取材日記

TOKYO FMが誇る報道スポーツチームが総力を挙げて取材します。
ラジオならではのハートフルなスポーツ報道をお送りします。

全日本ジャンプチーム初の女性コーチ、山田いずみさん

今回は「女子ジャンプ界のパイオニア」で、
女性として初めて全日本女子チームのコーチを務めている、
山田いずみさんに、ソチオリンピックにかける想いを伺ってきました!



日本の女子ジャンプ界は、
山田さんと共に始まったと言っても過言ではありません!

山田さんは、1985年に小学校1年生でジャンプをはじめました。
ただ当時は、国内に女子のジャンプ選手がほとんどいない状況。。
女子の大会もなかったため、男子の部に出場していたそうです。

1991年、はじめて国内の大会で女子の部が開催された際
中学一年生だった山田さんはたった一人で出場し、
国内の女子選手として初めてノーマルヒルをとびました。

その後1999年に女子国際大会が初開催された際には、
日本代表として初出場。
2009年の世界選手権に女子ジャンプが初採用されたときにも、
初めての日本代表として出場されています。

まさに国内の女子ジャンプ界を切り開いてきた山田さんですが、
今回、オリンピックの正式種目に選ばれた事に対して、
こんな風に語っています。

「年数にしたら、
 一気にオリンピックまで来たと思われるかもしれませんが
 ゼロからの部分をずっと見てきたので、
 ただただ『やっとここまで来たんだ』という嬉しい気持ちです。」

山田さんは、ご自身が競技生活を引退したあとも
女子ジャンプの魅力をより多くの人に知ってもらいたいと
選手や競技を紹介するウェブサイトを立ち上げるなど、
女子ジャンプ界のために力を注いでこられましたので
オリンピックに採用された喜びはひとしおだったでしょうね。

さて、そんな山田さんが今挑戦されているのが、
全日本女子チームの国内で初めての女子コーチです。
現在の全日本女子チームといえば、
高梨沙羅選手をはじめとして
メダル候補ぞろいのメンバーがそろっています!

コーチの視点からみて、2月のオリンピック本番に向けて、
現在の日本代表チームは順調に仕上がっているとのこと。
なかでも気になるのが高梨選手についてですが、
山田さんは、高梨選手の強みについて
次のようにお話になりました。

「彼女の場合は、飛び出してから
 空中での形が完成するまでがものすごく早いので、
 その分ロスが少ない飛び方を出来るんだと思います。
 スキージャンプは飛び出してから
 形が完成するまでの間が短ければ短いほど、
 前に進む力が出るので遠くに飛べるのですが、その力が秀でています。」

そして、高梨選手の性格については、

「かなりストイックですね。
 たとえば人が10本飛べば、自分は15本飛びたいというような、
 小さい頃からそうゆうところはあったのですが、
 それが今も継続していて・・・
 競技に対しては誰よりもストイックだと思います。」とのこと。

ちなみに山田さんが、高梨選手と出会ったのは小学校3年生のとき。
山田さん曰く、そのときはまだ光る部分は感じられなかったそうです!

意外ですよね。
彼女が本格的に実力をつけてきたのは
小学校6年生のときにノーマルヒルを飛び始めてからということですが、
高梨選手のストイックさが、大きな飛躍につながったのかもしれませんね。

全日本女子チームは来月6日からノルウェーのリレハンメル、
21日からドイツのヒンターツァルテンでで開催されるワールドカップに出場します。
山田さんの心強いサポートを得て、
日本女子チームが活躍することに期待したいですね!!

■中村亜裕美
  • 19:25

スポーツ界の秘密基地!「トレセン」・・・って!?

スポーツ取材をしていると、
決まって呼ばれる場所があります。
何度も足繁く通っている場所。
それが「味の素ナショナルトレーニングセンター」です。

トップレベルの選手たちをサポートし
育てていこうということで、
ナショナルレベルのトレーニングの活動拠点として
2008年にオープンした施設。

史上最多のメダルを獲得したロンドンオリンピック。
その躍進の大きな要因の1つが
この「ナショナルトレーニングセンター」であるとも
言われています。
この施設が誕生してからオリンピックまでの4年間を
フル活用して臨んだ初めての大会が
ロンドン大会だったからで、
つまり、この施設の存在が、
キチッと結果にも現れている訳なんです!

海外ではこういったトップアスリートをサポートする施設は
かなり前から存在する中で、
日本では、半世紀以上に及ぶ
スポーツ界の念願がかなった形で誕生しました!
略して「トレセン」と呼ばれているこの施設の存在を、
あなたは知ってましたか?

トレセンには競技別の専用練習場である
「屋内トレーニングセンター」、「陸上トレーニング場」、
「屋内テニスコート」、
そして宿泊施設の「アスリートヴィレッジ」があります。
屋内トレーニングセンターは、地上3階、地価1階からなり
柔道や体操、卓球など10競技の専用練習場を設けている他、
プールやウエイトトレーニング室、研修室、
コーチ室などの共有施設も設けられています。

また同じ敷地内には「国立スポーツ科学センター
も併設されていて、
ここではスポーツ科学・医学・情報などの
先端的な研究のもと、
充実した最新施設、器具・材料を活用しながら、
各分野の研究者、医師など専門家集団が連携しあって
選手たちをサポートしています。
つまり、スポーツを科学的に分析してサポートする施設
なんです。

例えば・・・筋力トレーニング=筋トレをする際には、
どんな環境で行うのがより効果的なのか。
それを科学的に分析して選手たちにアドバイス、
実行させています。
(ちなみに、筋肉の合成を高める成長ホルモンの分泌を
促すためには、低酸素環境で筋トレを行う方が良い、
という仮説を立てているそう)

基本的なトレーニング施設は、夏の競技のものばかりですが、
冬の競技の選手たちも、特にオフシーズンなどの体づくりや
トレーニング、怪我からのリハビリ、また生活面でのサポートなど、
この施設を活用している選手が多くいらっしゃいます。

取材に行くと、色んな競技の選手たちとすれ違います。
他競技間の選手たちのコミュニケーションの場にも
なっているそうですね。

そんなトレセンの施設内を、そして利用する選手の素顔を、
様々な方たちの証言から覗いてみましょう!
機密事項も多いということで、
普段はなかなか施設内に入ることも難しいのですが、
シンクロでは特別に取材させて頂きました!

まず、施設の入り口で選手たちを迎え入れる
受付の方にお話を伺ってみると・・・
「選手たちの肉体美は洋服の上からでも一目瞭然です!」とのこと。
アスリートを語る上で欠かせないのが「筋肉」ですが、
やはり凄いんですね!
毎日選手たちに接しているこの受付の方は、
遠くからでも、選手か関係者か・・・
その体格から一瞬で見分けがつくそうです。

そして広いトレセン内で清掃を担当している
ベテランの方にもお話を伺いました。
とにかく初めは、その広さ・大きさに愕然としたそうですが、
気さくに、そして元気よく挨拶して下さる選手たちに
感動したそうです。
施設内に残っている汗のシミを見るたびに、
その過酷な練習を想像してしまうそう。
そしてこのベテラン清掃員の方が教えてくれた
コート・トレーニング室の秘密・・・。

それは、清掃に入っても、
意外と練習場がキレイだということなんです!
ということは、選手たちが練習後、
自分たちで使った場所はちゃんと自分たちで掃除している
ということに他ならない!
「一流のアスリートはやはり違うなぁ!」そんな風に話していました。
以前、ある選手にインタビューした際、
自分たちの練習場には常に感謝の気持ちを持っているので、
その思いを込めてキレイに保てるように努力している、と
おっしゃっていましたっけ・・・。

そしてトレーニング施設の隣に位置するのが
「アスリートヴィレッジ」と呼ばれる宿泊棟!

先日、来日したIOC(国際オリンピック委員会)の統括部長が、
民間のホテルではなくこのアスリートヴィレッジに宿泊し、
「5つ星ホテルのようだ!」と感激したことでも、
この施設の充実度がお分かりいただけると思います。

トレーニング施設からは渡り廊下でつながっているため、
トレーニング場とヴィレッジの行き来だけで、
一歩も外に出ない日々が続く選手たちも多いのだとか。

食堂やインターネットルーム、図書学習室など
様々な施設が集まっている中で、
特に注目なのが、男湯・女湯がそろう「大浴場!」

ちなみに大浴場の隣には売店があるのですが・・・
この売店の売れ筋商品はお分かりですか?

正解は、「アイスクリーム」と「雑誌」。
一流アスリートも、お風呂の後には
アイスに手が伸びちゃうんですね!

そしてラストは、アスリートヴィレッジにある
食堂「さくらダイニング」。

やはり選手にとって非常に大切になってくるのが
「栄養面の管理」。
このさくらダイニングには常に栄養士の方がついていて
相談に乗るなど、キメ細やかな対応がされていますが、
食事の出し方にも秘密があります。
和洋折衷、バリエーションに富んだ
いくつもの種類の小鉢が用意され、
その小鉢ことにカロリーなどが表示されています。
つまり、自分でカロリー計算をしながら、選びながら、
食事をとることが出来るのです。
栄養士の方にお話を伺ったところ・・・
「トレセンにこもり、外の季節感を味わえない選手たちも
多いことから、せめてお料理だけでも
四季を感じられるものにしたい」と話していました。

ちなみに・・・ある選手が体調を崩し高熱を出してしまった時、
栄養士の方がおかゆなどの特別メニューを作って
対応したところ、その選手がいたく感動し、
のちのち、その選手からツイーツとお手紙が
送られてきたそうです!

正に、縁の下の力持ち的な存在のトレセンスタッフ!
様々な角度からサポートしてくれる方たちがいるからこそ、
選手たちも最大限の力を発揮できるんでしょうね!

■柴田幸子
  • 17:26

アスリートの「食」をサポート!−石川三知さん

フィギュアスケーター・高橋大輔選手の
シーズン中の食事を作っているのが、
栄養アドバイザーの石川三知さん。
質問してみました。
 
 Q:高橋選手が好きな食べ物は?
 A:「作って喜ぶのは、ハンバーグ、カレー、
   クリームシチュー、グラタン、
   もち米を入れてちょっとネチっとしたくらいの炊き込みご飯。
   鉄板です!」

高橋選手の意外な一面がのぞけた気がしました・・・


ソチオリンピックをめざす選手を支えるスタッフがいます。
そのうちの一人、栄養面をサポートする石川さんは、
これまでに、スピードスケートの岡崎朋美選手や、
フィギュアスケートの荒川静香選手らもサポートしてきた女性。

シーズン中のいまは、週1回、高橋選手の家へ行き、
1週間分の食事をまとめて作って、
冷蔵庫をいっぱいにして帰るそうです。
また、国内はもちろん、海外での試合にも同行するのだとか!

石川さんの新著、
「フィギュアスケーター高橋大輔を支えてきた食事パターン 
 身体を引き締める食べ方1:1:2」(マガジンハウス)には、
高橋選手の食生活のエピソードがまとめられています。




この1:1:2というのは、
炭水化物の量を1、タンパク質の量を1、
野菜や海藻、きのこ類の量を2の比率で摂るという食事パターンのこと。
選手のサポートをする中で石川さんが気づいた比率で、
大体この目安で食事を組み立てるようにすると、
ウエートコントロールがしやすくなるといいます。

石川さんに、
シーズン中の今、高橋選手にどんなサポートをしているのか聞いてみました。


「いつも1:1:2がずっと続いているかというと、
 それはないんです。
 基本の考え方は、
 そのぐらいの組み合わせで食べましょうということであって、
 どんな練習をしたかによって、食べ物を変えるべき。
 たとえば、朝食べるのか、夜食べるのか、
 寒いのか、暑いのかによっても、最後の2の野菜を構成するところが、
 生野菜が増えるのか、もっといえば葉ものが多いのか、実のものが多いのか、
 というようなアレンジも出てきます。
 試合の日の夜は、
 ホントは一番いろんなことをケアしないといけないんですけど、
 ケアも入れつつ、何でもあり。
 でも、海外の場合は、私が食材を残したくないので、
 残ってるもので何か作ります!」


高橋選手の体調は、
石川さんがサポートするにつれ良くなったそうで、
本人から「身体が動くし寝起きもいい」という言葉も
聞かれるようになったとのこと。

ここ5年ほど高橋選手の「食」の面倒をみてきた石川さんは、
印象に残っているエピソードの一つを明かしてくれました。


「私が大豆をもどして水煮にしていて、
 使いきれずに冷蔵庫に保管していたことがあります。
 あと同時に、お肉を買ったんだけれども、使わなかったので、
 来週使おうと思って、味も何もつけずに冷凍しておいた肉がありました。
 ただ、それがそういうものだというアナウンスをしていなかったので、
 彼はどちらも食べたんです。
 そのとき、友達がきていて、「それ、味つけるんちゃう?」と言ったら、
 『いや、ミッチーが(冷蔵庫に)入れてるんやから、
 これを食べるのがいいんやろ。置いてったものは信じて食べる!』
 と言われたそうなんですよ。熱くなりましたね。
 あと、彼のいろんな発言とか感性とか、言ってくることも、
 もっともっと信頼できるなという気もしました」


高橋選手と石川さんは、食事をとるプライベートな空間で会うので、
競技のことを思い出させないよう、口にしないのはもちろん、
本人に直接体調のことを聞くこともしないそうです。
こういった気遣いも、
2人の信頼関係が深まる理由なのかもしれませんね。

石川さんをはじめ、多くのスタッフからサポートを受けながら
高橋選手は、ソチに向けて、
12月5日から福岡でのグランプリファイナルに出場します!!

■鈴木晶久
  • 23:23

縁起をかつぐ!全日本スキーチームのユニフォーム

ユニフォームには、デザインや機能に、
チームの勝利に向けた熱い想いが込められているのですが、
今日は、
縁起をかつぐ!全日本スキーチームのユニフォームをご紹介したいと思います。

今回お話を伺ったのは、フェニックスの企画部、佐藤健(さとうけん)さん。
フェニックスはバンクーバーからソチまでの8年間、
全日本スキーチームに公式ウエアを提供しています。
毎年、今フェニックスにある最高の素材や技術を入れてウエアを作るという佐藤さん。
今年のテーマについてお伺いしました。

ジャケットカラーは「朱色」。
闘志・日の丸を連想させる色ということで、この色にしたということです。


→そして、よーく見ると、「矢羽(やばね)柄が連なってますよね・・・。
 連なったウエイブが、羽ばたく「飛翔」というイメージだそうです。
→ちなみに、「矢羽」模様というのは、一直線に目標に向かう姿勢を連想させるので、この柄をデザインに取り入れたかったそうです。

・一方、パンツのカラーは「ターコイズ色」。
これは、飛翔する舞台である「空」をイメージしているそうです。


→そして、ジャケットやパンツにある、虹色のグラデーションが吉兆である「ずい雲」(ずい雲とは、めでたいことの前兆として表われる雲のこと)をモチーフにしたもの。
日本選手たちに「吉兆」がありますように、という祈りを込めてつくっているとのことです。

・・・意外と、縁起を担ぐものなんですね。

基本的に、オリンピックの場合は、選手が個人資格で出場する試合が少ないので、
チーム全員が、公式ユニフォームを着ることになるので、
メーカー側も、オリンピックに照準を合わせ、血のにじむ努力をして、
いまできる最高の技術を駆使して、ユニフォームを作るそうです。

この公式ユニフォームは、選手や監督、監督者など、
約300人が着ることになるそうですが、
それぞれの競技などによって使いやすいように、「重ね着」が出来るような工夫がしてあるというのも特徴だそう。

・例えば、一番外側に見えるのが“公式ウエア”なのではなく、中に着るダウンとのコンビネーションで温度調節を出来るようになっています。
・ダウンのわきの下の部分がメッシュになっているのは、熱がこもらないようにするため。
汗をかいて、そのあとじっとしている間、寒くならないようにという心遣いのデザインだそうです。
・アウトドアウエアとスキーウエアを融合させる、というコンセプトから、温度調整しやすいようなデザインになっているそうです。
・また、細部にも細かい工夫があって、例えば、音楽を聴くアイアフォン用の穴がウエアの内側にあったり、雪が入って手が冷たくならないよう、袖元には、親指だけど出す穴がある、というのも、選手たちからの意見をフィードバックしてつくっているんだそうです。

うーん。
このウエアを着た選手の活躍、楽しみですね!


■増山麗央
  • 17:33

「あきらめない!」−織田信成選手

フィギュアスケートのグランプリシリーズ第4戦・NHK杯の
男子2位となったのが織田信成選手。
ソチオリンピック出場に向け、少しずつ階段をのぼっています。
第2戦、スケートカナダの3位から今回順位をあげ、
3シーズンぶりのファイナル進出に望みをつなぎました。

このシーズンの織田選手のキーワードは、「あきらめないこと」!!

この気持ちで臨んだショートプログラム。
冒頭のジャンプで少し回転不足がありましたが、
その後の3回転半ジャンプはしっかりと成功させました。
笑顔もこぼれ、最後まで楽しそうに滑ると、会場全体から大きな拍手。
ただ、得点は、思うほどのびませんでした。
本人の表情がしばらく固まるくらい、
手ごたえと点数のギャップが大きかったようです。
結果は、3位スタート。
それでも、フリーに向けて、
「練習でやってきたことを信じるしかない」と切り換えます。

そして、会場から「織田!!」のコールが響く中、フリーが始まります。
すると、4回転3回転の連続ジャンプが、3回転1回転になるミス。
会場に緊張が走ります。
しかし、そのあとでした。
織田選手は、課題としていた2本目の4回転をバシっと決めました!
できばえ点が加算されたほど見事なジャンプ!!
本人が、
「失敗してもあきらめずに続けて飛ぶ練習をしてきた。 成果が出た」と
振り返ったこのジャンプで弾みをつけると、会場も手拍子で応援します。
そこから次々とジャンプを決め、きれいなステップやスピンもみせて、
残りはノーミスでフィニッシュ。
今度は、織田選手が驚いたような表情をみせるほど高い得点が出ました。
ミスをしてもあきらめず、逆転2位で、2戦連続の表彰台にたって笑顔を見せました。


表彰式後の会見で、織田選手は、早くも次の大会をみすえて話をしてくれました。

 「ショートプログラムで、すごくあのお客さんの拍手であったり
  歓声がすごく自信になったので、それを忘れずにいい演技ができれば
  いいなと思って試合に臨みました。
  最初の4回転は失敗してしまったんですけど、
  そのあとの試合はこびというか、演技はこびにはすごく満足していますし、
  まだまだ点数も伸ばせると思う。
  次の大会に向けてはそういうところを練習していきたい。
  持久力的な面では、すごく先シーズンより良くなったなという実感があるので、
  最初の2つのジャンプをしっかり集中して跳べるように
  練習していきたいなと思います」





そして、「ソチで終わりたい」と引退する考えを、今年はじめに表明している織田選手。
ソチオリンピックへの想いについては、こう語ってくれました。

 「自分の立場としては、やっぱりまだまだオリンピックに向けて、
  もっともっと自分をアピールしていかないといけないと思いますし、
  他の選手を追いかける立場だと思っている。
  今は本当に健康にケガもなく練習できているので、
   しっかりまた練習を積んでレベルアップできるように、
  がんばりたいと思います」


ソチオリンピック出場となれば、2大会連続の出場となる織田選手。
今回のNHK杯2位の成績が、
代表選考の第一関門ともいえる、グランプリ・ファイナル進出を
ぐっと引きよせたといえますね。

ちなみに、グランプリ・ファイナルは12月5日から福岡で行われます。
そして、最終的な戦いの場となる全日本選手権は
12月21日から埼玉でスタート。
ここで優勝すると、オリンピック代表入りが確定します。

フィギュア男子のオリンピック代表枠は3つ。
代表をかけての争いが熱くなっています!!!

■鈴木晶久
  • 23:20

鈴木明子選手の「オペラ座の怪人」に期待☆

今週の「コレカラのソチ」は、
フィギュアスケートのグランプリシリーズ第4戦、NHK杯についてお届けしていますが、
今回は女子総合3位となった鈴木明子選手をピックアップします!



鈴木選手は、先月にグランプリシリーズ初戦となる「スケートカナダ」で、
3年連続の銀メダルを獲得。
上々のスタートを切って、過去に優勝経験もある、相性のいいNHK杯を迎えました。

1日目のショートプログラム、
鈴木選手は情感たっぷりの演技をみせて2位発進。
しかし2日目のフリープログラムでは、
序盤の3回転ジャンプが1回転になったあと調子を崩し、
後半の3回転ジャンプでは転倒してしまうなど、ミスが続きました。

鈴木選手いわく、後半に持ち直さないといけないという焦りが強くなって、
最後まで気持ちを切り替えられなかったとのこと。
スケートカナダのあと、思うように練習をこなせなかったことも、
不安要素のひとつにあったそうです。
その結果、ショートプログラムから順位をひとつ落として、
総合3位に終わりました。

試合を振り返って、鈴木選手はこんなふうに語っています。

「 今日は本当にミスが多くて、
ちょっと不安を持って滑ってしまったことが
  演技の中に出てきてしまったなと思って、
立て直すことができませんでした。
  メダルをとれたことは、すごく嬉しいことですけれども、
  自分の演技の出来に関しては全然満足がいかないので、
悔しい気持ちで一杯です。
  ここで悔しい思いをした分、
また上がっていくだけだと思っているので、
  次へのバネとして、
モチベーションに繋げていけたらいいかなと思います。」

試合直後の会見だったにも関わらず、
次に向けて気持ちを切り替えている前向きな姿勢はさすがです。
今回の悔しさをバネにして、
最高の状態でソチオリンピックを迎えて欲しいですね。

さて、今シーズン限りの引退を表明している鈴木選手ですが、
スケート人生の集大成をかけて演技しているのが、
ショートプログラムの「愛の讃歌」、
そして、フリープログラムの「オペラ座の怪人」です!!

「オペラ座の怪人」は、
これまでにも数多くのスケーターがプログラムに使用してきた、
フィギュアスケートと馴染みが深い曲です。
高橋大輔選手や、カナダ人スケーター、パトリック・チャン選手の演技が
印象に残っているという方も多いのではないでしょうか。

一方、鈴木選手の演技といえば
表現力豊かでで、ドラマティックなことで有名。
そんな鈴木選手にミュージカル楽曲はぴったりで、
これまでにも「ウエストサイドストーリー」など
ミュージカルの名曲で滑ってきています。

この曲にかける思いについて、
鈴木選手はこんな風に話しています。

「オペラ座の怪人は、高橋選手はじめ、
 本当にたくさんのスケーターが今まで滑ってきていて、
 曲を選ぶときにも正直悩んだところはありました。
 でも、使える部分は色んな曲がたくさんあったので、
 その中から振付けのパスカーレ先生と2人で選んで、
 1つのストーリーを通して、
 自分がクリスティーヌを演じると決めて作ったプログラムなので、
 最後まで自分の気持ちを込めて滑れたらいいなと思っています。」

ソチオリンピック代表入りをかけて、
鈴木選手は、来月下旬に行われる全日本選手権に挑みます。
この試合でなんとしても代表を勝ち取り、オリンピックの舞台で
鈴木選手の表現力豊かな「オペラ座の怪人」を見せて欲しいですね。



■中村亜裕美
  • 22:46

完全復活・高橋大輔選手!!

先日、代々木第一体育館で行われた、
フィギュアスケートのグランプリシリーズ第4戦、NHK杯。
男子で見事、優勝を果たした高橋大輔選手を今回はピックアップしました。

高橋選手は、今シーズン世界最高得点をあげ、2年ぶり5度目の優勝!
第1戦、スケート・アメリカの4位からみると、完全復活となりました!!




まずショートプログラムで、
注目されていた4回転ジャンプを11ヶ月ぶりにしっかり決め、
リズムをつかんだノーミスの演技を続けた高橋選手。
技術点・演技点ともにトップで、なんと世界歴代2位の記録をマーク!!
自ら「いい演技だった」と振り返っていました。

演技を見守っていたモロゾフコーチは、その復活ぶりに号泣。
高橋選手が「びっくりした」というくらい感激の涙をこぼすシーンも
ありました。

そして、迎えたフリー。
注目された、最初の4回転ジャンプは、
ショートプログラムより高く跳び、早くまわってあざやかに成功!!
その後も攻めの姿勢を貫き、大きく崩れる事はありませんでした。
「ビートルズメドレー」にのせ、
自分のスケート人生を表現したという演技で、
今シーズン世界最高の得点での優勝を果たしました。

完全復活を果たした高橋選手は、笑顔をみせて、
オリンピック2大会連続メダルに、意欲をみせました。

「今回、自信を取り戻すということを考えてきたんですけど、
 少しは自信になったかなと思います。
 終わった後なんかも100%の演技ではなかったんですけど、
 スタンディングオベーションしてくださったりとか、
 たくさんの声援を送ってくださったので、
 自分自身こうやって皆さんの前で滑れて幸せだと感じますし、
 (代表が決まるまでは)あと少しの時間なので
 自分の演技で今まで応援してくれた方に恩返しができるように
 もうちょっと自分自身、気を引き締めてやっていかなきゃなとは思いました。
 オリンピックまではまだまだ今の段階では遠い道のりだと思うので、
 少しでも近づけるように、オリンピックのメダルというものを目指して、
 自分に何が必要かということを日々考えながら、
 がんばっていかなきゃなと思います」

晴れやかな笑顔で、こう語っていました。


ところで、高橋選手の優勝のポイントの一つは、
靴を「重くした!」ことにあったそうですよ。
いまのスケート界では軽い靴を履く選手が多い中、
高橋選手は、9月に、以前まで履いていた重い靴に変えて、
滑り込みを重ねたそうです。
その方が、ジャンプの幅・高さが出るという判断があったとのこと。
この果敢なトライも、優勝に結びついたといえますね。


そして、記者会見では、
「4回転ジャンプを2連続で見せてくれるのはいつ頃か?」という質問に、
高橋選手は次のように答えていました。

「4回転を2本するまでの練習量っていうのが
 まだまだ足りないのかなと思うので、練習はしているんですけれども、
 その練習量がまだ追いついてってないなと思っているので、
 できれば今すぐにでも見せたいです(笑)」

この具体的な目標の達成に向けて進んでいく高橋選手。
めざすは12月5日からのグランプリファイナル。
「もし行けたら、
 オリンピックに向けて自分を取り戻す場にしたいと思っています」
と話してくれました。



NHK杯でここ一番の強さをみせて、
大きく自信をつけた高橋選手の今後に期待が高まります!!

■鈴木晶久
  • 23:55

真央ちゃんの衣装の秘密☆

先週末、代々木第一体育館で
熱い戦いが行われていました。
フィギュアスケートのグランプリシリーズ
第4戦、NHK杯です。

このグランプリシリーズというのは、
およそ2ヶ月に渡り、アメリカ、カナダ、中国、
日本、フランス、ロシアで開催される6大会と、
その6大会の上位の選手が出場するファイナルを
含めたシリーズ戦のこと。

全6戦のうち1人の選手が出られるのは2戦まで。
そこで得た順位からポイントが与えられ、
合計ポイントの上位6選手が
グランプリファイナルに出場することが出来ます。

そして、ソチオリンピックの代表選考基準の1つに
「グランプリファイナルの日本人表彰台・最上位者」
というのがあるように、
このファイナルで誰よりも良い成績で表彰台に立つことが
ソチへの道に繋がる!
という大事なシリーズ戦でもあります。

その重要なシリーズの第4戦、NHK杯は、
男子が高橋大輔選手、女子が浅田真央選手と、
男女ともに日本のエースが優勝する結果となりました。

女子はショートプログラムで1位を取った浅田真央選手が
フリーでも1位。
合計得点は、バンクーバーオリンピックでマークした
自己ベストを更新する
今シーズン世界最高得点をたたき出しました!
また、グランプリシリーズ初戦・アメリカ大会に続く2連勝で、
ファイナル進出を一番乗りで決めたほか、
グランプリシリーズ通算勝利数も13勝に伸ばし、
ミシェル・クワンに並ぶ「歴代2位」となるなど、
記録尽くめの結果となりました!

真央ちゃんの代名詞になった「トリプルアクセル」が
両足着氷になってしまったり、
連続3回転の予定が2本目が2回転になってしまったりと
ジャンプに乱れはあったものの、
スピンや最後のステップなどは圧巻で、
高得点に繋がる滑りを見せました。
浅田選手は試合を振り返ってこんな風に語っています。

「満足はしていないが、前回のGPシリーズ・アメリカよりも
階段を上っていると思っている。
今シーズン最初の試合の時には不安の方が大きかったけど
試合をこなすごとに段々と落ち着いてきて、
自分の気持ちもコントロールしながら
NHK杯では落ち着いて滑ることが出来た。
GPファイナルでは、またNHK杯よりも
1段でも2段でも階段を登れるような試合にしたい。
今シーズンは特に自分の目指しているレベルに
たどり着けるように頑張っているので、
今はオリンピックとか順位とかではなく
自分の最高のレベルを目指して、
ファイナルもその次の試合も臨みたい。」

「気持ちをコントロール」という話もありましたが、
実は真央ちゃん、客席からの声も全て聴こえているそう。
競技のスタート時には声を出すのが禁止されている
スポーツもあるほど、
アスリートが集中している時は
なるべく外からの音を遮断したいものだけど、
そういうものすら受け入れられるのは、
彼女の「気持ちの余裕」なんでしょうね。

トリプルアクセルに関しては、
練習では簡単に飛べるようになってきていることを
実感しているそうです。
そしてグランプリファイナルか全日本選手権では、
フリーの演技にトリプルアクセルを「2回」入れていきたい!」
と語っています(現在のプログラムでは1回)。
しかも「入れられる手ごたえは80%」!

そんな真央ちゃん、実はある「願掛け」をしているんです。

ポイントは「衣装の色」!
実はフィギュアスケート界には、
まことしやかに囁かれている、ある逸話があるのです。
それは・・・
【青い衣装を身にまとった者が、オリンピックを制す!】
真央ちゃん自身が、こう話しています。

「今シーズンは自分で指定した訳ではないのだが
(振り付け師の)タチアナがデザインを決めていて、
衣装も色も決めていたので、
初めにブルーが来たときには「あ、良かったな」と思ったし
それも自分の1つのプラス思考の部分として、
今シーズンブルーを着ているので、
自分の気持ちとしても上向きにいくと思っている。」

なぜこういった話が出ているかというと・・・
実は、代々のオリンピック金メダリストが、
実際に青い衣装を着ていたという事実があるためなんです。
過去3大会を振り返ってみても・・・
バンクーバーのキム・ヨナ選手、トリノの荒川静香選手、
ソルトレイクのサラ・ヒューズ選手・・・
皆、「青」を身にまとっています!

一方、ライバルとして名前が挙がっていて、
惜しくも金メダルを逃した選手は・・・
皆、「赤」を身にまとっています!

今シーズンの浅田選手は「青」で勝負!

今回のNHK杯は、初戦のスケートアメリカで使用した物とは
別の衣装で臨みました。
同じ「青」を基調としたものではありますが、
アメリカ大会で着用していたものは
「少し重くて動きにくかった」ということで、
機動性がアップしたものに変更。

前回のオリンピックシーズンは、
大会ごとに衣装を変えていたので、
次のグランプリファイナルも、
また衣装が変わるかもしれませんね!
この先、「青」以外のものを身につけることはあるのか!?
そして「青」を身にまとった真央ちゃんは、
オリンピックで金メダルを手にすることが出来るのか!?
演技だけではなく、その辺りも注目です!
グランプリファイナルは
12月5日から4日間に渡って開催されます。

■柴田幸子

  • 20:52

幅広い世代の活躍に期待!スキージャンプに注目☆

今回注目したのは、17歳の金メダル候補・高梨沙羅選手から、
7回目のオリンピック出場を狙う、41歳の葛西紀明選手まで
幅広い世代の活躍が期待される「スキージャンプ」です!

ジャンプ競技は、ジャンプ台と呼ばれる急傾斜面を滑り降りてジャンプし、
いかに「美しく、遠くまで飛べるか」を競う競技。

具体的には、
1) 飛距離をポイントとした「飛距離点」と
2) 美しさをポイントとして数値化した「飛型点」の2つを合わせて
1回のジャンプの獲得ポイントが決まります。

選手は2回ジャンプを飛ぶことができて、
1回目のジャンプと2回目のジャンプの合計点で勝敗を競います。

このうち飛距離点は、
オリンピックシーズンによく耳にする「K点」を基準にして、
K点との距離に応じて1メートルごとに加点・減点されるんです。

K点というのは、以前は
「限界点、そこまで飛んだらすごい!」といった「極限値」のことでしたが、
今は飛距離の「基準点」をさすようになってるんですよ!

そして現在「選手が安全に飛ぶことのできる限界点」は
「ヒルサイズ」と呼ばれていて、
「K点」よりさらに遠くに設定されているんです。

このヒルサイズによってジャンプ台の種類が分かれていて、
オリンピックに使用されるジャンプ台の
「ノーマルヒル」はヒルサイズが85メートル〜109メートルのジャンプ台、
「ラージヒル」は110メートル以上のジャンプ台のことを指します。

ちなみに、皆さん。
ラージヒルのジャンプ台の高さは何メートルか、分かりますか?

正解は、最大で高さ約140メートル!
これは、東京タワーの大展望台1階とほぼ同じ高さなんです!!
また飛行時の最大速度は、
時速100キロから120キロにもなるそうですから、
臆病な私は想像しただけで怖くなってしまいます・・・笑

さて、今回のソチオリンピックから
女子のジャンプ競技が正式種目となりますが、
最もメダルに近い存在として注目を集めているのが
17歳の高梨沙羅選手!!

彼女は昨シーズンのワールドカップで、
男女を通じて史上最年少で個人総合優勝を果たしました。
2月に行われた世界選手権では、混合団体で金メダル、
個人戦で銀メダルを獲得しています。
圧倒的な飛距離で、ソチオリンピックでも金メダルを狙います!!

そして男子のエースは、
27歳で3回目のオリンピック出場を狙う、伊東大貴選手です。

伊東選手は、昨年のワールドカップで4勝をマーク。
今シーズンの仕上がりにも自信をみせていて、
「日の丸飛行隊」の復活に向け、日本男子を引っ張る存在です!!

その伊東選手、先日開かれたスキー競技のTAKE OFF会見で
次のように、ソチオリンピックへの意気込みを語ってくれました。

(※後列左が伊東選手。)

『過去2回出たオリンピックは思った結果を出せませんでしたが
 今回代表に選ばれることがあれば冷静に過ごせると思いますし、
 また置かれた立場も違うと思うので
 自分がそのとき出せる最高のパフォーマンスを
 出し切れるのではないかとは思います。
 幅広い年齢層の強いチームが出来上がっていると思うので、
 ソチオリンピックでは、しっかり皆で力をあわせて
 一番まぶしい色のメダルを目指して頑張りたいと思います。』

ソチ・オリンピックを前に、
今シーズンのワールドカップが今月中旬から開幕します!
ソチオリンピックでのメダル獲得に向け、
まずはワールドカップで、日本選手が活躍することに期待したいですね!

■中村亜裕美
  • 20:24

美人すぎるアスリート☆藤森由香選手率いる「スノーボードクロス」に注目!

今日ご紹介したのは・・・
スキー競技の中でも比較的新しい競技
「スノーボードクロス」です!

この「スノーボードクロス」、
オリンピック種目としては、前々回大会、
2006年のトリノオリンピックから正式種目になったばかり。
スノーボードに乗って行う「障害物レース」的な競技です。
(ちなみに、走る板をスノーボードからスキーに変えた
「スキークロス」も、前回・バンクーバーオリンピックから、
正式種目として採用されています。)

具体的には・・・
キッカーやウェーブ、バンクなどの複数の障害物のある
規制されたコースを、
(決勝では)4人1組のグループで一斉に滑走し、
順位を競うというもの。
オートバイのモトクロスに似ていることから、
この名前がついたそうですよ!

見所は、4人で一斉に同じコースを滑り降りるため、
選手同士の接触や転倒が多く、
速く滑れる選手がそのまま勝つとは限らない!
何が起こるか分からない!!という点。
先頭争いをしている選手同士がぶつかってお互いに転倒し
先頭争いに全く食い込めなかった後ろの方の選手が、
スーっと抜かしていく光景もよく見られます。

トリノオリンピック女子の決勝では、
「まさかー!!!」という驚きの展開もありました。
2位以下を引き離して独走し金メダル間違いない!
と思われていた選手が、ゴール目前で余裕を見せ、
する必要のないエアートリックをするも、まさかの転倒。
後ろからスーっと抜かれ、
銀メダルに終わったという痛すぎる瞬間でした。

冬季オリンピック種目の中でも
「最も前評判があてにならない競技」、
それが、この「スノーボードクロス」です!
何が起こるか分からないって・・・
見てる方もドキドキしますよね?

そんな中、ソチを目指すアスリートの中でも
「美人すぎるアスリート」として注目されているのが
日本のスノーボードクロス界を引っ張る
藤森由香選手!



(先日のスキー競技のTAKE OFF会見より
前列一番手前が藤森選手!)
トリノオリンピックでは、
正式種目となったスノーボードクロス初の
日本代表に選ばれ、7位入賞を果たしています。
27歳にして3度目のオリンピックを目指すという、
その実力も折り紙つき!

しかし、前回大会のバンクーバーオリンピックでは、
日本代表に選出されるものの、
オリンピック大会の公式練習の際に突風にあおられ転倒。
頭部に打撲傷を負い、藤森選手ご本人は試合当日まで
出場を希望していましたが、
ドクターストップがかかり、競技を棄権する結果となりました。
本当に悔しい思いをしたと思いますが・・・
あれから4年、藤森選手はこんな風に話してくれました。

「バンクーバー五輪で怪我をしてしまって、
それから暫くは立ち直ることが出来なかったが
その間に沢山の事を感じた。
競技に対する気持ちも自分の中で見直すことができて、
また新たに出発しようという気持ちになれた。
その時の苦しみだったり悔しさをバネに
この4年間やってこれた。」・・・と。

8年前、トリノ現地での滑りを見ていた事もあり
あのバンクーバーでの彼女の悔しさを想像すると
こちらまで辛くなってしまいますが、
その分、この8年間の思いを込めて臨む藤森選手の
オリンピック挑戦を、全力で応援したいと思います!

ちなみに・・・音楽好きな藤森選手、
以前は「Black Eyed Peas」をよく聴いていたそうですが
最近は「Young Blood」がお気に入り、とのこと。
広大な景色を思い浮かべるような音楽なので、
気持ちが大きくなる!そうですよ。

ソチオリンピックまでにワールドカップが4戦あるので、
そこで良い成績を収めて、充実した状態で
オリンピックに臨んでほしいですよね!
「何が起こるか分からない、ハラハラドキドキ」の
スノーボードクロス!
是非あなたも、注目してみて下さい!

■柴田幸子
  • 17:37

スキー・ノルディック複合にも期待☆

今回の「Cheer up STATION」は、スキーをピックアップしました。
オリンピックでのスキー競技といえば、
まずジャンプを思い浮かべることが多いかもしれませんが、
大きくわけて6種目あります。
クロスカントリー、アルペンスキー、フリースタイルスキー、
スキージャンプ、ノルディック複合、そしてスノーボードです。

その中でも、今回はノルディック複合からエース、渡部暁斗選手に注目。
ソチに出場すれば、3大会連続のオリンピックとなります。

そもそもノルディック複合とは、「ノルディックコンバインド」ともいい、
ジャンプとクロスカントリースキーという
瞬発力と持久力の両方を求められる、「キング・オブ・スキー」と呼ばれる競技。
前半のジャンプの得点差をタイムに換算して、
そのトップから順に後半のクロスカントリーをスタート。
長距離コースを走って、ゴールの順位を競います。

この競技でメダル獲得が期待されるのが渡部選手!
「夏のワールドカップ」と言われる、今年のサマーグランプリでは、
初の個人総合優勝を果たしました!
そして、冬のワールドカップでは、総合で先シーズン3位、先々シーズン2位と、
常に表彰台にのぼっています。

冬のシーズンの本格的な開幕を前に、
先日、スキー競技の選手の記者会見が行なわれたのですが、
その場で、渡部選手はメダル獲得への意欲を燃やしていました。

「メダルというものが本当に近くなってきているなという実感があって、
 ノルディックコンバインドでは個人戦での金メダルというのは
 今まで誰一人とったことがないので、僕がその1人になって
 歴史に名を刻めたらなと思います。
 僕の心境としてはもう明日に(オリンピックが)来てもらっても
 構わないくらいの準備をしてきましたので、
 早く来てほしいなくらいの感じですね」

シビれますね、この自信あふれる言葉の数々には。


後列センターが渡部選手


これからもソチに向け渡部選手は
実戦を通して調整を続けるわけですが、
息抜きでドイツのお城に行ったときは楽しかったと、
笑顔で取材にこたえてくれました。
合宿だと山ばかりだけど、たとえば海外では
本当にわずかな時間でもその土地の文化に触れるのが楽しい、とのこと。
なかでも、ドイツのノイシュバンシュタイン城は、
「いい味が出ていて、楽しかった」そうですよ。

今日(11月5日)、渡部選手らチームは海外遠征に出発。
フィンランドで雪上合宿し、11月30日に開幕するワールドカップに備えます。
まずは、このワールドカップでの渡部選手の活躍に期待ですね。

ソチオリンピック、ノルディック複合の代表選手は、
来年1月中旬までのW杯の成績で選ばれるので、注目です!!


■鈴木晶久
  • 20:55