Dream Heart(ドリームハート)

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REPORT 最新のオンエアレポート

Dream HEART vol.458 映画監督 上田慎一郎さん 映画『ポプラン』

2022年01月08日

上田慎一郎監督は、1984年、滋賀県のお生まれです。

中学生の頃から自主映画を撮りはじめ、高校卒業後も独学で映画を学ばれます。

2009年、映画製作団体を結成し、
『お米とおっぱい。』『恋する小説家』『テイク8』等、10本の映画を監督。
国内外の映画祭で、20のグランプリを含む46冠を獲得されました。

その後、2018年、初の劇場用長編『カメラを止めるな!』が
2館から350館以上へ拡大する異例の大ヒットを記録し、
興行収入31億円を突破した、映画業界、最注目の監督でいらっしゃいます。

その上田監督の待望の最新作『ポプラン』が、来週、1月14日より、全国で公開されます。


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──自分探しのロードムービー

茂木:まず『ポプラン』のストーリーをご説明したいんですが…。
「ある日突然どこかに行ってしまった自分のアレ(男の人の体の一番大事な部分)を探す男性の姿が描かれているという、非常に奇妙でシュール、しかし、人間愛に溢れた独特な上田ワールドが広がっている作品」ということなんですけども。
どこからこの発想が出たのかびっくりして…。

上田:(笑)。思いついたのが10年前なんですよ。なのではっきり覚えていないんですけど…。誰に頼まれたわけでもなく、“1週間に1本、オリジナル企画を考える”というのを自分に課していて、その時に考えたものです。最初はただの奇抜なアイデアだったんですけど、脚本をすぐに書きまして、そうしたら“自分のアレが家出をしてしまって、それを探す旅がロードムービーになっていく”というものになったんですね(笑)。

茂木:でも、画面から漂ってくる雰囲気は爽やかですよね。

上田:そうですね。あらすじを聞くと、もっとお馬鹿映画なのかな、とか、ライトなコメディなのかな、と思う方も多いかもしれないんですが、そうではない作品にはなっていると思います。

茂木:アレが時速200劼波瑤屬鵑任垢茲諭それを網で獲ってる姿が、夏休みの子供みたいな(笑)。

上田:そうですね(笑)。時速200劼波瑤屮▲譴鯤瓩泙┐襪燭瓩法∪賤僂痢肇▲櫂織ぅ蕁次匹箸いμ屬琶瓩泙┐襦△箸いο辰任垢諭これ聴いてる方はどういうことなんだ、と思ってるかもしれないですけど(笑)。

茂木:ただ、獲ろうとしている人は必死ですよね。6日間、でしたっけ?

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上田:6日間以内に捕まえないと栄養失調で死んじゃうんですね。二度と元に戻らなくなってしまうので。

茂木:でも、その向こうにヒューマンドラマがありますもんね。監督ご自身の言葉でドラマを表現すると、どうなりますか?

上田:そうですね。アレが家出してしまって、それを6日間以内に捕まえないといけない。それを探す旅に出るんですけど、その中で、昔の元同僚だったり、元妻だったり、疎遠だった両親だったりに会っていく、という、自分探しのロードムービーと重なっていく話です。

茂木:そこのドラマは本当にハートウォーミングだし、人間的ですよね。

上田:そうなんです(笑)。「絶対に混ざらないだろうな」という2つを混ぜたかったのはありますね。いわゆるカルト映画的と言うかB級映画的な題材を、それと相反する手つきで仕上げるとどんな映画ができるのかな、という挑戦・実験ではありましたね。

茂木:この映画を観て2〜3週間経つんですが、この映画は忘れないですもんね。皆に忘れない経験をして欲しいなぁ…。

上田:(笑)。年齢制限がないので、子供からお年寄りまで全年齢に観て頂けますから。あらすじを聞くと、一見ちょっとセクシャルなシーンがあるのかな、と思う方もいるかもしれませんが、そういうシーンはほとんどなくて、生々しいシーンみたいなのもなく、お子さんも安心して観ていただけます。

茂木:人としての正しい道を、考えさせてくれる映画ですもんね。

上田:かなり普遍的な話ではあると思います。

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茂木:僕は、この映画の画面から伝わってくる質感がすごい好きなんです。監督の作品全体に通用する、ちょっと自主制作的な、あえて余り作り込まない…。

上田:それは嬉しいですね。脚本は本当に練り込んで、リハーサルも重ねて、しっかり構築した上で現場に入って。現場では「壊れて欲しい」と思いながら撮っているんです。何でもそうですけど、「台本通りに進むことほど面白くないことはない」と言うか(笑)。

茂木:実際、 台本通りにいかないこともあったんですか?

上田:もちろんしっかりと台本を練った上で、現場ではその台本からはみ出た部分…二度と撮れないような部分を捕まえようとしているところがあります。ただ、現場で壊れすぎると怖すぎちゃうので、それを編集でもう少しだけ調整するということを、毎回している気がしますね。

茂木:そのダイナミズムが画面から見えるんですね。

上田:そうなんです。自分ではそこを“構築と破壊と再生産”と呼んでるんです(笑)。この過程を踏むのが自分のスタイルではあるな、と思っていますね。

茂木:この揺るぎない、上田監督の作品世界、『ポプラン』は、とにかく映画を観終わった後に、元気になって劇場から出てくることは間違いのない作品だと思うんですよね。ぜひ色んな方に観て頂きたいですよね。

上田:嬉しい。ありがとうございます。観て頂きたいです!

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上田慎一郎 Twitter(@shin0407)


映画『ポプラン』 公式ホームページ


映画『ポプラン』公式Twitter(@cinemalab_jp)


映画『ポプラン』予告 - YouTube
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