相次ぐ自然災害で、今もボランティアの力が必要とされています。
そんな中、自治体で働いていたり、
ボランティア団体に携わっている方などにとっては、次の災害で、
自分たちがボランティアを募集する立場になるかもしれません。

でも、実際にどう募集したり、情報発信したりすればいいのか、
どう運営していけばいいのかなど、課題は多いと思います。
仮にマニュアルがあったとしても、被災すると、
想定通りにいかない可能性もありますよね。
そんな中、ボランティアを募集する側を支援する
民間の取り組みが始まりました。
今朝は、こちらを詳しくご紹介します。

様々な企業の作業効率を改善するクラウドサービスを手がける会社
「サイボウズ」では、今年1月から、社員の有志によって
『災害支援プログラム』というものがスタートしました。

具体的にどんな支援をしてくれるのか。
例えば、サイボウズはIT企業なので、ボランティア募集のHPや
アプリの作成、情報収集、データ入力などを行うことができます。
また、パソコンやプリンターなどが壊れたり足りない場合には、
会社で使用していない機器を活用して、可能な限り提供してくれる
そうです。返却の必要はありません。

さらに、現場で、実際にそれらの機器をケーブルで繋げる作業や、
Wi-Fiへの接続も行ってくれるとのこと。これら全てが無償です。
なお、支援の対象は、災害の復旧・復興に関わる中央省庁や
地方自治体、行政機関、公的医療機関やボランティア団体などです。

でも、なぜここまでの支援を企業の社員が無償で行うことができるのか?
そもそもは、東日本大震災をきっかけに、社員のひとり柴田哲史さんが、
個人でボランティア活動を続けて来たことにありました。
柴田さんは、これまで十を超える被災地で継続的な支援を行っていて、
そんな柴田さんの姿に、他の社員も心を動かされたそうです。
今では、色々な部署から30人を超える社員が集まり、
サイボウズの会社としても、このチームに対して、
普通の有給休暇に加えて年40日の有給休暇を認めることになりました。

ただ、柴田さんをはじめチームでは、自治体やボランティア団体に対し、
何か起きる前から顔が見える関係を作っておくことの大切さを
呼びかけています。
いざという時に、ぜひ力を貸して欲しいと言う自治体や、
ボランティア団体の方は、災害が起きていない平時だからこそ、
コンタクトを取ってみてはいかがでしょうか。

サイボウズの災害支援プログラムについては、
「防災フロントライン」のHPにリンクを貼っておきます。
何か起きた時、復旧のスピードが更に加速できるはずです。

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