今回は、お子さんも一緒に防災について学ぶことが出来る、
東京都が発行した絵本についてご紹介します。

東京都はこの5年ほどの間に、防災に関する本を2冊発行してきました。
1冊目は、おなじみの『東京防災』。
2015年に、東京都の全世帯に配られましたね。
まっ黄色の表紙とページで、中には地震だけでなく
大雨や土砂災害、火山の噴火、そしてテロや感染症まで、
あらゆる災害への知識と対策がぎゅっと詰め込まれています。
(HP版は こちら

これに続いて、2018年に発行されたのが、
主に女性の視点で防災についてまとめられた本『東京くらし防災』です。
こちらは目立つピンク色の表紙で、
災害の時に女性だからこそ知っておきたいこと、
例えば生理やトイレの問題と対策、小さなお子さんがいる家庭での備え、
避難中の防犯対策などが、とても分かりやすくまとめられています。
(HP版は こちら

そして、今月。3冊目として出されたのが、子供向けの本です!
タイトルは、「ハローキティの おしえて!防サイくん」。
優しい水色の表紙には、おなじみ『キティちゃん』と、
黄色のヘルメットを身に着けたこどもの黒サイ『防サイくん』が
かわいく並んでいます。
ちなみにこの防サイくんは東京都の防災キャラクターで、
「東京防災」、「東京くらし防災」にも登場しているので、
ご存じの方も多いかもしれません。
キティちゃんと防サイくん、この2人を主人公に物語は進んでいきます。
例えば、こんな感じです。

 あるひ キティーと 防サイくんが おうちで
 いっしょに あそんでいました。
 すると ぐらぐら・・・ぐらぐら・・・
 とつぜん おうちがゆれました!
 「きゃー!」
 「おちついて! キティーちゃん。
  すぐに テーブルの したに はいって あたまを まもるんだ!」
 しばらくすると ゆれは おさまりました。
 「あ〜こわかった。防サイくん おしえてくれて ありがとう!」

・・・と、このようなお話ですが、
この絵本、このまま読み進めるだけではなく、一工夫あるんです。
それが、9種類の『できたねシール』です。
親子で一緒に学んだ防災のポイントを
シールを貼りながら再確認できるというものです。
例えば、いま読んだページには
キティちゃんと防サイくんがテーブルの下で身を守っている絵が
描かれているんですが、
できたねシールにも、テーブルの絵が描かれています。
頭を守れる場所はどこだったかな?どのシールが正解かな?など
お話をしながら、是非一緒におさらいしてくださいね。

この「ハローキティの おしえて!防サイくん」は、
都庁だけでなく、都内にある子ども家庭支援センターや
幼稚園、保育園で無料で配られています。
本の後半部分では保護者に向けて
家庭で備蓄すべきもののチェックリストや
安否確認の方法なども書かれているので
家族みんなでこの本を囲んで、楽しく防災について学んでくださいね。
(HP版は こちら

古賀涼子でした。


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