2021/05/02

ホラン千秋「自然や環境のありがたさを再確認できた」水族館立ち上げ請負人の“生き物”トークに共感

DDP編集部

5月2日(日)の放送では、前回に引き続き、特派員ゲストにネイチャースペシャリストで水族館立ち上げ請負人の下村実(しもむら・みのる)さんを迎えてお届けしました。

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(左から)ホラン千秋、下村実さん

「身近な生き物に興味を持ってほしい」

前回は、水族館にいる生き物の魅力や、生き物を集めてくるうえでの苦労エピソードなどを語ってくれた下村さん。「身近な生き物にほんのちょっとでもいいので興味を持ってほしい」と言います。

というのも、昨今、地球温暖化についてのニュースなどを見聞きする機会がありますが、「『海面の水温が“0.なん度”上がったから大変だ』と言っても、おそらくみなさんわからないと思うんです。でも、みなさんの身近な生き物が“去年と今年ではなにか違うよね”と気づいたら、“なにが起こっているんだろう!?”と少しは感じてもらえると思う」と話します。

そして、「そんな生き物に興味を持ってもらうための1つが水族館。ですから、10人中1人でもいいので、観終わったら『次の休みは近くの川を見に行ってみよう』って、近くの自然や生き物に目を向けてもらえたら。そのきっかけづくりに徹したい」と熱く語ります。

また水族館では、日本で絶滅の危機に直面している淡水魚などを保護し、飼育をして数を増やす活動もしています。

しかし、「数を増やしても、返す場所がないんです。生き物を絶滅から守っても、自然界でちゃんと暮らせる場所がほぼなくなっている種類もいて“なにか違うよな……”と。その場所をちゃんと確保するにはどうしたらいいのか。共存共栄に立ち戻って(人が)環境にやさしくなれば、生き物をもう一度(自然界に)戻せるし、そこで増えてくれる。そういう仕組みができたら」と思いを語ります。

生き物との“意外”な出会いも魅力

現在、下村さんが勤務している香川県の「四国水族館」では、水族館の外にいる生き物にも目を向けてもらうべく、昨年9月に公式オンラインサロン「水族館のいっぽそと。」を開設。「四国水族館」で表現した水景のルーツとなる場所にでかけ、自然環境や生物生態を動画で紹介しています。

その様子はYouTubeなどでも観ることができますが、「ぜひ実物を見てもらいたい。実物ってやっぱりすごいんです! ぜひみなさんにはリアルに触れてみてほしい」と目を輝かせます。

下村さんが生き物が大好きな理由として「例外がいること」を挙げます。図鑑などに解説で書かれている生息場所だけでなく、「そこじゃない場所にいることもあるんですよ。それが面白い!」と声を大にし、自身の体験談を紹介します。

それは“鳴き声が聴こえたらラッキー”と言われている希少な鳥・アカショウビンを見るため、四国の山奥へ行ったときのこと。鳴き声を聴くことはできたものの、肉眼でその姿を見ることはできず、諦めて車を走らせていたら「(アカショウビンが)ガードレールに止まっていたんですよ。“あっ!”って(笑)。絶対にそんなところにいないだろう、っていうところにいることがある。そういう意外性があって面白いんです」と無邪気に話してくれました。

生き物への情熱たっぷりに語る下村さんのお話に、ホランは「自然がなくなってしまったら、私たちが生きていくこともできないと思うので、“ありがとう”という気持ちを込めて、自分の生活圏や目にする道など、身のまわりの自然や環境を守っていけるように心がけなきゃと、あらためて再確認できた1日でした」と感じ入っていました。


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