Dream Heart(ドリームハート)

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REPORT 最新のオンエアレポート

Dream HEART vol.421 ジャーナリスト・作家 手嶋龍一さん 「近未来の日本のインテリジェンス」

2021年04月24日

手嶋さんは、1949年、北海道のお生まれ。

慶應義塾大学経済学部をご卒業後、NHKに入局されます。
そしてNHKワシントン支局長をされていた2001年、9.11テロに遭遇。
11日間にわたり、24時間連続の中継放送を担当され、
その冷静で的確な分析が視聴者の圧倒的な信頼を得ました。

その後、NHKを退局。
独立後の2006年に上梓した、世界各地に張り巡らされた極秘の情報源を駆使し、
北の独裁国家の謎に挑んだ『ウルトラ・ダラー』、
続編の『スギハラ・サバイバル』が、ベストセラーとなります。
そのほか、ノンフィクション作品も多数発表されていらっしゃいます。

そんな手嶋さんは、先日、小学館より、前作から11年ぶり、3冊目となる小説、
『鳴かずのカッコウ』を発表され話題を集めていらっしゃいます。


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──情報の日英同盟

茂木:『鳴かずのカッコウ』では日本人のオタク青年がヒーローになって、インテリジェンスオフィサーとして活躍します。ちょうどイアン・フレミングさんが書いた『007』のジェームズ・ボンドのようなヒーローは分かるんだけど、「日本にそういう人はいるの?」と思っていたのが…この小説の意味は大きいですね。

手嶋:そうかもしれません。実は、日本だけではなくMI6でも全部そうなんですけれど、情報機関というのは「何をしているのか」というのが納税者に伝わりませんよね。したがって、全く怠けていても、とても大きな成果を上げても、“外に伝わらない”という点では同じなんですね。
ところが、こういう機関は特に、納税者の支持を受けない限り存立しませんよね。イギリス人は本当に人が悪いと僕は思うんですけれども…。そのために、ジョン・ル・カレのある本には、表紙を開くと小さな活字で『この本については、MI6(情報当局)から一切の情報の協力を受けていない』という但し書きが書いてあるんです。こういうケースで言うと、“存分に協力を受けている”ケースなんですね。
しかし、そういうふうに建て前として言うことによって、先方から美味しい情報を貰いながら、ジョン・ル・カレがMI6の活躍を書きますよね。そのことによって、直接的にはオペレーションに被害は及ばないのだけれど、イギリスの国民はそれを読んで「問題はあるけれども、やっぱり必要だよな」ということになります。なんと優れたパブリシティなのか、と。

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茂木:(笑)。じゃあ、今回の『鳴かずのカッコウ』ですが、手嶋さんは公安調査庁から情報提供を受けてるんですか?

手嶋:これは一番核心に触れるところで、「回し者ではないか」と思われる方もいるんです。全く回し者ではないんですね。
なぜならば、ここで公安調査庁という大きな枠組みは使いましたけど、それは近未来の“こうあるべき国民のためにこんな活躍をすべき、まだ見ぬ公安調査庁”ということになりますので。今こんなに活躍をしているのかどうか。
僕は他の人よりも実態はよく分かっていますよ? だけれども、ということです。…さすが、とてもいい質問をいただきました。

茂木:回し者ではないんですよね?

手嶋:僕は“公安調査庁の回し者では全くない”、“一切の利益を受けていない”ということを、この番組で初めて申し上げることができたので、ありがとうございます。

茂木:そうですよね。

手嶋:全体として、大きなところでのやり取りはありますけれど。ただし、公安調査庁は、海外ではある意味では非常に有名なんです。
2001年に、金正恩のお兄さん…後に暗殺されますよね。この人が女の人とディズニーランドに行くと言って、成田空港で捕まりますよね。その後あろうことか、日本の政府、当時の小泉政権は、お土産まで持たせて北京経由で返してしまうんですけれども、しかし1回捕まった、と。
“突然あんな大物が来るのかを誰が知らせたのか?” これは小さな声で申し上げたいんですけれども、イギリスの秘密情報部・MI6が公安調査庁に教えたんですよ。

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茂木:大事ですね。となると、時々伺う『ファイブ・アイズ』ですが、これはどこが入っているんでしたっけ?

手嶋:これは、旧英連邦ですから、イギリス、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア。
ところが、日本には、鳥取にもありますし、三沢にも電波傍受のシステムがあるんですね。日本は国有財産を差し出して、情報…インテリジェンスの収集には協力しながら、その成果は今、ファイブ・アイズが独占して日本は貰えないんです。これはもっと怒るべきですよね。

茂木:貰ってないんですね。

手嶋:協力させられているのに貰えていない。僕はそれに強く異を唱えて、「やっぱり日本は、ちゃんとした形で迎えられるべきだ」と。大きな流れではそっちへ向かっているんですけど、まだ正式なメンバーではありません。
…ということになりますので、イギリスは今EU離脱で孤立をしていますよね。日本との連携、特に“情報の日英同盟”というのを強く求めているというようなこともありまして、それをやや先取りするような形で…これはちょっとネタバレに近いんですけれども。

茂木:はい(笑)。

手嶋:ファイブ・アイズに先立つとか、トゥー・アイズ、“情報の日英同盟”というものが仄見えて来ている。詳しくは『鳴かずのカッコウ』で申し上げたいと思います。

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■プレゼントのお知らせ

今夜のゲスト、手嶋龍一さんのご著書『鳴かずのカッコウ』に、
手嶋龍一さんの直筆サインを入れて、
3名の方にプレゼントいたします。

ご希望の方は、お名前やご住所、電話番号など、必要事項を明記の上、
メッセージフォームより、ご応募ください。

茂木さんに聞きたい事や相談したい事など、
一緒にを添えていただけると嬉しいです。

尚、当選者の発表は、
商品の発送をもってかえさせていただきます。
たくさんのご応募、お待ちしております。



手嶋龍一 公式ホームページ
 ↑手嶋さんの最新情報は、こちらをご覧ください。


手嶋龍一オフィシャル(@RTeshima0711)Twitter


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