BACK_NUMBER 過去O.A. 曲
2016.07.22.Fri
第42回「It’s Time」イマジン・ドラゴンズ
7月19日はイマジン・ドラゴンズの「It’s Time」です。イマジン・ドラゴンズはアメリカで今最も人気のあるロックバンドのひとつで、この曲は2011年のデビューアルバムからのヒット曲です。
これまで当番組では、ポップスを主に取り上げてきましたが、今回はロックです。
イマジン・ドラゴンズは2011年のデビュー以来、ずっとスターダムを走り続け、「It’s Time」で彼らの人気を決定付けました。オルタナティヴ・ロックと呼ばれるジャンルの曲で、熱いメッセージが込められています。
曲のテーマは、「今までやってきた事を辞めて、新しい事を始めよう。でも自分は自分のままなんだ」ということ。何かを始めようとしている人に、勇気をくれる曲です。
歌詞の随所にそんなメッセージが散りばめられています。
例えば、こんな一節。
「And now it's time to build from the bottom of the pit,
Right to the top
Don't hold back
Packing my bags and giving the Academy a rain check」
「今こそ穴の底から積み上げる時だ
まっすぐてっぺんに向けて
ためらうことなく
荷物を詰めて、アカデミーに一時休止の札をあげて」
「pit」とは「穴」。ここでは「落とし穴」や「窪み」を意味しています。
「Academy」は、大学や学術団体などの「権威ある団体」のこと。
「rain check」とは、一時的に終了してまた始めるという意味で、「一時休止」「延期」「順延」のことをいいます。
メジャーリーグの試合などで、雨が降ってきて途中で試合が中止になった時、次回、無料で観戦できるようにもらう引き換えのチケット(雨天順延券)のことをいいます。
「giving the Academy a rain check」→「大学を一時辞めて」というニュアンスです。
作詞はボーカルのDan Reynoldsで、この曲は実は、彼自身がカレッジを中退して人生が辛い時期に書いたもの。自らの不安、悩み、体験を通して書かれているだけに、多くの人に共感を呼び、感動を与えました。
そして、小児癌(肉腫)と戦っていた10代の若者が、「この歌詞を好きになった」という手紙を送ったのがきっかけで、イマジン・ドラゴンズが小児の肉腫に関する基金を立ち上げています。
その若者の名前はTyler Robinsonくん。
その後、彼は亡くなってなってしまいましたが、「Demons」という曲のビデオの最後に、彼が一緒に「It’s Times」を、バンドと一緒に歌っているシーンが出てきます。
新しいチャレンジや、旅立ちの時に勇気をくれる1曲、まさに「背中を押してくれる応援歌」になっています。
さて、来週7月26日の「ENGLISH JUKEBOX」は、スウェディッシュハウスマフィアの
「Don’t You Worry Child」を取り上げます。
スウェディッシュハウスマフィアは2008年にスウェーデンの3人のトップDJとプロデューサーにより結成された、エレクトロニックダンスミュージックのスーパーグループです。
残念ながら2013年に解散してしまいましたが、「Don’t You Worry Child」は、彼らの最後のシングルで全米ダンスチャートでナンバーワンになりました。お聞き逃しなく!
Copyright © TOKYO FM Broadcasting Co., Ltd. All rights reserved.