10月3日の放送から、タイトルが、ちょっと変わりました。日本の良さをより掘り下げてお伝えしたいという想いから、私の別格、の前に、『47のチカラ』という言葉を入れました。日本全国、47都道府県、ぜひめぐってみたいと思います!➔新しい番組HPはこちら

和歌山県・那智勝浦の『別格』−絶品まぐろ、革新的な発想とは−


和歌山県那智勝浦は、世界遺産、熊野を後ろに控えた昔からの食の聖地。
生まぐろの漁獲高は、日本一です。そんな勝浦漁港で、100余年、仲買として、飲食店や小売業者さんに「儲かるまぐろ」を提案してきた、ヤマサ脇口水産。
その若き四代目の社長、脇口光太郎さんにお話をおうかがいしました。

−脇口さんが大切にしていること−

住吉さん「ヤマサ脇口水産は、どのような方針で事業をやってらっしゃるんでしょうか?」

脇口さん「まあ、食べ物なんで、いちばんは美味しさ、次は健康。実は昨日、早稲田大学で『まぐろ資源を考える会』に参加してきました。まぐろは野生、天然の魚なんです。だから乱獲を防いだりして、地球貢献していかないとダメなんです。美味しさ、健康、地球貢献、このキャッチフレーズでがんばっています」

住吉さん「まぐろが食べられなくなるとか、獲れなくなるとか、マスコミで言われていますが、実際はどうなんですか?」

脇口さん「激減してますよ。その大きな黒幕は我々日本人です。流通の問題があります。結局、大量に獲ると安く出せるんですよ。お客さんも、安いわ〜ってばんばん買うわけです。でも、勝浦は針で一本一本釣ってくるんです。だからねえ、効率は悪いけど、めちゃめちゃ品質のいいやつが獲れるわけです」

住吉さん「乱獲ではなく、食べる分だけ獲る」

脇口さん「そうです、親は獲るけど、子どもは獲らへん。獲りすぎたときは逃がすとかね」

住吉さん「我々、消費者も資源について意識を高く持つということですね」

脇口さん「そうです。愛情の反対は、憎しみじゃない、無関心と無知です。次の世代の子どもたちにも食べてほしい、素晴らしい魚なんでね。勉強してほしいです」

住吉さん「獲りすぎないということは、ロスを出さないということにつながり、それが、ヤマサ脇口水産が提唱されている『儲かるまぐろ』につながっているんですね。フツウであれば捨ててしまう部位も加工することで、商品になっていく。たとえば、まぐろを冷燻した『海の生ハム』。ちょっと食べさせていただいたんですが、燻した身がとても美味しかったです!」

−こんなにいいところはない−

住吉さん「脇口さんは、この那智勝浦町で生まれ育ってるんですよね、町は好きですか?」

脇口さん「もちろん、大好きです。自然あるでしょ、温泉あるでしょ。まぐろたちが来てくれて商いさせてくれるでしょう。またここには60歳でデビューした天才ギタリストもおって、町がコンパクトやから、歩いて飲みにいけるし、仕事にもいける、こんないいところないですよ」

−那智勝浦とまぐろ−

住吉さん「この地域でそれだけたくさんまぐろが水揚げできる理由というのは?」

脇口さん「いちばんは、水がいいからだなとボクは思います。漁師の言葉で『まぐろは水を飲みにくる』っていうのがあって。千葉のほうでいい雪解け水にいわしが寄ってくるように、いい水にはいいプランクトンがたくさんいるんですね。海は山が育てると言いますが、熊野の山から流れる水は綺麗なんです。アユも美味しいし。まぐろも水の美味しいところに集まります。熊野は日本一、恵まれた土地だとボクは思っています」

住吉さん「ここで獲れたまぐろは美味しいですか?」

脇口さん「はい。それには理由があって。まぐろも一年中、同じ状態ではないんです。産卵前だったり、体力作りをしてるときだったり、産卵後だったり、色々な条件で身質は変わってきます。大間のまぐろも、熊野のまぐろも回遊魚なので同じまぐろなんです。大間ではイカとかを与えて補食して、子づくりのために体力をつけさせるんです。そのあと、いちばんいい状態で南下してここを通るんです。だからめちゃめちゃ、美味しいです」

住吉さん「そして、な、なんと、社長さん、目の前で獲れたばかりのまぐろの解体ショーをやってくださるということで、解体師さんを呼んでくださいました」

−宝石のように輝く、野生のまぐろ−

住吉さん「これは、いつ獲れたものですか?」

脇口さん「今日の朝ですね。定置網に入ったやつですね。新しいまぐろは、目のまわりが綺麗でしょ」

住吉さん「宝石みたい! あごの部分が大きいから、ものすごしっかりしてますね。これ、60キロくらいですね。わああ、おっきい! 綺麗、パンパンに身がつまってる!」

脇口さん「神様みたいだよね。ボクは天然って言葉が嫌いで、野生って言ってるんですけど、支配されてないからね。乱獲を防いで次の世代に繋がないとなくなるよね」

−ダイナミック! 本まぐろの解体−

住吉さん「わ、おっきい。今、解体の台の上に乗りました。本当に人間くらいの大きさがあります」

脇口さん「ウチの解体おやじが切ると思うので、一貫2000円、3000円すると思います、銀座で食べると」

住吉さん「のこぎりのような出刃包丁が出てきました。まずはお腹のほうからですね」

脇口さん「先、頭からですね・・・(切る)・・・天然なんで、脂、すごいやろ?」

住吉さん「脂があまい! 中の身が赤くて綺麗。わああ、はらみを半分に切っていただいて、綺麗。ワインレッドからうすいピンクまで、綺麗なグラデーションです」

脇口さん「こんなに綺麗なの、人間の手がかかってないからね」

−もちびんちょう、本まぐろを試食−

住吉さん「そして、いよいよ試食タイムです。本まぐろの前に、まずはびんちょうまぐろです」

脇口さん「熊野にようこそ、乾杯!」

住吉さん「ああ、外で飲むビールは美味しいですねえ。これはどんなにぎりでしょうか」

脇口さん「びんちょうまぐろという種類です。触感がもちもちしてるので、僕はもちびんちょうと呼んでます。触感を味わってみてください」

住吉さん「身の色が半透明で綺麗。桜色、いただきます! うんうん、うん美味しい! 本当にもちもちしてます。脂身かなと思うようなもちもち感ですが、しっかり赤身のうまみがあります。次は、いよいよ獲れたて、本まぐろをいただきます」

脇口さん「本まぐろ!」

住吉さん「うわあ、楽しみ! うんうんうん、身がぷりっぷり! 甘い! あぶらの甘さがびっくり! 美味しい! 歯ごたえが、新鮮! 最高ですね。このにぎりは、さばきたての本まぐろの大トロ。ああああ、美味しい、口の中、大トロでいっぱいです。甘い!」

脇口さん「これ、野生なんで、自分たちで勝手に成長してくれて、海も汚さんし、エコやよねえ」
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