日本列島を直撃した台風24号では
鉄道の計画運休が行われたり、
お店が早めに閉まったりと
これまでにない取り組みも行われました。
最近は想定を上回る雨や風の被害が相次いでいるので、
備えるレベルをもう一段階引き上げなくてはいけないと
多くの方が感じていると思います。
そこで今回は、
東京で暮らしていると「ここ」で過ごす時間も長いです・・・
「地下」にいる時の雨について、
改めてしっかり考えます。

地下は一般的に『地震の揺れ』には強いと言われていますが、
やはり心配なのが、『水害』です。
まずは、豪雨の時の地下・・・どんな問題点があるんでしょうか。

著書に「知られざる地下街」などがある
都市防災が専門の東京大学大学院 廣井悠准教授に伺いました。

問題の1つ目は、豪雨の時、
外の様子が見えにくいので『逃げ時』を失ってしまうこと。

もう1つは、浸水するスピードが速くて、水かさが急に増すので
逃げようとしても水圧で扉が開かないとか、
流れ込んでくる水の水流に逆らって逃げることになるので、
とても避難が難しいことが挙げられるそうです。

その上で、廣井准教授は地下での避難について、
こんなことを仰っています。


 方向が分からなくなったとか停電してしまった時、
 視界が20m先まで確保できないと、
 迷ってしまって、
 逃げられないと言う実験結果もあります。
 地下空間は台風が迫っている時などに突如、
 危険な空間に変わってしまう可能性があるので、
 それを想定して、どうやって逃げるかと言うことを
 平時から考えておくことが重要だと思います。


地下での水害、とにかく重要なのは
「避難経路を知っておくこと」なんですね。
なお、廣井先生によると、
最近の地下街などでは、避難に関する新しい取り組みも
次々に生まれているそうです。
そのひとつが、
停電して初めて見えるようになる、避難の案内表示。
蓄光=普段は照明の光を蓄えて、
暗くなるとぼーっと青白く光る技術を使って、
真っ暗になったからこそ、浮かび上がるものだそうです。

地下に入るとき、
そこが突然、危険な空間に変わる可能性があると言うこと。
その上で、どこに避難口や非常通路があるかを
確認する癖をつけること。
この2つはしっかりと覚えておきましょう!


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