今日スタジオにお迎えしたのは、『カムナ葦船プロジェクト』という、
ちょっと耳慣れない団体の代表、石川仁さん!
サハラ砂漠を半年かけて、ラクダと一緒に2700キロ単独で歩いたり、
葦の船で8000キロの航海を達成したりされている、冒険家でもいらっしゃいます。


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(葦で作った船って、ちょっとイメージわきませんよね?でも、エジプト文明の船のような、
両端がちょっとくるんと持ち上がった形になっているんです。ちょうど、この手の形みたいに!)
『葦』といえば、温帯から熱帯にかけての湿地帯に分布する、背の高いイネ科の草の一種。
そして古代の方たちは、その葦を束ねて船を作っていました。
メソポタミアの壁画を始め、世界中にその記録は残っていて、
かつての海洋民族たちは、葦船で大海原を渡り、大陸間の文化交流をしていた、
と考えられています。
日本でも、「古事記」にその存在が登場するなど、葦船は、人類最古の船といわれています。
でも、そんな『葦』で出来た船、一体どんな方法で作るんでしょうか??
そううかがうと、
「あのね、納豆のワラヅト、あるでしょう?
あれを葦でいっぱい作って、それを横に並べて紐で結わえるイメージかなぁ。」と。
でも、それで8000キロの航海に耐えてしまうんですから、葦ってものすごく強いんですね〜!
そして、その船が・・・!

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こちら!!!!美し〜い!!!!!しかも、この船を作っている葦という植物、実は水をキレイにすることで有名なのだそうです。
しかも、恐ろしい勢いで成長すると同時に、どこでも簡単に根付くのだとか。
その証拠に、葦で作った船でどこかの岸辺にたどり着き、その船を放置しておくと、
その葦からまた種が地上に根付き、水際に勝手に葦が生えてしまうんですって!
「だから、古代の葦は、そうやってあちこちに分布していったんでしょうねー。」と、
石川さんは涼しい顔で、驚くべき事実を教えてくださいました。


害虫に負けず、生育力も強く、いくらでも生える上に、船が作れるほど強い、葦という植物。
石川さんは最後に、「この植物さえあれば、何があってもやっていけると思いますよ。」と、
太鼓判を押してくださいました。
そっか。葦って川べりにいくらでも生えていて、あまり有益には思ってなかったけど、
結構スゴイ植物なのかも。
今度10月の初旬に、石川さんがまた江戸川で葦船を作られるということなので、
もし時間があったら、編集長と一緒に、私も見に行ってみようと思います。
どんな風に葦を刈って、どんな風に船を作るのか。
しかも、その船は1日で出来てしまうと聞いて、私たちは興味津々!
興味ばかりがむくむくとわいてしまった、ハチドリ高柳だったのでした。