Dream Heart(ドリームハート)

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REPORT 最新のオンエアレポート

Dream HEART vol.392 BBCラジオDJ ニック・ラスコムさん アルバム「TOKYO DREAMING」

2020年10月03日

ニックさんは、世界中のあらゆる地域から良い音楽を発掘し、
ラジオやDJを通して世界に発信しているミュージック・インフルエンサー。

幅広いジャンルとスタイルの音楽に精通し、
1999年から様々なラジオ番組の選曲を担当され、
2010年よりBBCラジオの人気音楽番組「Late Junction」のDJを
担当されていらっしゃいました。

その他、iTunesの音楽編集者と、
ロンドン現代美術研究所の音楽ディレクターを兼任されていらっしゃいました。

音楽、建築、記憶、体験を融合した国際的なサウンドプロジェクトである、
Musicityの創設者でもいらっしゃいます。


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──80年代のムーディでネオンに満ちた東京

茂木:通訳は西川顕さんです。よろしくお願いします。
ニックさんは先日、日本の80年代ミュージックをセレクトし、そして、ご自身でコンパイルしたアルバム「TOKYO DREAMING」をリリースされました。この「TOKYO DREAMING」は素晴らしいアルバムなんですけれども、アルバムのタイトルにはどんな想いが込められているんでしょうか?

ニック:80年代の頃から、日本のことについて夢を見ていたような感じだったので、その想いが込められています。

茂木:なるほど。これを聴きますと、特に女性ボーカルの曲がたくさん集められてると思うんですけど、これは何かの意図したところがあるんでしょうか?

ニック:特に男性と女性のバランスを考えていたというわけではなくて、いい曲だなと思って選んだら、たまたまこういう結果になったということです。

茂木:だからこれは、日本の女性ボーカリストにとってはとても嬉しいことだと思うんですけど。

ニック:このアルバムに関して言えば、本当に男性と女性のバランスを深く考えていたわけではないんですけど、自分でラジオ番組をやる時には、少しそこも考えていつもやっています。たまたまこのアルバムは女性のいい声のものが揃ったということですね。

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茂木:曲の並びの順番が素晴らしいと思いまして…。最初の坂本龍一さんの音楽はインストゥルメンタルなんですけど、徐々に女性のボーカルがミニマルで入ってきて、非常に本格的なボーカルの曲が出て、やがてまたインストゥルメンタルで終わる、というこの構成が素晴らしいと思います。そこら辺はかなり考えられたんでしょうか。

ニック:選ぶ時は当然いろいろと考えています。大きく分けて2つあるんですけど、1つはもちろん“音楽”であり、もう1つは“アルバムの流れ”というものがすごく大事だと思うんですね。“始まりと終わりと一緒のようにする”という、ある意味すごいクリシェだと思うしちょっと古い感じの構成かも知れないですけど、すごくうまくいったんじゃないかなと思います。

茂木:僕はこの音源を頂いて5回ぐらい一気に聴いてしまいました。そしてとても何とも言えない気持ちになったんですけど、ニックさんご自身はこの音楽を経験した人がどういう気持ちになるような目的でコンパイルしたんでしょうか?

ニック:正直言って、そこまで深く聴いてる人のことは考えてなかったんですけれども、ただその時の自分のムードに合わせて曲を作っただけなんですね。でもイメージとして考えていたのは、80年代のムーディでネオンに満ちた東京だったと思います。

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