去年は大きな災害が相次いだので、
改めて災害への備えを見直している方もいらっしゃると思います。
では、「トイレの備え」はできているでしょうか?

NPO法人「日本トイレ研究所」が去年、
東京と大阪で生活する2000人を対象に
自宅に備えている防災グッズについて聞いたところ、
飲み水は60%だったのに対し、
災害用トイレはたったの17%でした。
でも、大地震の後は停電や断水、
そして下水管が壊れることで、
多くの水洗トイレが使えなくなります。
そして、水洗トイレが使えないことに気が付かずに
一度でも使ってしまうと、
汚れた水があふれたり、逆流したりすることがあります。
衛生環境が悪くなると、感染症の原因にもなったり、
トイレに行くのが嫌で水分を控えてしまうと、
エコノミークラス症候群になるリスクも高まります。

これらのことから、災害用トイレを
自分で準備しておくことがどれだけ大切か、
お分かり頂けると思います。

では、どんな準備すればいいのか。
・・・その前に、まず心がけて頂きたいのが、
大地震が起きた後は、下水管が壊れたりしていないことを
きちんと確認で切るまでは
『一度であっても、トイレの水を流さないこと』です!
うっかり流してしまわないよう、
地震の後すぐにガムテープなどで
水洗レバーやボタンを覆ってしまいましょう。
こうすれば、自宅のトイレをそのまま活用できます。

その上で、どうするか。
一番良いのは、災害用トイレとして市販されている
専用のトイレキットを準備しておくことです。
ビニール袋と凝固剤・消臭剤がセットになっていて、
これを自宅のトイレに取り付ければOKです。
使用した後は、そのままビニールの口を閉じて
燃やせるゴミとして処理できるので、
清潔もプライバシーも保てます。
50回分で3000円くらいで販売されています。
また、便器そのものが壊れた時に備えて
段ボール組み立て式の簡易便器が付いているセットなどもあります。

大人は一日、5回ほどトイレに行くとされています。
食べ物や飲み物は少し我慢も出来ますが、
我慢できないのが、このトイレ!
防災グッズの中に、ぜひ災害用トイレを加えて下さいね。

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