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第18回「為末大さんが登場!!」


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今週は、日本陸上界を長年にわたって
リードしてこられた為末大さんをお迎えしました!

為末さんは、1978年、広島市生まれ。
スプリント種目の世界大会で、日本人として初のメダルを獲得、
オリンピックには3度出場され、
男子400mハードルの日本記録保持者でもいらっしゃいます。
現在は、スポーツに関する事業を請け負う株式会社侍を経営し、
コメンテーターや解説者、指導者としてもご活躍中の為末さんですが、
そもそも陸上を始めたきっかけは、足が速かったこと。
子供の頃、公園に行く友だちの自転車より
速く走れた経験から、自分は速いのかもと意識されたんだそう。
でも、意外にも球技は苦手で、
いまだに動くモノとの距離感を測るのは駄目なんだとか。

初めてのオリンピック、シドニーオリンピックに出場した際のお話を伺うと、
観客が8万人入る競技場で、隣の人の声も聞こえないような状況の中、
スタートの瞬間だけ静かになり、その瞬間パニックに。
結果、予選で9台目のハードルに足をぶつけ、
訳が分からない内に終わってしまい、
地面に足が着いてる感じがしなかったことだけは覚えているそう。
やはり、オリンピックの舞台は、
なかなか想像がつかない特別な空間なんでしょうね。

また、2001年のエドモントン世界選手権では、
400mハードルで3位、自己ベストも更新!
この“自己ベスト更新”というのもまた、選手にとっては想像以上に大変なこと。
為末さん自身、100m短距離走の自己ベスト更新に11年かかった経験があるそうで、
陸上選手にとっては“100分の1秒を10年掛けて更新する”ことは結構ある話なんだそう。
「なんか妙に泣いてる選手がいるな」と思うと、数年掛かって自己ベストが出ていたり…。
選手それぞれの背景には、大会だけでは見えない沢山のドラマがあるんですね。

・為末さんの競技生活を支えたものは?
好奇心が強かったこと。
丁度我々の頃、野球がメジャーに行き、サッカーがセリエAに行き、
陸上はヨーロッパのグランプリに行くタイミングだった。
でも(手本が)誰も居ないので開拓するしかなく、
試合に出してくれるエージェントもおらず、
英語が喋れない中、オランダ人を相手になんとかやった経験もある。
「競技で強くなりたい」、そして「外を見てみたい」という
2つのことが大きかったと思う。

・どんな学生でした?&陸上選手の考え方は哲学的?
小学校の時は読書部。
陸上競技は全スポーツの中でも、若干文化系の空気がある。
多分、タイムとか〈現実〉が変わり難いので、
〈考え方〉を変えようという方向に向かい易い。
自分自身はどうやって考え方を変えればいいんだろう?という風に、
自分にベクトルが向かいやすいのではないか。
また、陸上競技で象徴的なのは、オリンピックの競技場に入る際、
(実際大した意味はないが)通信機器を全部取り上げられる。
陸上の一番根底の考えとして「誰の助けも借りてはならない」というのがあり、
会場でも一応、コーチがアドバイスしてはいけないことになっていて、
ルール上は「一人で全部処理しなさい」ということになっている。
(まあ、アドバイスしまくってはいるんですけど(笑))

・座右の銘は?
『これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず』
孔子の言葉で、前半は、知る人より好きな人の方がいい(好きこそものの上手なれ)。
後半は、「好き」より「楽しむ」を上位に置いている。
陸上競技に長く残っている選手を見てみると、
「今日もしんどいな」、じゃなくて「今日はこうやってみたらどうだろう?」と、
自分で自分を飽きさせない工夫がある。そういう選手が長くやってて強い気がした。
孔子も「楽しい」ではなく「楽しむ」と書いていて、好き嫌いは選べないが、
やってることを楽しむかどうかは自分たちがコントロール出来る。それが大事かなと。

・東京2020に向けて、日本の陸上は世界的に見てどう?
ボルトが引退したので、リレーで金メダルが獲れるかもしれない。
もしアジアの国が金メダルを獲るということが起きたら、世界的に凄いことだと思う。

・世界各国のトレーニング環境について
“ケニアの金メダリストの子供がメダリストにならない”
それは何故か調べた研究者曰く、家と学校を車で送り迎えをすることによる、
歩行経験や走行経験の不足が影響しているという。
どこまで環境を整えるべきなのか?何をもって環境が整っているということなのか?
(科学的に正しいこと?、それとも平地じゃない所での経験が沢山あること?等)
それも考えていかなければいけない。

・現役選手に期待していることは?
思う存分速く走って欲しい。
また、100mという競技は独特のところがあって、日本人で9秒台が出ると、
「限界を突破する感」が凄く感じられる競技。
彼らがそれを意識しなくてもいいが、思い切りチャレンジして限界を壊していくことは、
スポーツ全体にとって良い影響があると思う。
引退された今思えるのは、本当にパフォーマンス出来るのは“たった10年”。
思う存分楽しんで走って欲しいなと思います。

為末大さん、ありがとうございました!
来週は、「夏だ!海だ!Vacition Music」をお送りします!お楽しみに!

【OA曲】
星空が映る海 / DREAMS COME TRUE
Adventure Of A Lifetime / Coldplay
MY TIME TO SHINE / DREAMS COME TRUE
お二人Summer / ケツメイシ
さぁ鐘を鳴らせ / DREAMS COME TRUE
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