きょうは、
看護師・ナースの中でも、
災害を専門としたナース、
国際災害レスキューナースの辻直美さんにお話を伺います。

感染症が発生しやすい被災地で、
長年活動されてきた辻さんから、
新型コロナウイルスの感染対策方法を教わりましょう。

まず、私たちが案外注意できていないこと、
そしてすぐ変えられるポイントを教えてくれました。

辻さん:
私が一番気を付けてほしいのは、買い物をする前後です。
例えば、
買い物をするときに商品を利き手で手に取ってかごに入れてらっしゃると思うんです。
これって商品にすでにウイルスがついているかもしれません。
誰が触っているかわかりません。

お店の方はもちろん手袋をつけて
商品を触ってらっしゃいますがお客様はわからないですよね。
私は、
クロスドミナース感染法と言って、利き手と反対で物を触るようにしています。

エレベーターのボタンや、押しボタン式の自動ドアなど、
ついつい利き手で触ってしまいがちですが、
少しでもリスクを減らすため、「利き手と逆」を、意識してみてください。

また、
ゆっくり過ごしたいおうちの中だからこそ
気をつけるべきだと辻さんは話しています。

辻さん:
帰ってきて、
まずコートとかジャンパーを着たままリビングに行ってしまうこれも危険です。
玄関にハンガーを置いて帰ってきたらまず玄関で脱いで、裏表にかけるんですよ。
干しておくというよりも、リビングに、入れないということが大事なんです。
玄関は外から帰ってきてすぐの場所なので、汚れているところ「レッドゾーン」と言います。
そこで服を脱いで、洗面所に行って手洗いうがいしますよね。
できればここで着替えもしてほしいんです。
もう外で来てた服には全部付着してると思って部屋着に着替える。
そこからリビングに入ると、リビングは清潔なゾーンっていうふうにしたいんです。

制限されることや気をつけなきゃいけないことが
多い生活になっていますが、
辻さんは、あまり自分を追い込まず、
楽しんで生活することが、なによりも大切だといいます。

辻さん:
こんな常識がガラッと変わるタイミングに生きているということ自体なかなかない体験だと思う。
これ教科書に載るぐらいだと思います。
そこに生きられていることってめっちゃおもろいやんってまず思ってます。
前はこうだったのにああだったのにじゃなくて、
いまこうなったことで、
どうやったら楽にできるか楽しくできるかって言う実験をしているような感覚で毎日生きています。
対策は、いろんなやり方がある中で、
常に自分ができる範囲のことを1つだけやっていってください。
グッド、ベター、ベストの3つの中で、
いま自分ができることをこつこつやることが、感染対策になると思います。

新しい日常に疲れを感じているあなた
発想を変えてみる。
無理せず、できる事を少しづつ実践していきましょう。





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