ぴっかぴかの初日の出が見られた2007年、いいことがありそうな予感がしますよね。
そんな今年最初のスタジオにお越し頂いたのは、アーティストのかの香織さん!
何ともいえない柔らかな色気があって、ちょっとハスキーな声がまたセクシーな、
「いい女」ってこんな女性のことを言うのだわっ、と納得してしまう、素敵な方でした。
そのかのさん、5年ほど前から「泉薫子」さんという、もう一つのお名前を持っていらっしゃいます。
そのお名前の時にかのさんがなさっているのは、「蔵人」というちょっと耳慣れないお仕事。
そう。なんとかのさん、「泉薫子」さんとして、日本酒を造っていらっしゃるのです!
なんでも、ご実家が造り酒屋でいらした、というかのさん、
5〜6年前に、人手不足から造り酒屋を「閉めようか」という相談をお母様から持ちかけられ、
「絶対に絶やしてはいけない」という強い信念のもと、ご自分が跡を継がれることを決意!
冬の間だけ、音楽活動を中断して「蔵」にこもり、昔ながらの伝統にのっとった手法で、
すべて手作業の、日本酒を仕込んでいらっしゃるのです。
そのときのお名前が、「泉薫子」さん、という訳なのです。
仕込んでいらっしゃるお酒の中で、思い入れが強いのは『阿佐緒』。
このお名前は、かのさんのご親戚で、自由奔放な生き方をなさった粋な詩人のおばさまの、
お名前をとられたのだとか。
私も頂きましたが、日本酒好きでかなり飲んでいる私にとっても、本当においしい!
さらりさらりとしていて水のように飲みやすいのに、うまみはしっかり、そして芳醇♪
丁寧に仕込むとこんなにおいしくなるのだわ、と感動すら覚えるような仕上がりなのです。
そうお話しすると、かのさんは本当に嬉しそうに、説明してくださいました。
「蔵」のある宮城県は、雪深く冬の間は本当に寒い、ということ。
そこで一緒にお酒を仕込む「蔵人」は、
一人一人がものすごく強いこだわりを持っている、ということ。
日本酒を仕込む行程では、一切の洗剤などを使わず、熱湯殺菌や熱湯消毒で、
とても自然に優しいこと。
人間に出来ることは実はごくわずかで、いいお米といいお水を用意して手間をかければ、
あとは自然が上手に醸造してくれること。。。


聞けば聞くほど、昔の日本人の智恵に感服するばかりなのです。
これは、あだやおろそかに飲むことは出来ません!
お正月、ということで日本酒を頂く機会も多いと思いますが、
その裏には、日本人の悠久の智恵と技がたっぷりと詰まっていることを、思い出して下さいね!


それにしても、かのさんって本当に素敵。
アーティストとしての活動があんなにお忙しくていらっしゃりながら、
日本文化の伝承を進んで買って出る、その心意気に、私は感服してしまいました。
こんな風に、日本の中に何人も、日本文化を伝承していこうと思う人が増えてくれたら、
日本って国はまだまだ大丈夫だな!と思ってしまったお正月だったのでした♪