今日ゲストに来ていただいたのは、映画『ダーウィンの悪夢』のフーベルト・ザウパー監督!
にっこりすると優しい笑いジワがたくさん出来て、とても穏やかな素敵なオーストリアンでした。
でも、この優しそうで穏やかな男性が制作したのは、
「衝撃の問題作!」として世界中で大旋風を巻き起こしている、『ダーウィンの悪夢』。
2006年アカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞にノミネートされたのを始め、
2006年セザール賞最優秀初監督作品賞、
2005年山形国際ドキュメンタリー映画際、審査員特別賞などなど、
世界中の映画祭で多数のグランプリを獲得しています。
そのあまりの衝撃に、社会論争まで巻き起こしてさえいるんです。
私も見に行って、その内容にもれなくショックを受けて、しばらくは呆然としてしまったほどでした。
内容は、というと、
「淡水湖では世界第2位の大きさを誇り、生物多様性の宝庫だった、アフリカのヴィクトリア湖。
そこへ巨大な肉食の外来魚、ナイルパーチが放たれます。ナイルパーチはどんどん増え、
湖畔の町に一大漁業産業を確立させるほど。地元経済は一見潤ったかに見えます。
でもその蔭では、貧困、売春、エイズ、ストリートチルドレン、ドラッグ、湖の環境悪化など、
ドミノ倒しのような悪夢が生み出されていたのです・・・。」
映画は、基本的に地元住人たちのナマの言葉でつづられていきます。
だからこそ、そのリアリティーが胸をつくのです。
でも、どうして湖にある魚を放流したことで、そんな悪夢の連鎖が始まったのか、
疑問に思いませんか?
そんなあなたは、映画館へGO!!
『ダーウィンの悪夢』では、その辺の連鎖の仕方を、わかりやすく描いているのです。
ちなみに、このナイルパーチと言う魚、輸出相手国は、EUに次いで日本が世界第2位。
白身魚のフライや給食、レストランなどで、普通に私たちが食べている魚です。
決して、私たちの生活とかけ離れている出来事ではないのです。
知らないことが、何よりの罪。まずは、知ることから始めましょ!!
『ダーウィンの悪夢』は、12月下旬から、渋谷シネマライズで公開予定ですよ。