Athelete News
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18.07.28
喜びを描くこと
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今週の「Athlete News」は、元総合格闘家・大山峻護さんをゲストにお迎えしました。
大山峻護さんが主宰するくじけないメンタリティを育てていくトレーニング「ファイトネス」についてお話しを伺います。

大山峻護さんは1974年生まれ。栃木県出身。
現在44歳。5歳から柔道を学ぶ一方で全日本サンボ選手権を4度優勝。
柔道では、全日本学生体重別選手権準優勝、世界学生選手権出場、全日本実業団個人選手権優勝。
2000年に行われた桜庭和志VSホイス・グレイシーの試合に感銘を受け、プロに転身。PRIDEではヴァンダレイ・シウバやヘンゾ・グレイシーと対戦。
2005年3月に「HERO’S」へ初参戦し、ピーター・アーツなどから勝利を収め、2010年9月に開催された「マーシャルコンバット」ライトヘビー級タイトルマッチでは見事王座を獲得。
2014年に引退し、現在は、講演活動や企業などを訪問し格闘技の要素を取り入れたプログラム「ファイトネス」で心と身体の健康増進のトレーニング指導を行っています。


──もともとは柔道から始まっているんですよね?

はい、もともといじめられっ子でしたし友達もいなかったんですけど。ウルトラマンを見て強さに憧れたのがきっかけでしたね。

──ヒーローはウルトラマンのままだったんですか?

ウルトラマンがアントニオ猪木さんやタイガーマスク……リアルになってきまして。
それがだんだん、同じ柔道をやっている古賀稔彦さんになっていって、ヒーローっていう憧れは一緒なんですけど対象が変わっていきました。
古賀さんの存在を知った時に僕の中で変わりましたね。同じ柔道をやっていてウルトラマンみたいに大きい人をどんどん投げちゃうんだっていう、衝撃でしたね。

──その古賀さんから憧れがまた変わっていったんですか?

桜庭和志という僕らのレジェンドのファイターなんですけど。桜庭さんの試合を東京ドームの一番上で見て、ホイス・グレイシーという選手と90分間戦い続けたんですね。
その試合を見て震えるほど感動して、居ても立っても居られなくてプロになろうと決意しましたね。

──「ファイトネス」とはどういうものなんですか?

格闘技とフィットネスを融合して、誰にでもできるプログラムにしました。2015年、厚生労働省がストレスチェックを義務づけにする年だったんですね。
それだけ世の中にメンタルダウンしてる人が増えてきてるっていう情報を聞いて。
僕は“体を動かせば心が元気になる”と知っているので「体を動かせばいいのにな」っていうのがあったんですね。
じゃあ、僕が持ってるプログラムを企業様に持っていったら喜ばれるんじゃないかなっていうのがスタートなんですね。

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──いわゆるボクササイズとか、K-1エクササイズみたいなものがありますがそれとは違う要素があるんですか?

お互い1対1で行うものが多いんですね。風船を膨らませると人と同じ頭の大きさになるんですね、それを膝蹴りでキャッチボールをして落ちたら、皆さんスクワットしましょうとか。うちわを使ってみてお互いタッチしましょうとか、それだけでブロッキングの練習になりますし。
“いつの間にか格闘技の動きをしている…でも楽しい”っていうプログラムを並べています。

──実際にミットを打つこともあるんですか?

最終的に全員グローブをつけてもらって、「ミットを体験してみましょう」となると、お祭りにみたいに盛り上がるんですよ(笑)。

──殴るっていうことは普段ないからこの感覚は意外ですよね

企業様に行かせてもらうと女性の社員さんが多いんですよね(笑)。
すごい喜んでくださいます。

──参加させれてる方の表情だったり手応えは一回の講習で変わるものですか?

話を聞いて納得するのと、体で体感するのでは響き方が違うんですよね。
例えば、初めての経験で心の癖が出るんですよね、すごくわかりやすいのが体の使い方と言葉なんですよね。

きついなと思った時に下を向いてしまったり、言葉も今までのワードが出るんですよ「難しい」とか、「きつい」とか。
そういう体の使い方が出て、言葉が出て、次に何が出るかというとその次のアクションなんですよ。
そのアクションの連続が未来になっていくので、今、自分がどんな反応が起きてるのか、どんな言葉を使ってしまっているのか、どんな体の使い方が起きているのか。ちゃんと自分で客観的に見るっていう作業を日常ではしていないので、この場では自分を感じてみましょうと。
無意識を意識することで人って変わっていくことができるので、行動が変わるきっかけになればいいなと思っています。

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──長年ついてきた癖っていうのは、その時は変わってもまた元に戻りそうじゃないですか?
個人で実践できることを教えたりとかもするんですか?


本当に簡単なことなんですけど、視線を気を付けるだけでも人って変わるんですよ。
人は上を向くと心がオンになるんですけど、上を向いたまま嫌なことって考えらえないじゃないですか?心と体って繋がっているので、それを理解してもらうだけでも、ちょっと視線を上に上げてみようとか姿勢正しくしてみようとか。

──「ファイトネス」の講師には格闘技の日本チャンピオンなど、何人かの現役選手も含まれているんですか?

そうですね。基本的には元チャンピオンのファイターたちにセカンドキャリアの正しい選択肢の一つとして作りたいなと思っているのでサポートをお願いしているんですけど。最近ではボクシングの現役選手が「手伝いたい」と言ってくれまして。
セカンドキャリアではなくてリアルキャリアと言って、そのキャリアを積みながらもう一つのキャリアをを経験するっていう流れがありまして。それってすごく大切なことなんですね。

──ファイトネスを受ける人からすればすごく贅沢ですよね。そこから本格的に格闘技の世界に挑戦するかたもいらっしゃるかもしれませんね

そうですね。

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──番組では、ゲストの方にCheer Up Songを伺っています。大山さんが現役の時、心の支えになっていた曲を教えて下さい。

ザ・マスミサイルというバンドの「今まで何度も」という曲がありまして、この曲の詞が「今まで何回も立ち上がってきたから、また立ち上がれるじゃないか」っていう詞なんですよ。僕の現役時代そのままの歌詞で、ボロボロになって怪我して、それでも“桜庭さんみたいに、ウルトラマンみたいに”と、立ち上がってきたので。この曲を聴くと震えるくらい勇気をもらえるんですよ。
この曲は大切にしてて、試合の当日の朝だけ聴くようにしてたんですよ。試合当日の朝ってすごく怖いんですよ。この曲を聴いて、曲の世界に入って“よし!”と、勇気をもらうんです。

──最後に強靱なメンタルをもつためにどんな事を心がけたらよいですか?リスナーの皆さんにアドバイスをお願いします。

描くっていうことが何よりも大きな力になるので、描く中でも喜びの部分、それが達成した後の喜びの分まで描くことができたら人はそちらの方向に動かすことができるので、そこまで描いてみてください。

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今週のゲスト、大山峻護さんの“サイン色紙”をプレゼントします!
ご希望の方は、番組WEBサイトのメッセージフォームからお送りいただくか、Facebookのアカウントをフォローしてコメントをしてください。
当選者には番組スタッフからダイレクトメッセージを差し上げます。


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