Dream Heart(ドリームハート)

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Dream HEART vol.639 米農家 米利休さん 「農業を夢のある職業だと思ってもらう為に」

2025年06月28日

今夜ゲストにお迎えしたのは、東大卒の米農家さん…という、ユニークな経歴を持つ、米利休さんです。

米利休さんは、1998年、山形県のお生まれです。

東京大学工学部をご卒業後、実家の農家を継ぎ、米作りに従事されます。

昨年、2024年5月にSNSアカウントを開設し、祖父の指導を受けながら、農作業する様子を配信したところ、3ヶ月で総フォロワー数20万人突破。

SNSを駆使して農業ビジネスの成功を目指し、「じいちゃんの米を日本一有名にする」という目標を掲げ、日々、奮闘していらっしゃいます。


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──人が食べるものを作る農家が食べていけるような仕組みを

茂木:米利休さんは、東大卒の米農家ということで大変今注目されているんですけれども。いわゆる「イノベーション」と言うんでしょうか、これから農業においてどうやり方を変えていったらいいか、教えてください。

米利休:まず、今やっぱり農業で課題になっている部分としては、人手不足です。高齢化からどんどん人が辞めていって人手不足なので、なるべく少ない人数でそこそこ大きい面積を耕す為に、なるべく人を使わずにできるところはロボットがやったりとか、そういったものが求められています。
例えば自動操舵、自動操縦みたいなものだったりとか、あとは補助管理として生育状況の管理みたいなものもAIなどのITを使ってやっていくという時代だと思うので、そういったものを使って、なるべく人手を使わずに、ロボットが変われる部分はロボットが変わって、人が必要な部分は人がやって、…という農業を目指していくべきなのかなと思っています。

茂木:今のお話を伺っていると、恐らく5年後、10年後にはかなり規模も大きくなってやっていらっしゃるイメージが浮かんだんですけど、ロードマップみたいなものはあるんですか?

米利休:やっぱり任せてもらえないと簡単に規模を拡大できないので、どのぐらい大きくなるかはちょっと分からないんですけど…。現状、増えた面積に対応できるようなスペックのある農業機械、トラクター、田植え機とか、あとは収穫したものを乾燥させる乾燥調整施設とか、そういったものをなるべくしっかり整えて、人手がかからず、かつ、時間効率がいい農業というのを目指していければなと思っています。

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茂木:米利休さんは東大にいらして、スタートアップもされて、色々迷われる中、今は米農家をされているわけですが。これを聴いている方の中にも、自分の進路とか生き方とか色々迷っている方がいらっしゃると思うんです。そういう方に、自分の経験を振り返ってアドバイスなどありますか?

米利休:1つ、すごい思ってることがあって。迷ったら、もう全部やったらいいと思うんですよ。
結局、人間というのは、失敗した経験からしか学ぶことができないなと思っているので。もう迷ったら全部やって、失敗したら失敗したでそれを次に繋げて、最終的に自分がやりたいこととかできることというのを見つけていくのがいいんじゃないかな、とは思っています。

茂木:今、一次・二次・三次産業を足して、「六次産業」と言われることもありますよね。農業の未来というものも色々と語られていると思うんですけど、「農業の未来について、こういうことをしたい」というビジョンがありましたら、教えてください。

米利休:農業が食べていける仕事であることというのが、すごい重要だと思っています。人が食べるものを作る職業をやっている人が、食べられないといけないと。

茂木:本当にそうですよ。

米利休:農家が食べられるように、それなりに稼げる仕事にするためにはどうするか、という手段はたくさんあると思うんですけど…。例えば、小売りもして、ちゃんと自分たちの売りたい値段で買ってくださる方に買って頂いて、自分たちである程度のお金を残せる、という、そういった経営を目指してやっていければなとは思っています。

茂木:米利休さん、今、農業に興味を持つ若者がすごくいらっしゃると思うんですが、そういう方に言ってあげたいこととか、メッセージなどありますか?

米利休:僕の感覚的には、やっぱり興味があるんだったらチャレンジしたらいいと思うんですよね。やってみて駄目だったら駄目だったでいいと思うので、全力でチャレンジしてみて、そしてそこから考える、という、それがいいと思います。

茂木:失敗してもいいんですよね。

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──米利休さんの『夢・挑戦』

茂木:この番組のテーマは『夢と挑戦』なんですが、米利休さんがこれから挑戦したい夢とかビジョンはどんなものでしょうか?

米利休:僕が最終的に目指しているのが、「農業界の大谷翔平」と言いますか(笑)。

茂木:おお!

米利休:これは二刀流という意味ではなくて、農業を夢のある職業だと思ってもらえるには、カリスマ的な存在と言うか、それを見せられる人が必要だな、と思っていて。
例えば、プロ野球選手で言えば、「大谷翔平選手のようになりたいから、自分も野球を頑張る」みたいな。そういう形で、色んな職業にはその職業を明るく見せられる方がいらっしゃると思うんですけど、農業従事者の中でのカリスマいても、一般の方から見て、「こういうふうになりたいから農業をしたい」という方があんまりいらっしゃらないイメージがあるので、自分がもしそういうポジションになっていけるのであれば、そこを目指して「農業ってカッコいいんだ」というか、「農業をやってみたい」っていう方が増えるような人間になっていければなと思っています。

茂木:素敵ですね! 是非頑張ってください。応援しています。

米利休:ありがとうございます(笑)!

茂木:最後に、農家とかそういうことにも関係なく、拘らずに、若い世代に向けてメッセージがありましたら、よろしくお願いします。

米利休:僕は今までに、上手くいったことも、それこそ努力をしたけど報われなかったことも、たくさんあったんですけど、やっぱり若いからこそ失敗ができると思うんですね。
30代40代になってくるとご家庭を持たれたりとかで、なかなか挑戦というものができにくい状況になっていくと思うので、若いからこそチャレンジをして、失敗をして、それを糧に自分のやりたいこととか自分のできることというのを見つけていって頂けたらいいんじゃないかなと、そんなふうに思っています。

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■プレゼントのお知らせ

番組でご紹介しました、米利休さんのご著書『東大卒、じいちゃんの田んぼを継ぐ 廃業寸前ギリギリ農家の人生を賭けた挑戦』に、米利休さんの直筆サインを入れて、3名の方にプレゼントいたします。

ご希望の方は、お名前やご住所、電話番号など、必要事項を明記の上、メッセージフォームより、ご応募ください。

私、茂木に聞きたい事や相談したい事など、メッセージを添えていただけると嬉しいです。

尚、当選者の発表は、商品の発送をもってかえさせていただきます。
たくさんのご応募、お待ちしております。



米利休 さん【山形の米農家】(@komenorikyu) 公式 Instagram


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米じい さん【77歳人生最後の米作り】(@komeglr) 公式 Instagram
 ↑番組の中でお話しに出ていました、米利休さんのおじいさま「米じい」のInstagramは、こちらです!


利休宝園 | 米利休 公式サイト


KADOKAWA 公式サイト


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