今日のゲストは、私たちチーム・ハミングが屋久島に行ったときにガイドをしてくださった、
吉田明夫さん!
くっきりと彫りの深いお顔立ちに、渋ーい声。
恐ろしい健脚で、風のように屋久島の森の中を登っていく速度を拝見しても、
野性味あふれていてとってもカッコイイ!
でも、お伺いしたらご出身は栃木県。
お顔立ちからすっかり屋久島のご出身だと思い込んでしまったハチドリ高柳は、
びっくりしてしまったのでした。
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(そして、初のハミング外収録!山のふもとを5時ごろ出発したので、
このあたりにたどり着いたのは、朝8時ごろ!鳥の声が綺麗だったなー♪)
私たちが収録を行ったのは、白谷雲水峡というところを3時間ほど登った、辻峠、という場所。
あたりは深〜い森、収録中には鹿がひょっこり顔を出してくれるような、
自然丸ごとの中に入ってしまったような神秘的なところでした。
朝早かったせいもあって、あたりに他の人影はありません。
深呼吸して森の精気を胸いっぱいに吸い込みながら、今日のトークは進みました。
この吉田さん、屋久島で民宿をしながら、ネイチャーガイドもされていらっしゃいます。
また、『屋久種五葉松』という、屋久島にしか生息しない貴重な松の、
保全ボランティアとしても活躍していらっしゃいます。
屋久島は、南の島でありながら標高がとても高い山もあり、ひとつの島の中に、
海辺では半そでで水遊びが出来、山の上には雪が降っている、というような、
何種類もの気候が存在しています。
それが、屋久島特有の稀有な生態系を作っているのですが、
徐々に環境が変化してくるにつれ、屋久島に存在する希少な品種を、
守らなければいけない状況になってきているようです。
吉田さんは、「屋久島にしかない、素晴らしい自然を、どうしても残していきたい」と、
おっしゃっていました。
ただ、私たちも観光客としてお邪魔していて言うのも何なんですが、
観光客が増えれば増えるほど、屋久島の環境は破壊されてしまうのでは・・・?
そううかがうと、「それだけでもないですよ。」という、嬉しいお答え。
吉田さんが屋久島にいらした26年ほど前には、島の経済は衰退していたそうなのです。
それが、10数年前に屋久島が世界遺産に登録されて以来、観光客が増え始め、
その結果、観光業が栄えるようになり、島の経済を大きく支えるようになったのだとか。
ですから、観光客が増えるのは、悪いことばかりではないんですね。
そして吉田さんは、「屋久島に来た人が、自然の本当の素晴らしさに触れて帰ってくれれば、
例えば都会に住んでいる人も、おうちのベランダで野菜をちょっと育ててみるとか、
苗木の鑑賞木を育ててみるとか、そんな風に自然の素晴らしさを自分でも取り入れてみたい、と、
思ってくれるかもしれませんよね。
そのひとつの契機になってくれれば、いいことなんじゃないか、と思います。」と、
おっしゃってくださいました。

確かに、あの圧倒的な自然の素晴らしさは、自分も、都会であっても何か自然に触れたい、
と思わせられます。
吉田さんは、「今は環境破壊が進んでいますから、若い世代の人たちは大変ですよね」と、
心配していらっしゃいましたが、その環境を整えるのも破壊するのも、
自分たち自身なのかもしれません。
ずっと都会にい続けると、どうしても見失ったり忘れたりしてしまいがちなもの。
それを、屋久島に行って思い出すのも、ひとつの環境保全のアクションなのかもしれないな、
と思ってしまった、ハチドリ高柳なのでした。

とにかく、森の香りがすごいんです。
空気が緑にそまっているのが、目に見えそうなんです。
あれはやっぱり、なかなか味わえない香り。
あの香りをかぐためだけにも、もう一度屋久島に行きたい、と思ってしまいました。
それとも、おうちでコケでも育てるかな・・・。