2021/08/29

「三越」が“宝塚歌劇団の創設”に関係していた!? “デパートめぐりの達人”がルーツを解説

DDP編集部

8月29日(日)の放送では、前回に引き続き、“デパートめぐりの達人”で放送作家の寺坂直毅(てらさか・なおき)さんをゲストに迎え、デパートの魅力についてたっぷりと語っていただきました。

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(左から)ホラン千秋、寺坂直毅さん

“デパートめぐりの達人”の原点

寺坂さんが「私にとっての“原点”」と語るのは、鹿児島県にあるデパート「山形屋」。なかでも、7階大食堂の焼きそばがおすすめで「ぜひ訪れてほしい」と言います。「かた焼きそばにあんかけがかかっていて、地元の人たちは、そこに三杯酢を3周ぐらいドバドバとかける人もいたり、小皿にお酢を入れて、(そこに焼きそばを)つけて食べる人もいる」と、地元ならではの食べ方を紹介。

そのおいしさは、寺坂さんが休みの日に地元・宮崎県から「山形屋」の焼きそばを食べるために、足繫く通っていたほど。ちなみに、鹿児島空港の「エアポート山形屋 ファミリーレストラン」でも、山形屋名物の焼きそばを味わうことができます。

「三越」が宝塚歌劇団の創設に関係していた!?

“デパートの顔”とも言えるのが、紙袋や包装紙。寺坂さんは、数あるデパートのなかでも「三越」の包装紙が大好きで「独特な筆記体のロゴがあるんですけど、それを書いたのは、『それいけ!アンパンマン』の作者・やなせたかしさんなんです」と豆知識を紹介すると、ホランは「それは知りませんでした!」とビックリ。

ちなみに、「高島屋」の包装紙といえば“薔薇”の模様でお馴染みですが、「実は、その薔薇のデザインもコロコロと変わっていて、時代によって薔薇が違うんです」と話します。

また、ホランが“ここはすごい!”と思うデパートを尋ねると、寺坂さんは迷うことなく「日本橋三越本店」と即答。「ここが日本のデパートの原点なので。1階の天井は、隈研吾(くま・けんご)さんがリモデルしたもので、なかに入ると、彫った像のようなものやパイプオルガンがあり、そこで1日に何回か演奏をしているんです。また、“デパートは買い物をするだけの場所じゃない”ということで、劇場や美術館もあります。あと、歴史を調べていくのもおもしろい」と熱弁します。

そして、寺坂さんによると、かつては三越少年音楽隊なるものが存在し、「店内で吹奏楽などを演奏してお客さんを励まし、それ以外の時間は、売り場の清掃やお手伝いをしていた。その様子を関西で観た小林一三(こばやし・いちぞう)さんが、“少女の音楽隊にしよう”と思って作ったのが宝塚唱歌隊(宝塚歌劇団の前身)。だから宝塚歌劇団は、関西の三越少年音楽隊にルーツがあります。

ちなみに、三越少年音楽隊にいた1人の少年が、黒柳守綱(くろやなぎ・もりつな)さんで、黒柳徹子さんのお父さんなんです」と解説。それを聞いたホランは、「へぇ〜、すごいですね! おもしろい」と声を上げます。

2週にわたる寺坂さんの話に感心しきりのホランは、「本当に楽しかったです。デパートのキラキラ感は、あのなかにいる瞬間だけ。(デパートのなかに入ると)自分も格が上がったような気分になりますよね」と笑い、「いまは(コロナ禍で)行きづらいと思いますけど、日本全国に必ずあるものだから、ちょっと遠い人は、ドライブをしながら(デパートに)行ってみてもらいたいですね」と話していました。


鹿児島県

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