毎週土曜日の19:55〜、
5分間で最新の防災や災害にまつわる情報をお届けしている
防災5ミニッツチェック。
今週のキーワードは、こちら!

『STOP!にょきにょき』

大きな地震が起きたときに、
思いがけないものが地面からにょきにょき出てきて
消防車や救急車などの一刻を争う緊急車両が
通行できなくなることがあります。
思いがけないもの・・・それは『マンホール』!
地震による『液状化現象』で、
埋まっていたマンホールが隆起してしまうんです。
新潟県中越地震では、地震発生から1ヶ月以上経っても
飛び出したままのマンホールの姿を
あちこちで目にしました。
復旧活動の大きな障害にも・・・

そんな中、東京都が全国で始めて
このマンホールの隆起を防止する
新しい技術を開発したと発表しました!
そこで、キーパーソンに直接、お話を伺ってみました。

東京都 下水道局 計画調整部 中島義成さんです。


 ★大地震が発生すると土の中の水分の圧力が上昇。
   それによって、土が液体状になる=液状化現象

 ★土が液体のようになると、浮力が発生する。
    マンホールは中が空洞なので、その浮力によって浮き上がってしまう。
  
      ⇒マンホールが隆起!

 ★そこで、東京都は・・・

  マンホールに穴を開ける
        ↓
  地下水圧が上がったときに、その水をマンホール内に導き入れる
        ↓
  水圧の上昇を抑えられる
        ↓
  結果として、液状化を抑制 = マンホールの隆起を防ぐ


マンホールに穴を開けて弁を取り付けるだけなので
時間も手間もさほどかからずに作業できるとのことなんです!
そして・・・

★緊急輸送道路は都内に2000キロあって、
 そのうち東京東部の500キロ程度を中心に
 液状化が発生すると予想されている。
 この500キロには1000〜2000個、
 交通障害が発生する可能性のあるマンホールが存在。
 東京とは2010年までの4年間に、その全てで対応を取る!


と言うことなんです。

マンホール。
普段は何の気なしにその上を歩いたり
当たり前に存在しすぎて意識すらしませんが、
次に道を歩くときには少し目線を下に落として
足元で着々と進められている災害への取り組みに
是非、思いをめぐらせて見みてくださいね!