大雨による災害、
気をつけなければならないのは河川の氾濫だけではありません!
都心や市街地に住んでいても、
住宅が浸水してしまうなどの危険性があります。

それが「内水氾濫」です。
内水氾濫とは?
「市街地に短時間に大雨が降った時、
下水道や排水路が水をさばききれなくなる事があり、
溢れてしまった水が建物や道路を浸水させてしまう」
という水害です。

この内水氾濫は、
都市部で起きる事が多く都市型水害とも言われています。
また、河川の氾濫よりも
雨が降ってから、
浸水被害が発生するまでの時間がとても短いという所が特徴です。

水害に詳しい、
リバーフロント研究所の土屋信行さんは
住んでいる地域によっても、雨がたまるスピードが違うと話します。

土屋さん
例えば、
東京都は武蔵野台地から西側はゲリラ豪雨があると
急に水位が上がるような「都市型河川」が多いんですね。
東は、海抜0メートル地帯が広がっていますが、
比較的真っ平らな地形なので、じわじわと水位が上がります。
内水氾濫でも、地域によって水のたまり具合が違いますので、
自分の地域について理解して、避難行動に結びつけたいと思っています。

また、土屋さんは、
浸水危険エリアは、地名からも判断できると話します。

土屋さん
名前だけ“川”が残っている、千川通りとかですね。
桃園川通りとか・・・。
川の名前はついているけど川は見えないぞという所は、
急に雨が降り出して
20〜30分でいきなり水位が1メートル2メートル上がります。
そうすると、人が流される危険もあります。
川ではなくて道路で人が流されることが想定されるのです。

更に、土屋さんは、
川の地名以外に、
“谷”がついている地名にも注意して欲しいと話します、

例えば、「東京・渋谷区」
渋谷駅前のスクランブル交差点から
まわりを見てみると宮益坂や道玄坂など坂に囲まれていています。
どの方向からも水が流れ込む危険性があります。
東京には
他にも、四ツ谷や日比谷、茗荷谷など谷がつく地名も多くあります。
自分の家の近くに、
川や谷のついた地名がないか改めて確認してみて下さい。

あなたが住んでいる地域で内水氾濫が発生した時、
マンホールから水が吹き出していたり、
坂道が濁流となったりする事で避難所に行くことが困難な場合もあります。
通常、
雨が止めば数時間で水が引くことが多いので、
避難所へ行くより、
建物の2階以上へ移動する=垂直避難が安全な場合もあります。

今、住んでいる場所が
どれくらい浸水する可能性があるかを調べてみましょう。
安全な避難行動をとる事に繋がります。




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