バス旅の魅力を“音”で感じる番組「バス旅スト」。“バス旅スト”とは、普段住み慣れた街から遠く離れたあの場所へ、バスに揺られて自由気ままな旅をする人のことです。

2月11日のオンエアでは、羽後交通と江ノ電バスが共同運行する「レイク＆ポート号」で行く秋田への旅の後編をお届けしました。

高速バス「レイク＆ポート号」で秋田県横手市に到着後、朝市で地元の人たちとの交流を堪能したバス旅。後編では、赤と白のストライプ柄をした羽後交通の路線バスに乗り、横手市ふれあいセンターかまくら館を目指します。

この施設には、室内をマイナス10℃に保った「かまくら室」が設けられており、横手の伝統行事「かまくら」を1年通して体感できるようになっています。写真などで度々目にすることもある「かまくら」ですが、いざ実物を目の前にすると、思った以上に大きいことに驚くはずです。室内はとても寒いので、“みのぼっち（かっぱ）”、“どんぶく（半纏）”を羽織って入りましょう。

そもそも「かまくら」とは、450年も前から続く伝統行事。水神様をまつる小正月行事として親しまれています。雪まつりの日には、かまくらに入った子どもたちが「はいってたんせ（かまくらに入ってください）」「おがんでたんせ（水神様をおがんでください）」と行き交う人たちに声をかけ、甘酒やおもちを振舞います。市内には、かまくら職人が作った大きなかまくらが100基程、あかりの灯った小さなかまくらもたくさん並びます。

かまくらからこぼれだす灯りに映し出された雪国の景色は、まさにメルヘンの世界！今流行りの“インスタ映え”間違いなしの美しい光景が広がります。昭和の初めの頃、その風景を目にしたドイツの建築家ブルーノ・タウトは、著書「日本美の再発見」にそのときの感動を『それは―およそあらゆる美しいものと同じく―とうてい筆紙に尽くすことはできない』と記しており、かまくらは、国外からも注目されていたことが分かります。

かまくら館の入口に展示されているのが、頭飾りが豪華な「ぼんでん」。ぼんでんとは、神様にまつる御幣（ごへい）のこと。横手郊外にある旭岡山神社へぼんでんを奉納し、「五穀豊穣」「商売繁盛」といった祈願をします。まつりには大小合わせて70本程のぼんでんが参加。揃いの半纏を着た若者たちが“ジョヤサ、ジョヤサ”というかけ声をかけながら、先陣を競って神社へ勇壮に奉納します。
「静」のかまくらに対して、「動」のぼんでんとも言われるこの行事は、約300年の歴史を持ち、雪まつりに熱気と活気をもたらします。

お腹が空いたら、横手のソウルフード「横手やきそば」の人気店「食い道楽」へ行きましょう。「食い道楽」は、毎年開かれる「横手やきそばグランプリ」で11年連続“四天王”の座に輝く、まさにトップランナーです。マーボ、ホルモン、カレー、海鮮など焼きそばの種類がいろいろある中で、店長さんが薦めてくれたのは「牛バラやきそば」。これは、横手やきそばに青森の牛バラ焼きをアレンジしたものをトッピングしたやきそばで、「食い道楽」を四天王の座に導いた一品。そのまま食べるも良し、半熟たまごをそばにからめて違った味を楽しむも良し！

ひとしきり横手の観光を楽しんだら、帰る前に駅前温泉に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。帰りのバスが横手バスターミナルを出発するのは22時20分。駅前温泉「ゆうゆうプラザ」の営業は22時までなので、出発前にゆっくりと湯船につかって旅の疲れを癒し、体がポカポカのまま、リラックスした状態で帰路につくことができます。

【今回のバス旅で利用したのは？】
レイク＆ポート号

【バス旅の乗り方＆乗り換え方法】
?増田町→ふれあいセンターかまくら館→食い道楽本店
◆乗車バス・・・「横手・小安線」／「横手・湯沢線」
◆のりば・・・・「増田中町」
◆おりば・・・・「かまくら館前」（ふれあいセンターかまくら館）
　　　　　　　　「横手駅」（食い道楽本店）

※上記情報は2018年2月現在のものです。また、曜日・日程等により異なる場合があります。最新情報（ダイヤ、乗り場等）は各バス会社のWEBページをご確認ください。

●「横手・小安線」「横手・湯沢線」・・・羽後交通

【オンエア楽曲一覧】
「スノーマジックファンタジー」SEKAI NO OWARI
「微笑みのリズム」高橋優
「冬のうた」Kiroro

【高速バスはアプリで買える！　スマホアプリ“バスもり！”とは】
http://www.busmori.jp/Concierge/lp/