今朝は、
台風が近づいている時に注意してもらいたい
“竜巻”についてお伝えします。

気象庁
アジア太平洋 気象防災センター予報官
笠原真吾さんはこう指摘します。

笠原さん:
暴風域の中でも竜巻は発生するんですが
暴風域の外側ちょっと離れた所でも
台風に伴って竜巻が発生する事があります。
台風の外側に、台風から湿った空気が南側から流れ込んできて、
発達した積乱雲が発生しやすい環境場になりやすいんです。
この為、
竜巻や雷などの激しい現象に注意が必要です。

この竜巻、
去年の台風19号が接近した時
千葉県市原市で竜巻が発生、住宅など90棟に被害が出ましたよね。
台風15号の復旧中に、台風19号が接近、そこに竜巻と・・・
度重なる災害に見舞われ、今でも被害の光景は忘れません。

数分で大きな被害をもたらす竜巻。
日本で起きる竜巻のほとんどは、
地上近くで風が回転しているところに、
上昇気流が重なって、発生すると考えられています。

日本では過去に、
台風に伴う竜巻で度々被害が発生していますが、
発生に至るまでの詳細なメカニズムは分かっていませんでした。

そうした中、
去年の台風19号の際の竜巻を
気象庁の気象研究所が最新のレーダーで詳細を解析したところ
上空の大気の渦に、
地上からの小さな渦が結びついて発達していた事が分かりました。
この解析は世界で初めてだという事です。

気象研究所は、
今後の防災情報に役立てたいと話しています。

台風からの竜巻への防災対策が進むことを期待しつつ・・・
自分の身を竜巻から守る為に
“竜巻が起きた際の避難方法”を確認しましょう。

●竜巻発生時に街中にいる場合

なるべく頑丈な建物に入り、窓から離れるようにしましょう。
なるべく1階にとどまる様にしてください。

プレハブの建物や樹木、電柱などは、
突風にあおられて倒れる可能性があります。
近づかない様にしましょう。

●車を運転している時
交通の邪魔にならない場所に車を止めて、
頑丈な建物に避難してください。

また、
竜巻発生機能があるアプリや
気象庁が発表する「竜巻注意情報」
激しい突風が発生した時、「竜巻発生確度ナウキャスト」を
活用すれば竜巻の防災に役立てる事ができます。

台風シーズンは、
突風や大雨だけでなく
“竜巻にも注意が必要”だという事も覚えておいてくださいね。

最後に
私たちは、この台風にいつまで注意が必要なのでしょうか?
笠原慎吾さんはこの様に話しています。

笠原さん:
伊豆諸島とか小笠原諸島は
12月ごろまで接近する可能性があります。
島を除く関東の方は、
10月ごろまでが主な接近の時期になりますので、
11月以降は
台風が接近してくることはほとんどないと思います。

伊豆諸島や小笠原諸島は
12月まで台風に注意が必要なんですね。
10月も半ばにはいりましたが、
都心にお住まいのあなたも引き続き、
台風発生には注意していきましょう。


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