取材日記

TOKYO FMが誇る報道スポーツチームが総力を挙げて取材します。
ラジオならではのハートフルなスポーツ報道をお送りします。

スマイルジャパン!近藤選手の笑顔の裏にある想いとは・・・。

「スマイルジャパン」という愛称がピッタリ!
その名の通り、笑顔溢れる女子チームなのですが、
その裏には16年間もの戦いがあったという・・・
今回取材をして、心から応援したい!と思いました。
長野オリンピック以来4大会ぶりの大舞台に挑む
女子アイスホッケーチーム!

昨日の久保選手に続き、今日は・・・
チームで唯一のオリンピック経験者である
ベテランのディフェンダー・近藤陽子選手をご紹介しました。
(写真一番左が近藤選手↓)



平均年齢24歳のスマイルジャパンの中で
最年長となる近藤選手は現在34歳!
わたくし、同学年です!笑
チーム最年少のフォワード・浮田選手とは
17歳の年齢差になります。
昼間はOLとして会社に勤め、
夜は学生たちとともに汗を流す生活。

近藤選手が長野オリンピックに臨んだのは18歳の時。
出場国の特別枠で、日本は争うことなくオリンピック出場権を獲得し
予選リーグ5試合中、3試合で2桁失点をするなどして全敗。
とんとん拍子で代表に入った近藤選手は
「オリンピックに出る重みも分かっていなかった」と語ります。
また「自分のミスで負けた」という強い後悔が
ずっと自分の中に残っていて、
その時の失点、失敗を克服するために、
ココまでの16年間はあった・・・とも話しているんです。

「オリンピックでの悔しさを晴らすのは
オリンピックでしかない!」
その思いから、バンクーバー後に多くの選手が
リンクを去る中で、それでも現役にこだわり続けてきた、
ということなんですね。

また、今から2年前に大けがをし、右ひざを手術した影響で、
2月のオリンピック最終予選を欠場。
そこから再度立ち上がり、16年越しのオリンピック出場権を
手にした近藤選手に今の心境を聴いてみました。

「まさか自分がここまでやるとは思っていなかった。
ただ「やり残したことがある」というのがまずあったし、
諦めるということはしなかった。やはりアイスホッケーが
大好きだったし、常に新しい自分を見出してくれるのも
アイスホッケーだったから、自然にソチまで頑張れた。
大事件といえば膝をケガしたこと。年齢的にも31歳で、
辞めようと思えば辞められたと思うけど、
やっぱりホッケーが好きで、
このケガは自分を成長させてくれるとも思った。
ソチの予選のメンバーに落ちたときも、
それでも諦め切れなかったのは、
五輪に出たかったというのがあったから。
メンバーに入れたのは、変な言い方だけど・・・
自分へのご褒美!
今もプレーさせてくれているのは
神様が仕組んだこと(ケガも含めて)かも。
アイスホッケーの神様に凄く感謝している!」

取材中、近藤選手の口からは、
「アイスホッケーが大好きで・・・」というコトバが、
何度も、何度も聴かれました!
本当に心からアイスホッケーを愛しているのが
伝わってきました。

また、この16年間で思い出されることは・・・
という質問に答えているうちに、
思いがあふれ出し、声を詰まられせる場面も。
16年間の思いですもんね・・・。
私たちには想像し得ないような色んな思いを抱えて
ソチに挑戦するんだと思います。

ちなみに、飯塚監督からは「他の大会とは違う「オリンピック」、
そこで戦う難しさを若手にアドバイスしてほしい」と
オリンピック経験者としての期待も寄せられています。
そんな若手に対しては、近藤選手曰く、
「皆が知っている有名人を知らない」と
ジェネレーションギャップを感じることもあるそうです(笑)。

18歳の冬、長野で止まった時計の針を再び動かすために、
雪辱の舞台に上がる近藤選手・・・応援したいですよね!

■柴田幸子
  • 17:25