2008年03月07日

ペットたちの命

最近、ペットブームといわれ、ワンちゃん、ネコちゃんを飼い始めた方も、
多いのではないでしょうか。
生まれたときからマンション暮らしのハチドリ高柳、大好きで大好きで、
どうしても飼いたかった動物を、実は日本で飼えたことがありません。
人間を癒してくれる、大切な存在のペットたち。
でも今、そのペットたちが大変な虐待にあっていることがあるのです。
今日は、そんなペット業界の実態をお話くださる方にお越しいただきました。
『動物生命尊重の会』の、金木洋子さんです。

(穏やかな語り口でお話くださいましたが、内容はかなり衝撃的。
ハチドリ高柳も、思わず絶句してしまう瞬間もありました。)

まずは、『動物生命尊重の会』が、どんな活動をされているか、教えていただけますか?

「私たちは、東京都動物愛護相談センターから、犬やネコを引き取って、
新しい家族を探しています。処分されてしまうはずだった子を救い、
幸せに生きる時間を取り戻すために、一生懸命努力しているんです。」

・・あの、今「処分」とおっしゃいましたか?

「えぇ。日本では毎年、35万匹以上もの犬や猫たちが、保健所で処分されているんです。
中には、多くの子犬や子猫たちが含まれます。子犬のうちは可愛かったけれど、
大きくなって飼いきれなくなった、引越し先がペット禁止である、
子供が生まれてアレルギーがある、お年寄りの飼い主が亡くなり、
引き取り手がいなくなった・・・。皆さん事情は様々ですが、持ち込まれた犬猫が、
処分、つまり殺されることだけは一緒です。二酸化炭素による窒息死をさせるので、
犬猫たちは大変に苦しみ、死んでいくのです。」

・・・・・・・・、これには、編集長も私もビックリ。
そんなに数が多いなんて!そして、人を噛んだ野犬などではなく、
元は飼われていた子達が、そうやって殺されていくなんて!!

「そうでしょう?中には、笑いながら持ち込む若い女の子もいます。
犬やネコだって、立派な命なのに、と哀しくなります。
でも、そんな犬や猫たちを、救おうとしてくれる方もいらっしゃるわけで、
私たちのHPでは、そんな子達の写真をたくさん載せて、少しでも多くの人に、
引き取っていただければ、と思っているんです。そうすれば、命を救えるわけですから。」

ホントですよね。
人間の勝手で、命ある子達を、軽率に売ったり買ったり、そして捨てたり。
許されることではありません。
一度飼いはじめたら、本当に大切に、家族の一員として最後まで責任をもたなければいけません。

ペットを飼おうかな、と考えていらっしゃる方は、この子達の命を救うためにも、
ぜひ一度、HPをご覧になってみてくださいね!

http://doubutsuseimei.web.infoseek.co.jp/
投稿者: 高柳恭子
2008年03月07日

地球の波を知る人。

このところ『Hummingbird』では、「地球」とか「宇宙」とかのお話が多かったですよね。
ハチドリ高柳は、海を見に行くととても、「あぁ、私たちも地球の一部なんだなぁ」と、
しみじみ実感してしまいます。
今日スタジオにお迎えしたのは、ひょっとすると人生の半分くらいを海の中にいる方!?
サーファーで、サーフフォトグラファーでもいらっしゃいます、佐藤傳次郎さんです!

(やわらかい、とても素敵な独特なリズムをもった方。一緒にハングルースでパチリ☆)

今はハワイ・カウアイ島にお住まいでいらっしゃいます。
佐藤さんが撮る、人と波が調和した神々しい写真は世界中に知られていて、
16mmやビデオ映像も、数多く手がけていらっしゃいます。
でも、サーフィンもされて、サーフ写真も撮られていらっしゃると、
波がいい日、ご自身がサーフィンに出かけるか、それとも写真を撮るか、
迷ってしまいませんか?

「うーん、それはどっちもですね。やっぱり波のいい日は特別なパワーを感じますし、
地球には絶対にかなわない、と思いますね。
波にも乗りたいけど、写真も撮りたくなります。
波に乗っているときにも、何度もおぼれかけましたし、何度も死にかけました。
そうすると、人間なんて本当にちっぽけであることが、よくわかるんですよ。」

そもそも、新潟県でお生まれになり、20歳くらいのときに日本からカリフォルニアへ。
サーフィンにどっぷりとはまり、直感を信じた傳次郎さんは、
日本とアメリカを行き帰する生活を始めます。
そして、ハワイとの出会い。旅行とはいえ、ハワイで感じたものは絶大だったそうです。

「今まで、本当に好き勝手に生きてきてしまいましたからね。
子供を育てるのにも、必死でした。でも、こんな風に自由に遊んでいる親父の背中を、
見て育って欲しいと思ってます。そして、1本でもいいから、人の心に残る映画を、
世の中に残したいんです。結局人間は、どんなことをしたって自然にはかなわないんだし、
自分が生きているのなんか、とても小さい世界なんです。
それに気づいてもらえるような映像を撮りたい、と思いますね。」

あー、素敵♪
サーファーの方って、波の中で自然の脅威を叩き込まれる経験をされるせいか、
皆さんとても謙虚で、「自然には絶対にかなわない」ってことを実感されている方が、
多いような気がします。
そんな風に、きちんと自分の小ささを認識した上で、自然や地球への感謝を忘れず、
しかも心穏やかに生きていけたら、地球環境はきっと、
もっともっとよくなるのではないでしょうか。

傳次郎さん、早くみんながそんな風に感じられる映画、作ってくださいね!
投稿者: 高柳恭子
2008年03月07日

私は宇宙人!?

昨日は、映画『地球交響曲』を製作なさった龍村仁さんをお迎えして、
「地球は大きなひとつの生命体」というお話をうかがいましたが、
今日は、地球をとても科学的に解明されている方をお迎えしました。
惑星科学者で、東京大学教授でいらっしゃいます、松井孝典さんです!

(ご自身を『宇宙人』と名乗られている松井先生、オンエアでご紹介するのには、
ちょっと勇気がいりました。。。)

東大理学部ご卒業後、NASAの研究員などを経て、今のお仕事についていらっしゃいます。
1986年、科学雑誌『ネイチャー』に、海の誕生を解明した「水惑星の理論」を発表され、
世界的に注目されました。
まさに、地球の成り立ちを語らせたら、右に出るものはいない!と言われる先生なのです。

でも、まずは易しいところから、あの、「宇宙人」って、
ちょっと微妙なご紹介の仕方でしたが、どんな意味が・・・?

「だって、地球も宇宙の一部じゃない。
宇宙には地球しか存在しないわけじゃないんだから、私たちみーんな、宇宙人でしょ?
もっと広いところから見なくっちゃ。」

な、なるほど!
「宇宙人」って聞くと、なんだか火星人とか金星人とかみたいな気がするけど、
確かに、地球だって立派な宇宙の中の惑星。私たちも、「宇宙人」なんですねー。

「人間が農耕牧畜を始めたときから、地球は新たな局面を迎えたといえるでしょう。
このような生き方を人類が選択したとき、地球システムに『人間圏』という、
新しい構成要素が加わったと考えられるのです。
それが今言われている、環境問題の発端です。そして『人間圏』が駆動力を持つことで、
地球システムのモノやエネルギーの流れを決定的に変えてしまった。要するに、
物質循環のスピードを、飛躍的に速めてしまったわけです。」

そして松井先生は、今のままではまず、100年くらいのうちに、
この『人間圏』がなくなってしまうだろう、とおっしゃっていました。
でも、「じゃあ、地球はどうなってしまうんですか?」というハチドリ高柳の問いには、
自信を持ってひと言。

「いやいや、人間圏なんてなくなったって、地球は全然平気で、
まだあと何億年も存続しますよ。これまでの地球の、50億年の歴史の中では、
何度も超氷河期や温暖期を繰り返してきているんですし、そのたびに、
何かしらの固体種が絶滅したりしているわけです。それを考えたら、
地球はへっちゃらで、ずっと生き続けますよ。人間圏はきっと絶滅しちゃいますけどね。」

それは、とっても微妙な答え。
地球が存続してくれるのはとても嬉しいけれど、人間とその文化や営みは、
もう絶滅してしまうのでしょうか。

「地球を守ってあげなくちゃ」なんて言っているのはおこがましい、とよく言われますが、
本当に守らなければいけないのは、『人間』という種族なのかもしれません。
そのために、今出来ることは何か。
また考え込んでしまった、ハチドリ高柳だったのでした。
投稿者: 高柳恭子