日本時間の月曜日未明、
ハワイでマグニチュード6.6の地震が起きました。
私は『SKY』で読むニュースを準備している最中で、
通信社から届いたニュースに、冷や汗!
ハワイの方・・・もちろん全ての方のことが心配だったんですが、
何よりも真っ先に、先日TOKYO FMを退社して渡航したばかりの
柴田玲さんのことが頭をよぎりました。
現地の状況を番組で伝えてもらえれば、という思いもあり
玲さんの携帯電話にかけたところ・・・


『はーい、もしもし?』
いつもどおりの穏やかな声が聞こえたので一安心でした・・・


でも、やはり現地は『いつもどおり』ではなく、
玲さんの住むエリアも停電し、
街の機能が完全に麻痺してしまっているとのことでした。
どうすることもできないので、
みんな椅子などを持ち寄っておしゃべりをしたり、と
ハワイらしい一面も見られたとのことですが、
ハワイは普段大きな地震が滅多におきないので
ライフラインをはじめ建物の耐震性なども低く、
市民や観光客も不安な様子を見せていたようです。


海外旅行に行ったときなどは
やっぱり『楽しい』『嬉しい』『のんびり』な気持ちが先行して
『災害』にはなかなか考えが及びません・・・。
それは私自身を振り返ってもそうだなぁ、と反省。
だからこそ、海外で気をつけなければならない災害への備え、
やはりあります。
防災危機管理ジャーナリストの渡辺実さんにお話を伺ったところ、
こんなことに注意すべきと教えてくださいました。


 ★懐中電灯の準備を!
  ⇒日本ではホテル・旅館のほとんどに懐中電灯は常備してあるが
   海外のホテル等はないところがほとんど。
   これではいざと言うときに真っ暗な中を避難できない。
   海外に行くときは必ず懐中電灯を持っていく。


 ★避難経路は十分すぎるほどの確認を!
  ⇒自分のいる部屋がホテルの何階かもうろ覚えなようでは
   いざというときに対応が取れない。
   言葉も通じにくい中、自分で自分の身の安全は確保する。


 ★ベッド周りの備品の確認を!
  ⇒海外のホテルは家具の固定をしていないところが多い。
   大地震ではTVなどが飛んできて、
   寝ているあなたを直撃する可能性が。
   ベッドの周りにはなるべく何もおかず、
   家具なども、ずらせるならずらすなどの対策を。


そして、何より・・・
渡辺さんが仰っていましたが、
海外での災害は、地震大国の日本に住んでいて
地震を沢山経験しているからこそ冷静でいられる
『私達』こそがリーダーとなって、
現地の人達を避難・誘導する必要があります!


旅を楽しく過ごし、素敵な思い出とするためにも、
災害はどこでも起こりうることだという心構え、
自分がいざというときは先頭に立てる環境で過ごしている自覚、
旅行用のトランクに荷物をつめるのと同じように
頭の中にしっかりと入れておきたいですね。
投稿者: 古賀涼子
14日土曜日の早朝、6時38分。
千葉県南部で震度4を観測する地震がありましたね。
東京都心でも震度3でした。
私は公休日だったので、まだ夢の中・・・
と、突然、下から突き上げるような『ドン!』とした衝撃。
ああ、地震だ!と思った瞬間に、下の階の部屋で
何かが落ちる大きな音がしたので、ひやっとしました。
やっぱり日本は地震大国。
下の階の方は何が落ちた、もしくは倒れたのかは分かりませんが、
普段から物を固定しておく、重い物は高いところに置かないなど
備えが必要だな、としみじみ感じました。
あなたは大丈夫でしたか?


さて、そんな地震への備え。
上の話のように、身近なところの備えから、
もっと大きな行政などの取り組みのレベルまで様々なものがあります。
そんな中で、なかなか進んでいないものがひとつ・・・
それは、『日本にいる外国人の方への災害情報の発信』です。
阪神淡路大震災のときにその大切さが改めて分かって、
それ以来、民間やボランティアのレベルでは支援活動も行われているんですが、
残念ながら行政や自治体の対応を含めて、
まだまだ十分といえないのが現状なんですね。


そんな中。画期的なものがスタートしたと言う話題を聞きつけて、
早速、取材をしてみました。
それは、ずばり。
『世界10の言語で災害対処法を説明をする携帯電話向けサイト』。


これは、神戸市にある民間組織
『災害時多言語情報センター ヨーゼフ』が行っているもので
阪神淡路大震災のときに多言語で情報発信を続けた
長田区のコミュニティFM『エフエムわぃわぃ』などが
協力して設立をしたものです。


http://www.josef.jp (携帯・パソコンどちらからでも見られます)


これは、英語、ポルトガル語、スペイン語、中国語、韓国語、タガログ語、
インドネシア語、タイ語、ベトナム語、易しい日本語で、
地震については
★普段の準備 ★地震が起きたら ★地震の後は ★災害用伝言ダイヤル、
台風・洪水については罹災証明などについても
日本ならではの視点で書かれています。
これは本当に分かりやすくて、易しい日本語のページは
外国の方でなくても、とても参考になるんです!


事務局の吉富志津代(よしとみ・しずよ)さんは、
システムを作っても、それが利用されなければ
活動は広がっていかないと話してくださいました。
私達一人ひとりが、このようなシステムがあるとまず理解をすること、
そして、周りの人たちに声をかけて
一人でも多くの日本にいる外国の方にそのシステムを知っていただくこと。
それこそが、地震大国・日本での国際社会での
これからの『責任』でもあるんだな・・・と、いま私は感じています。


たとえば語学留学や長期出張などで
その国の言葉がまだ十分には理解できないような場合。
大地震にあったら、とても不安なはずです。
それはもちろん、私だって、あなただってそうですよね・・・
そんなときに、母国語でその国ならではの情報を得ることができたら
本当に心強い!それが、まさにこのサイトです。
あなたの周りにいる外国の方に是非、教えてあげてください。
投稿者: 古賀涼子
10月6日金曜日。
東京を始めとする関東地方は記録的な大雨となりました。
私は毎週金曜はニュース番組『FLOWERS』を担当していることもあって、
刻々と変わる雨の状況を、気象協会の方にお話を聞きながら
みなさんにお伝えしていたんですが・・・
TOKYO FMの7階にある生放送用のスタジオから見下ろす
皇居の緑が激しく揺さぶられ、重力の存在を忘れたかのような状態。
ビルの中にいても聞こえる、壁を激しく打ち付ける風雨の音に
さすがに恐怖心を感じました。
街中でも、壊れた傘の残骸が本当に沢山。
幸いなことに各地でそれほど大きな被害は出なかったようですが、
雨の脅威を感じるには十分だったと思います。


でも、都心部で生活をしていると、
雨⇒災害という考えに結びつく方は多くないのが現状でしょう・・・
そんな中で、防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実さんは
私たちにこんな渇を入れるお話をしてくださいました。



bossface.jpg



「まず、2つの数字を覚えておいてほしい!
 『時間雨量30ミリ』、『累積雨量100ミリ』の2つです!」


実は、この2つの数字を超えると、
豪雨災害がおきる危険が非常に高いんだそうです。
ニュースなどで数字は発表しているので、
次に大雨が降ったら、聞き耳を立てていてください!
もちろん、自分で、自分が住むエリアの雨の量を
こまめにチェックすることも大切です。


そして、渡辺さんはさらにこんなお話もしています。


「自分が住んでいる地域でも
水害の可能性はあると頭に入れておくべき。
床上浸水、がけ崩れ・・・場所によっては災害も違います。
自分の住む地域が水害に対してどう弱いか、
どんな災害が起こるのか。
自治体が作成している水害ハザードマップを見て
事前に把握しておくことが大切です」


都市部で、近くに大きな河川や山がないからと言って
イコール、雨に強い!という訳では決してない、んですよね。
水害ハザードマップ・・・ご存知ですか?
地図上に、何ミリ以上の雨が降ったら、
このエリアからこのエリアは
こんな災害が起きる、ということを
色の塗り訳などであらわしているものです。
誰でも、役所で見ることができるので是非確認してみてください。
たとえば、目黒区はこんな感じです。



meguro_hazard.jpg



たとえば近くの崖がゆるんでいた、
たとえばマンションの一帯に水が流れ込んでいた・・・など、
今回の大雨で、自分の住む地域に思わぬ発見があったら、
それは、次はあなたの命に直結する問題となるかもしれません。
大雨が通り過ぎた今だからこそ、
あなたの周りの水害への備え、しっかり考えて下さいね!
投稿者: 古賀涼子