空気が乾燥しやすいこの時期、
火災に特に注意が必要です。
前回は、都内の火災で大きな割合を占める
「電気火災」の予防法をお伝えしましたが、
今回はそれでも火災が起きてしまったら。
初期消火のポイントと、
避難する上で知っておきたいことをお伝えします。

もし自分が火を出してしまったら、
早い段階で、自分で火を消し止める
「初期消火」が何よりも大切です。
あなたの家には消火器、ちゃんとありますか?
マンションなどでは共用部分のどこに消火器があるかも
確認しておきましょう。

ただ、ここで重要なのは、
消火をどこで諦めるのかのタイミング!
諦める、と聞くと驚かれるかもしれませんが、
実は天井まで火が回ると
一般の私たち自身で消火するのは
もう困難だと言われています。
すぐに避難に切り替えましょう。
このタイミングの見極め、しっかりと意識してください。

さて、火災で炎と同じくらいに怖いのが、煙です。
火災の煙には色々な成分が含まれていて、
中でも一酸化炭素はごくわずかな濃度でも、
頭痛やめまい、けいれんを引き起こします。
煙によって意識不明になったところを
炎に襲われて命を落とすだけでなく、
実は煙そのもので亡くなるケースも多いんです。
とにかく、避難の時に煙を吸わない!

そこで、万が一火災に巻き込まれたら、
このように命を守ってください。

最初に、煙を吸わないよう、タオルやハンカチ、
できれば濡らしたもので鼻と口を同時に覆います。
次に、煙は空気より軽いので、
なるべく姿勢を低くして避難しましょう。
煙は天井から溜まっていくので、床に近いところは
空気が残っている可能性があるからなんです。
そして、もし煙で周囲が見えなくなってしまったら。
床や壁に手をあてて、這うように避難しましょう。
最後に、煙が充満して息が苦しい場合。
実はまだ新鮮な空気が
階段のすみや床のすみに残っている可能性があります。
這って、口をなるべく近づけて吸いながら避難します。

この機会に是非、火災避難のポイントを
知っておいてくださいね!


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