お芝居や遊びを通して、親子で防災について学んでもらおうと
行われた防災劇「桃太郎 防災・復興シアター」について、
ご紹介します。

このお芝居を行ったのは、
多くの名優を輩出する劇団「文学座」の若手劇団員達で、
「桃太郎が、鬼退治の帰り道にゲリラ豪雨や地震に遭って、
帰宅困難者になる」というストーリーを通して、
“大雨で増水した川には近づかない”ことや、
“家族で避難場所を確認しておく”ことなどを紹介しています。

お芝居の後には、“いざという時にはどう行動すればよいか”、
体を動かしながら学ぶワークショップも行われ、
子ども達は笑顔を見せながら、楽しそうに参加していました。

防災劇の台本を手掛けた、俳優の千田 美智子さんは、
防災をテーマにしたお芝居に取り組んだ理由について、
こう話していました。
「防災をテーマにしようと思ったのは、やはり、
 去年夏の水害もそうですけど、“災害って、実は身近にあるな”と
 感じていたので、みんなに防災、復興を気軽に堅苦しくなく、
 考えてもらえたらなと思って取り組んでみました。
 難しい言葉が防災用語は多いので、それをいかにわかりやすく、
 かつ、間違ったようには伝わらないように正確に伝わるように
 というのは、出演者はスタッフも含めて直前まで練って練って
 やっています。そこは大変、注意しました。」

一方、お芝居を観たお母さんや子ども達も、
しっかり防災について学んだようです。
参加したお母さんは、
「普段から気を付けて、荷物とか、地震がきたら頭を隠そうねとか、
 テーブルの下に隠れようねとか、すごく勉強になったと思います。」
また、6歳の女の子は、
「なんか、すごく楽しかった。
 (これから地震とか、雨が降ったらどうしますか?)
 え〜とぉ、机とかに隠れたり、すぐ高いところに行ったり…、行く。」
と話していました。

文学座の防災劇、次の上演日程は未定ということですが、
今後、自治体の防災担当者にも掛けあうなどして、
上演機会を広げたいとしています。

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