートまで幅広い層を指導されている他、テレビやラジオのマラソン解説者としても活躍されています。



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──去年の10月にこの番組にゲストで来ていただいて、あの時お話を伺っていたオリンピックのマラソンが、今まさに行われていますね。

もう今朝(7日)も6時からテレビにかじりついてましたよ(笑)。

──先ほど女子マラソンが終わりました。一山麻緒選手が8位入賞。そして鈴木亜由子選手が19位、前田穂南選手が33位という結果でした。この結果はいかがでしたか?

まず、一山さんが8位入賞してくれたこと。レース自体はちょっとスローペースで入って、結果的にこの暑い中での…札幌も暑かったです。湿度も70%超えてたんですよ。そんな過酷な中で、一山選手も鈴木選手も前田先生も粘りきれて、その中でも一山選手が入賞してくれたということは、本当に頑張ったなという思いです。

──ただ、驚いたのが、スタート時間が1時間早くなりましたよね。昨日の夜に決まったんですか?

そうなんですよ。言われたのが昨日ですからね。私たちも解説をやっているので(6日は)スタジアムにいたんですけど、スタジアムでそういう情報が入ってきて、「明日どうするんだ!?」って(笑)。解説をする増田(明美)さんとかがもう慌てふためいてましたよね。これは暑さを考慮して早くしたんでしょうけど、もうちょっと早く決めてほしいですよね(笑)。
選手たちはスタートの大体5、6時間前には起きて、そこから食事の時間も(スタートの)4時間ぐらい前で計算して、何日も前から準備してますので、この朝の1時間は大きいですよね。

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──そしてレースの方なんですけれども、最初は超スロースタートだったんですけども、途中からペースが上がりましたよね。

じわじわ(ペースが上がった)なんですよね。最初、前田穂南さんが前に出たりしてレースを作ってたんですが、5kmで言うと18分というスローペースで入って、そこから10km過ぎから17分半に上がっていって、20km過ぎぐらいから16分台にちょっと入るようになってきたんです。そのじわじわ上がっていくところで少しずつ集団が絞られて、最後7、8人の入賞圏内の集団に一山さんがなんとか入っていたので、「これ、メダルいけるかな?」みたいな期待もあったんですけど。

──ポジション取りも、見ていると余裕がありそうでしたものね。

やはり、地力の差というか…今回ケニアが1位2位だったんですけど、世界記録を持っているコスゲイ選手も最後振り切られるぐらいのすごいレースでしたね。

──中間点通過が1時間15分14秒だったのに対して、後半は1時間12分6秒。

気温はどんどん上がっていってるんですよ。その中でもペースを上げてますから、すごいですね。これがオリンピックですね。
ケニアの1位2位もそうなんですけど、3位にアメリカのサイデル選手が入ってきて、持ちタイムが2時間25分ぐらいの選手なので、暑さにすごく強かったのかなっていう気はしますけどね。

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──その他の陸上競技についてもお聞きしていきたいんですけれども、昨日のリレーからいきますか。ちょっと衝撃の…というか、残念な結果でしたよね。

メダルを期待されていましたので、選手たちも緊張はしていたんですけど。今回は1走から2走、多田(修平)選手から山縣(亮太)選手へのバトンが繋がらずに失格ということになったんですが、これは攻めた結果なんですよ。予選は安全なバトンパスをして1番下のタイムで決勝に進んだんですけど、メダルを獲るためには、日本が1番得意なバトンをいかに早く渡すかということが重要になってくるので。
リレーのバトンというのは、バトンをもらう選手が“前に走ってきた選手がここの位置に来たら走り出す”という位置を決めて、そこにテープを貼るんですね。(前の走者が)その場所に到達した瞬間にもう後ろを振り向かずに走り出して、何秒後かに手渡すタイミングで「ハイ!」って言ったりするんですけど、今回はそれをギリギリまで攻めた結果なので、残念ではありますけど、よく攻めきったと思いますし、この悔しさを次に繋げてほしいと思います。

──多田選手がとても素晴らしいスタートを切っただけに…。

そうなんですよ。ロケットスタートがうまくいったんですけどね。本人たちが1番残念がっていると思いますが。

──そして、中距離は素晴らしい記録が男女ともに生まれましたよね。

おかげで声が枯れてしまったんですけど(笑)。

──まずは3000m障害の三浦龍司選手。あの予選での素晴らしい走り。

日本記録更新ですよ。8分10秒を切る(予選で8分9秒92)っていうのは、世界のトップに少し近づいたタイムなので。決勝に進むだけでもすごいんですけど、みごと入賞(8分16秒90で7位入賞)でしたからね。
特に3000m障害と言ったらケニアが強いんですけど、(ケニア人の)あのバネの効いたジャンプ力には日本選手はなかなか敵わないのかなと思っていましたけど、三浦選手はジャンプ力も負けていないです。ハードリングはひょっとしたら決勝にいた選手の中で1番うまいかもしれないぐらい、そのぐらいの能力を持ってましたね。

──若い時に、ハードリングがうまいということで「3000m障害をやってみないか」と言われたとか。

そうなんです。小学校から中学校まで地元の島根のクラブチームでやっていたんですが、そこで短距離のハードルを実際にやってるんですよ。その時に、「この選手は3000m障害に絶対に向いている」と思った指導者の判断が素晴らしいですし、バッチリ当たりましたね。

──まだ19歳ですから、本当にどこまで伸びていくか。

伸びしろがどこまであるんでしょうね。楽しみです。

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──そして女子の1500mは、田中希実選手。(日本女子初の決勝進出、8位入賞)

僕はもう、2回涙が出ましたね。予選突破、そして準決勝もあるので、そこまで行っただけでもすごいんですけど…。準決勝で日本記録を再び更新(3分59秒19)したんですけど、女子で4分を切るというのはすごいんですよ。他の日本人選手とは10秒以上差がありますね。そして今、田中選手の世界ランキングはなんと10位ですよ。
身長が小さくてね。お父さんが元実業団の選手、お母さんもマラソン選手でサラブレッドではあるんですけど、子供の時は足が遅かったんですって。決して速くはなかったけれど、コーチもしているお父さんと一緒に本当に厳しいトレーニングを乗り越えて、とうとう世界に届くところまで来ました。

──それでも、インタビューを見ていると、「まだまだ走りを追求したい」っていうところが見えて、素晴らしいなと。

全然燃え尽きてないですもんね。次のことを考えて、私たち解説者よりもより具体的に、「最初の入りももっと楽にいって、最後のスプリントも勝負できるようにしたい」と。何という21歳!

──こちらもまだまだ伸びしろが十分あるので、楽しみですね!
そして、明日(8日)大会最終日の男子マラソンついて伺いたいんですけれども、日本からは中村匠吾選手、服部勇馬選手、大迫傑選手が出場します。それぞれどんな特徴を持っていますか?


まず、服部選手はMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)で2位に入って(オリンピック出場を決めた)。大学時代から箱根駅伝でも活躍してますけど、マラソン選手としても、後半が強いんですよ。30〜35km過ぎてからの、マラソンの“まとめ方”と言いますか、非常に良いものを持ってましたね。あと、すごく性格がいいです(笑)。

──ゲストとして出ていただいたので、そこはすごく伝わってきました(笑)。

あと、MGCで優勝した中村匠吾選手は暑さにすごく強いんです。今回ちょっと怪我があってあまりトレーニングができなかったところもあったらしいんですけど、今日の女子マラソンを見ていても、暑さに強いことは1つの(勝つための)条件になりますから、うまく走ってくれるんじゃないかと思いますね。

そして大迫選手は、MGCでは(オリンピック代表に)選ばれなかったんですが、やはり「日本のエース」ですよ。日本記録を2度更新して、今回も3人の中では1番期待をされていると思います。本人も「このレースで引退をする」と自分のSNSで発信しましたけど、本当にこのレースにかける思いも強いですし、トレーニングもケニアとかアメリカですごく積んできているみたいで。自分のSNSに上半身裸の写真とかを出してるんですけど、もうキレッキレに絞れてます(笑)。練習は3人の中では1番うまくできたんじゃないかと思いますね。

──でも、やっぱりマラソンって、スタミナも必要じゃないですか。あまり絞りすぎるとスタミナの方が心配になることはないんでしょうか?

多分、この2、3日は美味しいものを食べてると思いますから、大丈夫でしょう(笑)。

──どうしても衝撃だったのが、大迫選手のラストラン宣言。まだ30歳という年齢を考えると、まだまだ大迫選手の走りが見たいような気もしますけど。

彼は本当にストイックなので、自分がどこまでストイックにできるか、今回のオリンピックに向けてもう全部やり切ろうと。そのために退路を断つというような気持ちもあるのかもしれませんね。

──他にも、「マラソン大会を主催したい」とか、色々な動きがありますから。

そうですね。これからも楽しみですけど、まずは明日、良い走りを見せてほしいです。

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──そしてコースが東京から札幌に変わりましたけれども、札幌でもちょっと暑い日が続いてるんですが、明日はどうなんでしょうか。台風の影響もあって、曇りで、スタートの時は26度の予想。

ただ、湿度は高いですね。70〜80%ですから、やっぱり蒸し蒸ししてるんじゃないすかね。

──あと、今回のコースは周回コース。しかも、1周目と2周目・3周目の距離が変わるわけですよね。

1周目は大きく20km、あとは北海道大学の構内を含め、小さく10kmを周るということで。今日の女子マラソンの様子を見ても、そんなに難しいコースではないですね。ほとんど後半は坂がありませんし、北海道大学の中はちょっとカーブが多いんですけど、女子の選手は難なく走ってましたから。やっぱり暑さとの戦いじゃないですか。

──北海道大学の中の7個の直角のカーブ。集団がバラけてきたら走りやすいかもしれないですけど、牽制しあったままそこに行くと、なかなか位置取りが難しそうな気がします。

そうですね。女子より男子の方が出場人数そのものが多いですし、多分、集団も、今日の女子は最初30人ぐらいの塊でしたけど、もっと多いでしょうね。60人ぐらいになるんじゃないですかね。

──給水も大変ですよね。

給水、すごく大事です。最初にちゃんと摂って、冷やす・飲む両方やっていかなきゃいけないですね。そのための位置取りも大事ですね。集団が大きくなって、給水というのは道路の片側にしかないですから、失敗しないようにしっかり1個1個摂っていく。これもポイントになりますね。

──牽制しあうレースになるのか、それとも走り辛さを考えて飛び出してくる選手も出てくるんでしょうか?

男子は最初からすごく速いペースにはならないと思いますが、あまり名前も聞いたことがないような選手が10キロぐらいから飛び出るっていうケースはありえます。

──それに付いていくか、自重するか、選手もそこで判断が分かれそうですね。

そうですね。みんな、多分ケニアのキプチョゲ選手(リオ・オリンピックの金メダリスト)の様子を伺うと思います。“どうするんだろう?”って(笑)。
今回、2大会連続金メダルを狙っていて、世界記録保持者でもありますし、優勝候補の筆頭ですよね。

──(キプチョゲ選手のベストタイムは)2時間1分39秒。驚異的なスピードですね。さらに、非公認ですけれども、人類で初めて2時間の壁を切ったこともあるという。
どんなレースになるか楽しみですけども、日本勢に期待することは?


今日の女子のレースも見ていると思いますので、先ほど申し上げた「位置取り」は本当に大事になってきますから、給水の摂り方とか飲み方というのを最終的に確認して(レースに臨んでほしい)。オリンピックですから、すごく緊張もしますしプレッシャーもかかると思うんですけど、その熱い心の中で冷静な判断を1kmごとにやっていかなきゃいけない。自分の力を出し切れるようなレースをしてくれれば、入賞、あるいはそれ以上に絡んでくれるんじゃないかなと思います。

(注:8日早朝から札幌市内で行われた男子マラソンは、大迫選手が見事6位入賞! 中村選手は62位、服部選手は73位という結果になりました)

──さあ、番組ではゲストの方にcheer up songを伺っています。金さんの心の支えになっている曲を教えてください。

MISIAさんの「果てなく続くストーリー」ですね。今回、MISIAさんは開会式で国家を歌われて、素晴らしい歌声でした。
冬季も含めてオリンピックを毎回楽しみに観ているんですけど、2002年のソルトレイク・オリンピックのテーマソングにこの曲が選ばれて。オリンピックの時に何度も何度も聴いた曲というのは、(後になっても)思い出しますよね。

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