これからの時期、海や川での水難事故も増えますね。
そこで今回は、大きな災害に備えても知っておきたい
心肺蘇生についてご紹介します。

総務省消防庁のデータによると、
突然心臓が止まってしまった人に対して
119番通報をして救急隊の到着を待っているだけでは
9%ほどの人しか、命を救うことはできません。
でも、心臓マッサージをすることで救命できる割合は2倍に、
さらにAEDを併せて使うと、半数以上の人を救うことができるそうです。
だから、目の前で心停止し、呼吸が止まっている人がいたら
「あなた」が「すぐに」心肺蘇生をすることが大切なんです。
手順としては、周囲の人に119番通報と
AEDを持ってきて欲しいことを大きな声でお願いした上で、
すぐに心臓マッサージに入りましょう。

では、実際の心臓マッサージの方法です。
あなたの大切な人を思い出しながらイメージをつかんでください。

まず、倒れている人の胸の真ん中・・・
乳頭同士を結んだ真ん中あたりに、両手を重ねて置きます。
この時、手のひら全体で押すのではなく、
手のひらの付け根部分に力を集中させましょう。
ひじは曲げずに、相手の胸が5センチ沈むくらい。
1歳から中学生くらいまでのこどもの場合は
胸が3分の1沈むくらいを目安にします。
真上から1分間に100〜120回のペースで
「強く」「速く」「絶え間なく」行うのがポイントです。
赤ちゃんの場合は、手のひらではなく
人刺し指と中指の2本を使って、胸が3分の1沈むくらい、
大人と同じく1分間に100〜120回のペースで行いましょう。

なお、以前は心肺蘇生とセットになっていた人工呼吸ですが、
感染症などの危険もあるので
マウスピースなどを持っていない場合は
必ずしも、しなくて大丈夫です。
ただ、家族など身近な人で、ためらう状況でなければ
心臓マッサージ30回につき2回、
1秒かけて胸が上がるくらい息を吹き込んでください。

これを救急隊が来るまで、もしくは蘇生するまで繰り返します。
実はかなり体力を使うことなんですね。
心肺蘇生法、そしてAEDの使い方などは
消防機関などで行なっている救命講習で訓練もできます。
自分の手で大切な人の命を守るために。
一度、体験しておくことをお勧めします。

東京消防庁 心肺蘇生の方法について
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/kyuu-adv/life01-2.html

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