近年、大きな災害が頻繁におきていますが、
一方で問題となっているのが、『逃げ遅れ』です。
例えば、避難指示や避難勧告が自分の住むエリアに出たとしても
「大丈夫だろう」と言う気持ちが働いて、
命を落とすケースが相次いでいます。
心の平穏を保とうとし、
目の前に迫る危険を受け入れられない心理を
「正常性バイアス」と言って、誰にでも起きるものですが、
それに打ち勝つことこそが命を守る最大の鍵になります。

そんな中、いざと言う時、
もっと速やかに・そして確実に避難に結び付けられるよう、
国ではいま、災害の発生する危険性を
わかりやすい5段階のレベルに整理する動きがあります。
最も高い『レベル5』は、災害が発生している状態。
豪雨などですでに避難が難しい場合は、
あなたのいるその場所で
命を守る行動をとることも重要になってきます。
そして気象庁は今週、大雨特別警報を
この『レベル5』に位置づけることを決めました。
今後、正式に国がレベルの運用を開始したら、
レベル5=本当に危険な状態だと受け止めて下さい。

『レベル4』は、避難指示や避難勧告が出ている状態で、
速やかに避難する必要があります。
なお、「土砂災害警戒情報」は今後、
このレベル4に位置づけられます。
気象庁は、
「大雨特別警報が出る前のレベル4のうちに避難してほしい」と
呼びかけています。

そして、大雨警報が出たら『レベル3』。
高齢者や妊婦さん、乳幼児連れ、体が不自由な方など
移動に時間がかかる方はこの『レベル3』で避難を始めて下さい。
手助けが必要な方が周りにいないか、声をかけあいましょう。

全国の自治体にこの週明けにもガイドラインを示すとのことで、
いよいよ私達の周りで防災情報の5段階のレベル化が動きだします。
正しく避難できるよう、改めて防災グッズや避難先の確認など
家族みんなでしてくださいね。

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