2年前の1月23日、群馬県の草津白根山が噴火して、
自衛隊員の方1人が亡くなり、スキー客ら11人が重軽傷を負いました。
火山列島と言われる日本では、現在、111もの活火山が、
噴火警報・予報の対象になっています。
そこで、今朝は、ニュースでよく耳にする『噴火警報』
『噴火警戒レベル』について確認します。

そもそも、噴火警報とは何かですが、
これは、命に危険が及ぶ火山現象・・・例えば、大きな噴石や火砕流など
短時間で火口周辺や人が住んでいる地域に到達するものが発生したり、
その現象が拡大すると予想される場合、
気象庁が、警戒が必要な範囲を発表するものです。

また、111の活火山のうち、防災のために、
より、しっかり監視しておくべき48の火山については、
5段階の「噴火警戒レベル」も導入されています。
では、1つずつ確認しましょう。

まずレベル1は、「活火山であることに留意」。
周辺住民は、通常の生活を送り、
登山や入山への規制も原則ありません。
レベル2は、「火口周辺規制」。
火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生した、あるいは発生が予想されるもので、
火口周辺への立ち入りが規制されます。
続いてレベル3は、「入山規制」。つまり、山に入ることが規制されます。
住民は、原則、通常の生活を送りますが、状況に応じて、
高齢者などは避難準備を始めることになるので、注意が必要です。

そして、噴火警戒レベル4の「避難準備」と、レベル5の「避難」は、
人が住んでいる地域に直接関係してくるもので、
2015年5月の口永良部島噴火の時に初めて発表されました。
この、レベル4と5は、「特別警報」として扱われます。

でも、自分は登山をしないし関係ないと思う方もいるかもしれませんが、
では、スキーや温泉は、どうでしょうか?
気象庁が噴火警戒レベルを発表する111の活火山のすぐそばには、
箱根といった身近な温泉から、蔵王や那須といったゲレンデなどもあります。

そして、実際に噴火警戒レベル2以上が出されている火山は、
全国で7つもあるので、決して他人ごとではないんです。

それを踏まえ、火山情報を簡単に手に入れるにはどうしたらいいのか?
いちばんは、「噴火速報」に対応したアプリをスマホに入れておくことです。
『Yahoo!防災速報』や、日本気象協会の『噴火速報アラート』では、
位置情報も利用しながら、自分のいる場所に噴火の危機が迫った時、
警報音やポップアップで教えてくれます。

雪山や温泉に行く予定のある方は、この機会に
火山への備えについてちょっと意識してみてはいかがでしょうか。

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